ふたりの自殺未来

【あらすじ】

　無職の男である奥中(おくなか)成(なる)は、駅のホームから飛び降りようとしていた風俗嬢の渚に声を掛けた。話を聞くと、渚は小説家を目指していて、作品のために自殺志願者の気持ちを体験しようとしていたと言った。生きる目的が無く、渚の事が気になった成は、自分が自殺して見せることを提案した。それから、渚が見つけてきたキオ、ミチコ、ケイトという自殺志願者達と知り合い、渚や彼らと共に人生最後の旅行に行くことになった。

　日本各地の自殺の名所を訪れる一行。
　京都で別行動をしている時、渚が突然、ケイトが自殺したことを告げた。
　高知の足摺岬では、キオが道路を走っている車に飛び込んだ。
　その次の日、ミチコの両親が逮捕されたとテレビで報道され、ミチコは成達と別れて警察へ出頭した。女子高生の…続きを読む