episode9 ビギナー
類は友を呼ぶ。
そんな状況を一度は目にした事があるとは思う。
まさしく、それと同じで状況である。
僕ら3人は、同じ目的を持つ同士。
理想の彼女を見つける。それだけだ。
なので僕らは、この3人に名前をつけた。
ワンナイト軍団という名を‥‥‥‥
※ワンナイトとは、ワンナイトラブ。つまり、一夜限りの関係をする事を指している。
つまり、ワンナイト軍団とは、ワンナイトな事を通じて、理想の彼女を見つける為の実力を身につけるのに切磋琢磨し合う軍団である。
そして、壱はクラブにまた足を運ぶのであった。雅と2人での活動である。
※女の子との出会いを求めてどこかへ行く事を活動と呼ぶ。
中は学生なので金銭的面に不安を抱えており、中々活動に来る事が出来ないでいたので、雅と2人になった。
今日こそは、爪痕を残そう。そう思って臨んだ。22時前に集まり、22時にはクラブに入って、その場の雰囲気に慣れていく。日付が変わる前にクラブに入ると人数が少ないので、最初は様子をみている2人。24時頃になり、徐々に人が増えていく。壱は声掛けの準備をする。
25時になるが、まだ声掛けの準備をする。壱は準備をしっかりするタイプ‥‥
ではなく、ただ単にもじもじして声かけれない地蔵なだけである。壱はただ踊って近くにいる女の子に声かけられないかなと思っている。隣を見ると雅も同じであった。あの、街コンで弾丸トークを繰り広げている雅でさえも、声かけれずに踊っているだけであった。それだけ、街コンとクラブでは全然違うという事だ。
一度流れを変える為に、お酒を飲むことにした。壱と雅は、これ飲んだら声かけようと誓い合いながらドリンクカウンターに並ぶ。すると思いがけない事が起こる。
酔った女の子がやってくる。壱は酔っ払ってるなと見ているだけ、しかし、そこから女の子がいきなりキスをしてきたのだ!衝撃を受けた。しかし、そのまま、おっぱいを触る。しかし、何事もなかったかのように女の子はその場を立ち去る。なんなんだ!これは!驚きを隠せない。ただ経験不足もあり、女の子を取り逃がしてしまう。しょうがなく、お酒を飲み仕切り直す事にした。
2人でお酒を飲み、飲み終えると気合を入れフロアに向かう。だが、気合を入れただけでは、声掛けなんて出来るはずがなく、フロアをうろつくだけである。
また、ダメか、、その時であった。「え、2人可愛いね。一緒に飲もう。」と女の子2人から逆に声かけて来たのだ!しかも、どちらの子もレベルが高い!これは、ラッキーであった。そして、壱と雅はターゲットを絞り、一対一で話す形をとる。壱は女の子に巻きついたりした。ノリはかなり良い。このまま、いける。雅の方を見るとかなり良い雰囲気であった。壱はここでも逆四天王っぷりを発揮する。クラブの外に出ることさえもじもじして伝えられないのだ。
だが、雅は違った。「4人で外出よう。」雅はこの状況を打破しようと決死の覚悟で言葉を発したのだ。流石である。
この雅の勇敢な姿勢は後世にも受け継がれる事だろう。
そして、女の子2人はまさかの外に出ることを了承したのだ。しかも、それぞれ出来上がっているので後は上手いこと進めるだけである。
クラブを後にする男女4人。外に出て、自然にホテル街に向かう。すると雅な方の女の子が友達を引き離されるのを気にしているのだ。その為、4人でホテルに入る流れをとる。しかし、問題が発生した。時刻は深夜2時を回っているので、空いてるホテルがなくなって来ているのだ。このまま、外をうろついていても、雰囲気が壊れ、グダグダになるだけだ。
なんとかしたいところだが、こんな経験壱はなく、もじもじしているだけだ。その時だ、また、救世主がやってきた。
彼の名は雅レッド。彼はワンナイトな出来事に困った時に助けてくれる救いのヒーローである。
そんな彼が放った一言は、「俺家遠いからな」である。その言葉を聞いた時にピンと来た!「俺も家遠いな」素早く壱も家が遠い言う。どう言う事かと言うとホテルではなく家にしようという拠点の切り替えである。すると雅といい感じになっていた女の子が「私の家近くだよ。」奇跡的な展開である。運良く女の子の家が近くであり、そのまま家に4人で行く流れになったのだ。
4人でスタスタ歩く。僅か5分足らずで家に着いたのであった。そのまま、階段で4階まで上がり、少し家の中を片付けたいとの事で男2人は固い握手を交わしながら玄関で待つ。すると、玄関が開き、家にインする事が出来た。かなりいいマンションだったのでさぞかし中も広いんだろうなと思ったその時だ。まさかのワンルームであった。
別にワンルームを批判している訳ではない、ワンルームだって素晴らしいところが多い、例えば漏れそうな時、すぐにトイレに行ける。例えば知らない人が部屋に潜んでいてもすぐ見つけられるなど良いところがあるのだが、今はそんな良いところは必要ない。
今重大な事としては、家の中でお互いのペアで別れる場所がないというところである。なので、4人で一斉におっぱじめるしかないのだ。だが、そんな経験もなく、根性はもちろんない。そのまま1時間ほど話しをする。しかし、その後に壱のペア、雅のペアに別れる形になる。雅といい感じの子の家なので必然的に雅ペアはベッドへ、そして、壱のペアはそのベッドの下に布団を敷いて寝る形となる。その後布団に入りながら話しをしていく。すると、雅の達の方から何やらガサゴソと音が聞こえる。
なんと、キスをしていたのだが。その瞬間を壱は目撃し、壱もペアになった子に負けじとキスをし、そのままの勢いでおっぱいタッチまで行ったのだ。その間、雅とメールでやり取りをしており、なんと雅は股間まで触られたらしいのだ。さらに燃える壱。だが、それより先は壱も雅も難しいのだ。もちろん友達がいるという状況の影響が強いので、何とかして別れさせる方法はないか考える。
時刻は深夜4時。もう、そんな時間である。なので、なんとかしたいところだが、上手いこと言って2人を別れさせる方法が全然見つからないのだ。すると何度か壱と雅はアイコンタクトを送りあっているのだが、そのアイコンタクトの瞬間を雅といい感じの子に見られてしまうという失態をしてしまう。
やばい!と思った時にはすでに遅し。微妙な空気が流れ、そのまま朝まで寝て、始発が動き出す6時頃に家を出た。
2人は寂しげな背中をしていた。帰り際に反省をしていたのだが、圧倒的な経験のなさを痛感した、クラブから出る時間が遅くホテルが埋まってしまった事やその後の家での対応がまずかった。壱は思った。まだまだ、女心を理解していないと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます