火竜党とその仲間
ムテが平和であっても、外の世界では長い間、争いが続いていた。
「血塗られた五年」と呼ばれる純血魔族と混血魔族の戦いの後、敗れ去った混血魔族は、地下に潜って反乱の時期を探っていた。
火竜党は、混血魔族リューマ族を率いて戦ったトビが首領として率いる地下組織である。
【トビ・ジュデマ】
コーネの大家ジュデマの御曹司だったが、親に反発して家出し、その後、エーデムのイズーでセルディと知り合い、以後、彼と行動を共にする。
セルディの理想を実現する夢を捨てておらず、ウーレン王アルヴィラントを憎んでいる。
商人に紛れてムテに侵入し、ジュエルを奪うことに成功した。
最初は取引道具としか思わなかったが、徐々にジュエルに情を移すようになり、最後はかつての仲間でイズーで暮らしているタカにジュエルを託す。
【パルマ・リューマ】
統一リューマ族長国の族長。
ウーレンに従いつつも、影で火竜党を援助している。
戦いで多くの血を流すよりも、ウーレンに従って、多少の不自由を感じつつも、平和であることを願っている。
【火竜党の仲間たち】
トビに忠誠を誓っていたが、そもそも、トビほどの理想は持っていない者が多く、ウーレンに復讐をしたいだけ。
ジュエルの存在が、トビと仲間の間に楔を打ち込み、やがて、トビを裏切るも、人間の仕掛けた爆弾により、アジトが崩壊、ほぼ全員が死んだ。
【タカ】
エーデムのイズーで馬の世話をして生計を立てているトビのかつての仲間。
エーデム族のレサと結婚し、イリスという娘がいるのだが……実は、本当の父親ではない。
トビにジュエルを託された。
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