ツンデレ幼なじみ皇女（9）と平民鍛冶屋（10）の日常シリアス戦記です たかしゃん

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魔族との戦争の末、やっと平和になったハイリタ聖皇国。その小さな島国のゆくゆくは次期皇女となるサラ皇女殿下。そのお姫様のために新たに親衛隊が創設される運びになった。

幼いサラ皇女殿下と幼なじみの平民ユウトは、鍛冶屋を生業とする家に生まれながらも良い剣を打てず、体力もなく、弱々しい自分に自信を無くしていた。
ある日、鍛冶屋の仕事のついでに突如お忍びでユウトの家に訪れたサラを城に送り届けるため城下町に訪れた二人だったが、トラブルに巻き込まれユウトは罪人になってしまう。

その後、ハイリタ聖皇国の国家元首にしてハイリタ正教会司教として君臨する『皇王陛下』から皇女殿下親衛隊の武具を作る鍛冶屋を選出するという【皇女親衛隊直下剣覧会】の開催の知らせとともに――サラの婚姻が発表された。

それから数日の時が流れ、失意と共に途方に暮れていたユウトのもとへ罪人の咎として『鍛冶屋の廃業』を迫る知らせが父セドリックの後輩騎士から知らされる。

鍛冶屋の廃業はユウトたちにとって死を意味するようなもの――
全てを打開する起死回生の一手としてユウトは剣覧会優勝者の副賞という『どんな願いも皇王の名の下に叶える』皇王勅命申請書の授与を目指す。

かき乱されるサラとユウトと同じくやっと平和の時代を迎えたハイリタの地は何やら不穏な空気が立ち込めており……？

少年――ユウトは更なる波乱に巻き込まれる。

『ユーレイ少女は生きている』の著者がおくる短編異世界ファンタジー！


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主要登場人物紹介

ユウト
「十歳の男の子で、鍛冶屋【守り人の羽休め】の鍛冶職人アレンの孫。家が鍛冶屋だったためか同じくらいの年の人とふれあう機会に恵まれず、ひとりぼっちの孤独な人生を送ってきた。ある少女に出会うまで――」

サラ
「九歳の女の子で、ハイリタ聖皇国を担う皇室に生まれた子。家が皇室だったためか同じくらいの年の人とふれあう機会に恵まれず、ひとりぼっちの孤独な人生を送ってきた。ある少年に出会うまで――」

セド
「元騎士団の剣士で現鍛冶屋にしてユウトの父。いつもキリッとして真面目な性格だが、慌てると全て崩れるおちゃめな一面がある。本名はセドリック・クロスフォード」

シベリタ卿
「ハイリタ聖皇国南方を統べる領主。温厚な性格でかつてのセドを知る人物。貴族でありながら俗世の者に対しても対等に向き合う頼れるお爺ちゃんだ。ハイリタ聖皇国の政治機関たる貴族院の議員でもある。本名はジェノン・レイモンド＝シベリタ」

ベル
「シベリタ卿のお抱え騎士でありながら、近衛騎士団の団員でもある性別不詳の騎士。セドのことを先輩と呼び慕い、シベリタ卿とは主従関係の垣根を超えた仲である。柔和な笑みを湛えながら本心は読みづらい。本名はベルフェンス」…続きを読む