主人公シド・バレンスの二十二年に及ぶ冒険者歴に表立った伝説は、無い。
底無しのお人好しで事なかれ主義、だがやる時はやる。
自分の世代ではそんな作品の主人公はだいたい、元伝説の人斬りだったり数百億の懸賞金が掛かった人外のガンマンだったり、その名を聞けば恐れ慄かれる存在というのが定番なのだが、本作の主人公にそんな箔は、無い。
ブッ壊れチート能力とか現代人知識チートとかで悠々自適に隠れ住んでる訳でも無い。
ただひたすらに人間の理から逸脱しない領域で、一度たりとも逃げず背かず剣一つで冒険に身を投じて来た熟達の、どうしようも無く他人に甘い、名を売る機会をみすみす手放し続けた無名の剣豪――それがシド・バレンスである。
本作に安易な無双など一切無い……が、彼の、甘ちゃんの夢想と唾棄される行動は恐らく作者の想定通りに作中へとバラ撒かれている。
だが決してそれは、現実に目を背け安穏とした人生を歩んできた男の思想、では無い。
常に、他者を慮り過ぎて己を顧みない男が苦しみ悩みながらも『それで良し』と選択した結果に過ぎない。
《くすんだ銀》の汚名を彼よりも彼の実績と心意気を知る人々が哀しみ惜しむからこそ、シド・バレンスはまた、他者のためにそれを返上すべき冒険へと旅立つ。
その渦中、彼自身も己の意志と真に向き合い、名も無き英雄から《英雄譚》へと踏み出すことになる――。
滑稽なほどに他者を慮らずにはいられないドがつく不器用な、されど底無しに優しきシド・バレンスと彼を取り巻く群像劇をご堪能あれ。
(ユーグ・フェットが激シブカッコいいです。)
遠野例先生の『くすんだ銀の英雄譚~おひとよしおっさん冒険者のセカンドライフは、最大最難の大迷宮で~』は、年齢や過去の挫折に囚われず、新たな挑戦を始める主人公の姿を描いた感動的な異世界ファンタジーです🌌✨。
主人公シド・バレンスは、冒険者歴22年のベテランながらも「銀階位(シルバー・クラス)」という中堅ランクに留まり続けたお人好しの冒険者⚔️。
仲間たちの慶事によるパーティ解散を機に、自分のための冒険を始める決意を固めます🚶🏻。
物語は、シドが最大最難の大迷宮に挑む中で、新たな仲間との出会いや困難を乗り越えながら成長していく姿を描いています☺️🌈。
彼の人柄や隠れた実力が周囲の人々に認められていく過程が、読者に感動と共感を与えるでしょう📖💖。
特に、シドの人間味あふれる性格や、彼を取り巻く人々との絆が物語に温かさを添えています💡🎉。
あなたも勇気と希望に満ちた冒険を体験してみませんか?📚✨
一見、よくある剣と魔法の世界のファンタジーに見えるが、そんな簡単な言葉でこの物語を語るのはもったいない。
読み始めれば、卓越した文章力と、練り込まれた世界観、そして様々に織り上げられた人間ドラマに引き込まれること間違いなし。
主人公のシドは、長年「やっと一人前の冒険者」という程度のシルバーランクの中年冒険者。
その胸にあるのは、上のランクに上がれずにいることの証である、くすんだ銀のバッジ。
彼を知らない人間は、その銀を揶揄する。だが、彼と時間を共にしてきた人間は、彼の人柄、その隠れた功績を知っている。
そこに至るまでの物語と、これから紡ぐであろう物語をしたくなる。
これぞ王道ファンタジー、物語の力だ。
ベテラン冒険者である、シド。
永く、シルバーランクであったためその銀はくすんでしまっている。
揶揄も含めて、オクスドナイズドシルバーなどと呼ばれている。
けれどもそれは、彼が時間を無駄にしたき事を意味するものではなく、寧ろ刻んだ時間を明示しているようにも見える。
シドを知らぬ人は、彼のくすんだ銀を見て嘲笑う。
シドを知る人は、彼の再会を喜び称える。
その再会が彼の為人をあらわにし、また新たな出会いで彼の人柄が隠しようもないものだ。
この物語は、シドがシルバーランクとして過ごすことで誰かを救う冒険ではなく、彼自身の為の冒険に出るものだ。
一見便りなさげでやっぱり侮られてばかりのシドだが、一度事が起これば彼程に頼りになる人はいないのではないのだろうか。
物語はまだ途中。まだ、目的の地へと辿り着いたばかりで本当の冒険はこれからだろう。
是非とも、彼がどんな冒険をして、どう語られるかを引き続き読んでいきたい。
オススメです。
(42話まで読了のレビューです)
この物語は、成り上がりや下剋上のようなマイナスからの再起ではありません。
主人公は、良い仲間と良い冒険を続けてきたものと思われます。
ただ人生の転機、互いがよりよく生きるための分かれ道がきてしまったのです。
きっと読者の皆さんも、進学、就職、結婚など
誰も悪くない、そんな別れを経験してきたことでしょう。
そんな誰もが持つさびしさに向き合い、自分がどうありたいのかを思い、また歩き出すこの物語はファンタジーであってもきっと貴方の心に寄り添ってくれるでしょう。
筆力も描写も素晴らしく、恰好良い描写も秀逸。
テーマ的にスロースタートではありますがそれ以上の面白さがあると思います。
おススメです!
この物語の最初の魅力は、やはり主人公だと思います。
主人公シド・バレンスは、一見すると階位(ランク)の低い冴えないおっさん冒険者です。でも、その実は、超一級の実力と、いつも自分以外を優先してしまうほどの優しさを持ったイケオジでした。
数々の輝かしい実績も功績も他人に譲り、人の為に隠してしまう。シドの背中は、彼を知っている者が見れば何よりも頼もしいことでしょう。
そんな主人公の魅力が、じんわりと物語全体から漂ってきます。
一度でも、この物語を読めば彼に惚れること、間違いなしです。
女性なら、きっと彼のかっこよさと渋さに惚れちゃうでしょう。
男性なら、彼のかっこいい生き様に憧れを抱くでしょう。
そんな、魅力あふれるイケオジが主人公の物語です。
主人公以外にも、数々の魅力が作品の中に込められていますが、それはご自分の目で確かめてみてください。
まだ、物語は序盤です。
これから、主人公シド・バレンスは最大・最難の大迷宮に挑んでいきます。
魅力あふれるイケオジ主人公による最大の冒険、リアタイで追ってみては如何でしょうか?
遠野文学の新たなる挑戦‼️
これは期待せざるを得ない
ガンバレおっさん、あんたの背中にたくさんの仲間がいる、絶対にヒーローに成り上がれ、応援しでるぞ
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