episode19 初陣。
晴れ渡る青空
照りつける太陽
吹き抜ける爽やかな風
絶世の合コン日和である。
そう、今日は合コンの日だ。前回合コンした水原愛佳がまた、違うメンバー誘うからという事で合コンをしようと言われたのだ。
壱達も違うメンバーを連れていくためにメンバーを探しており、街コンで見つけた新メンバー周と立と共に合コンに繰り出す。
知り合ってまだ、1週間であるので19時半開始のところを19時前に集まり、念入りに作戦を練る。
店は完全個室の飲み屋にし、合コンならではのゲームもやり盛り上げていこうと考えた。
30分も念入りに仕込み、遂に女の子達が入ってくる。
どんな合コンになるか楽しみでしょうがなかった。「こんばんは〜」と入ってくる女の子達、中々レベルは高いのでは?と思いながら見る。
いよいよ4対4の合コンがスタートする。
まずは、自己紹介から始めるという定番を選んだ。
壱はまた、女の子達にニックネームを付けた。
幹事は壱と体の関係もあるギャル歯科衛生士の〝愛佳〟 4人の中で1番髪色が派手な〝金髪〟 履いているズボンがチャイナドレスの横みたいに際どい〝パンチラ〟 ワンナイト軍団の男子を含め、合コンで1番ガタイのいい〝レスラー〟の4人である。
今回も全員歯科衛生士であった。
乾杯をするのだが、「今日はせっかくの席なので下ネタとかは無しで行きましょう。おっぱーい」
とおっぱい乾杯が炸裂した。
ややウケの中での合コンがスタートする。
雅が中心になり、話を展開していき、歯科衛生士ということもあるので歯の話しをする。歯の話しとは?なにかというと歯医者あるあるである。
後は変わった人はいないのかや歯医者の器具についての話しをして、終いには歯科衛生士って綺麗な人が多いよねと褒める。
しかし、マスクしてるからそう見えるだけだよと言われたが、そこは実力をつけてきた壱が、マスク美人になれない人もいるし、マスク美人って目元が綺麗な人だと思うんだよねと盛り上げる。
まずまず、盛り上がってきたところで合コンならではのゲームを始めようとする。
壱はこの日の為に合コンゲームを練ってきており、男女ペアになり二択選択ゲームをしようとした。
ペアは公平にじゃんけんで決めた。
まさかの壱と愛佳のペア、雅と金髪のペア、立とパンチラのペア、周とレスラーのペアになった。
二択選択ゲームとは、二択のお題を提示する人を決め、その二択に答え、少数派になった人が負けというゲームである。
今回は負けた人がお酒を飲める分だけ飲むというルールにした。
壱はお酒に頼りたくないので、一気飲みとかは無しの健全な飲み会である。
幹事の壱が最初のお題を決め、付き合う基準で優先するのは顔か性格かというものにした。そして、せーのっで一斉に選択する。
顔を選択したのが6人で性格を選択したのが2人という結果になり、レスラー、金髪の2人が負けとなった。
そして、次々と二択を提示していき、少しずつお酒も進んでいく。
壱は思った。酒の弱い中が合コンにいなくてよかったと。
思いの他ゲームが盛り上がり、かなり酒が入ってきているので中がいたら酔っ払い地蔵になっていた事であろう。
安心したその時、レスラーの隣を見たら真っ赤な太陽が昇っていた。
今は夜だぞ!とツッコミを入れようとしたその時だ。
あれは違う!太陽ではない!
あれは、周!蛯原周だ!
そう、実は周も酒が弱く、合計で3杯しか飲んでいないのだが、太陽と間違える程に顔が赤く火照っていたのだ。
ゲームのペアになっているレスラーも周の顔の赤さに今気づき、かなり驚いている。
立は大丈夫か?と思い、立の方を見ると顔はやや赤いが酔った様子はなく、なんとペアのパンチラに顔を触られたりと身体的なスキンシップをされており、いい感じの雰囲気である。
雅の方は、上手く酒を飲まずに金髪と話し込んでいる。
つまり、壱が元々男女の関係にある愛佳をお持ち帰りし、雅が金髪の髪色とトリートメントしてないのにサラサラな髪質を褒めて口説き倒し、パンチラといい感じになっている立が身体的スキンシップをやり返してそのまま持って帰り、周は酒の力で暴走してレスラーにパイルドライバーを決め、3カウントを奪ってからお持ち帰りすればいいという事である。
まず、壱が愛佳に仕掛けるのだが、一度男女の関係になってるから余裕だろと思っていた。
しかし、そんな上手くはいかなかったのだ。なぜ愛佳から合コンをしたいと言われているのか?それは、愛佳が出会いを求めているからである。つまり、壱は男としての対象から外れているので他の男を連れてきてほしいと頼まれているようなものである。
なんとか踏ん張って身体的スキンシップをすると笑いながら壱との距離を取り避けてる様子が伺える。
愛佳の事を口説くのが難しくなり、他のみんなに後は託そう。
そう思い雅の方を見るとトリートメントをしてないかと思ったらトリートメントしてるからのサラサラヘアだったという事実を知り、金髪はやや不機嫌になってしまっている。
立の方はというといい感じではあるが、立の方がパンチラの事が好みでないのか、全然攻める気配がない。
その頃、周は、、
そろそろパイルドライバーを決めたか?と思ったが、逆にパワーボムを決められた後かの様にうつむいている。
壱は周の事が心配になり、大丈夫かと声をかけた。
すると周は「酒のせいで頭も視界もぐるぐるぐるだよ〜」
前の合コンの中と同じ酔っ払い地蔵である。
そのまま、2時間の合コンが終了し、もちろんのこと二次会は無く、解散となった。
その後、4人でクラブに乗り込む事にした。
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