銀のムテ人〜登場人物
ムテ人
最高神官&神官
ムテは霊山を中心にした山岳地帯と裾野の平原に百八の村があり、その大半に祈り所があり、また、大きな村には神官が配されている。
神官は、伝書の言葉を飛ばしてやりとりすることが可能であるが、その能力を有する者が徐々に減っており、サリサ・メルの時代には、ほとんどが文書のやりとりとなっていた。
*最高神官
【サリサ・メル】
本編主人公。
前最高神官マサ・メルの孫にあたる。
父親は神官の子であったが、学び舎で脱落して村に戻り、癒しの巫女であった母とともに一の村に引っ越し、そこで成人して採石師となり、家庭を持った。
賑やかで穏やかな一般家庭に育ち、サリサ自身は神官の血筋であることを知らなかった。が、父の事故死の予知夢を見て以来、自らの能力を封印、成長しなくなったため、潜在能力をマサ・メルの知るところとなり、最高神官候補として、学び舎に送られることになる。
後に、自分の人生の中で最も嫌いな時期として、学び舎時代をあげている。
百三歳まで十歳くらいの少年の姿でいたが、マサ・メルの後を継ぎ、最高神官となってからは、急激に成長した。
自らの寿命を感じ、子供であるシャイン・メルに最高神官を譲った。
なお、勇退した最高神官は、サリサ・メルだけである。
【マサ・メル】
サリサの祖父にあたる。
マール・ヴェールの跡を継いで最高新官となり、長くその地位にいた。
厳格で感情に惑わされることを嫌い、徹底して、個を捨てて、ムテに尽くすことを霊山に求めた。
また、神落としと言われる慣例を巫女制度として改め、ムテの神官の血を多く残すことに貢献した。
彼の子供は百三十五人で、そのうち三十六人が神官となった。だが、九十九人は一般人となり、期待された分、肩身の狭い生活を強いられた。
マサ・メル時代、魔の島は大いに乱れ、ムテはウーレンの支配下に入り、それにより平和が保たれた。
対外的には、魔族の保持を重視して行動し、ウーレン王ギルトラントを保護したりした。また、彼の命を守るため、寿命を使い果たし、散ることとなった。
【マール・ヴェール】
ムテのために三十年間祈りを捧げて散ったとされる偉大なる最高神官。
だが、実際は、自由を求めて霊山を下り、放浪の旅に出てしまった。その秘密は永遠に封じられている。
祈りに秀でており、いくつかの本を残している。また、祈りを捧げた祠にその名前を残している。
マサ・メルは、自らの責任を捨て去ったマール・ヴェールを嫌い、その祠に足を踏み入れることはなかった、という。
マール・ヴェールがどのような人生を歩んだのかは、誰も知らない。
【シャイン・メル】
サリサと巫女姫マヤの間に生まれた。
学び舎を出てからは霊山に上がり、サリサの補助をしつつ、修行をつみ、サリサが最高神官を勇退した後、最高神官を引き継いだ。
容姿はあまり似ていないが、能力はそっくり引き継いだ……とサリサは語っている。
ムテ最後の最高神官となった。
*神官
【クール・ベヌ】
一の村の神官。
聖職者にあるまじき
ムテらしからぬ特殊な教育を受けた『神官の子供』には、ありがちな変人である。
ヒロインであるエリザとは、随分とやりあった仲。
【トラン・タン】
蜜の村の神官代行。
神官の権利は得られなかったものの、その役割を果たすだけの能力を認められ、辺境の地の蜜の村で祈り所を守っている。
気の弱い男ではあるが、人はいい。
癒しの巫女シェールに恋をしたようだが、見事にふられてしまったらしい。
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