第17話 血
薄汚れた黒い血管の内に
紅色の後悔は揺蕩う
さながら破瓜の赤黒さを
シーツに染み込ませた過ちのように
青白い皮膚に潜り
薄い静脈に触れれば
生命の意味を知ることも
容易いと嗤う
鮮血に滲む空の
夕暮れの様を浸して
訪れる宵闇の快楽を
煙草の煙に巻いて吐き出す
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