巫女姫
最高神官、神官の子供を産むために選ばれた女性。
未婚の若い女性を選ぶのが常であるが、後期には既婚ですでに子を成した者まで選ばれるようになった。
神官に選ばれた巫女姫は、従来の「神落し」と同じく、一夜のことであるが、最高神官に選ばれた者は、一年間、霊山に上がらなければならず、子供を成せない場合、祈り所にこもって次の月病みの年まで待機しなければならない。中途で任を解かれることは、不名誉とされた。
*サリサ・メルの巫女姫
【エリザ】
本編ヒロイン。蜜の村出身の巫女姫。
選ばれた時は、まだ幼く、巫女姫としての任は重すぎた。実は、サリサの気持ちから選んでしまったので、巫女姫不適格であった。
そうとは知らず、サリサのために健気に頑張る一途な性格。
ムテとしての能力は高いが、それをうまくコントロールできず、思い込みも激しいことから無意識に周りに悪影響を及ぼしたりすることもある。
子供の頃、村に流行病があり、多くの友人を失ったことで、癒しの知識を身につけ、村人たちを救いたい、と願うようになる。
祈りの力は人並み以下だが、癒しの能力と薬草の知識に長ける。
巫女姫を降りた後は、一の村で癒しの巫女として活躍する。
【シェール】
二の村出身の巫女姫で、かつて、マサ・メルの巫女姫でもあった。
すでに癒しの巫女の地位を得て幸せに暮らしていたが、夫の死によって心病になり、祈り所にこもっていたところ、村の推薦を受けて、巫女姫候補となった。エリザの次点であったが、エリザが早くに巫女姫の権利を失ったため、途中から霊山に上がった。
サリサの信頼が厚く、霊山の大胆な改革に一役買った。
巫女姫を降りてからは、エリザが戻るまで、蜜の村で癒しの巫女として活躍し、その後、故郷の二の村へ移った。
【ミキア】
四の村出身の巫女姫。シェールを慕っていた。
サバサバとした明るい性格で負けず嫌い。味方につけると頼もしいが、敵に回すと嫌な女。
シェールがいた頃はサラと仲良しだったが、サリサに口づけされる瞬間が好きだと嘘をついたため、サラと仲違いをする。
サリサとは子供と三人でピクニックをしたりと楽しい霊山生活を送っていたが、最後は寂しく山下りした。
その後、サラの子供を引き取り、四の村の癒しの巫女として活躍、後にエリザとも仲良しになる。
【サラ】
五の村出身の巫女姫。マサ・メルとマサ・メルの娘である母親を持つ極度の近親婚で生まれた女性。
巫女姫となるべく期待をかけられて育てられ、それ以外に生きる道を見出せなかった。
サリサを愛するあまりにミキアと対立、子供を隠すなどの異常行為に及び、何度か巫女姫を解任されそうになるも、対外的には祈りの儀式を三度もこなすという大役を果たした。
山下りの際、事故死し、故郷の四の村では、悲劇の巫女として聖女として崇められている。
【マヤ】
非常に能力の高い巫女姫。サリサは純粋に能力の高さで選んだが、雰囲気がエリザに似ていたこと、マヤがそれを察して自分をエリザに似せていたことで、随分と苦しんだ。
祈り所籠りを含めて、三度巫女姫となり、二人の子供を産んだ。
最初に生まれた男子が、長じて最高神官シャイン・メルとなり、ムテの歴史に名を残した。
【マララ】
五の村出身の巫女姫。ムテにしては不細工な女性。
性格もさほど良くなく見栄っ張りで、可愛げがない。能力も高いが、力も強く、宝玉を腕力で砕くという信じられないことをした。
【スマ】
マララの次の巫女姫。
だが、本文では登場しない。五人目の子供(男)を産んだ、と記述があるだけである。
【ペルール】
栃の村出身。偶然が重なって選ばれてしまった月病みですらない女性。
霊山の思惑もあり、無理やり巫女姫継続となり、一年後に癒しの巫女の権利をつけて解任された。
サリサと体を結ぶことのなかった唯一の巫女姫。
栃の村に戻った後、恋人と結婚する。
*マサ・メルの巫女姫
【アリア】
マサ・メル最後の巫女姫。椎の村出身で、初出の時はすでに癒しの巫女。
百三十九番目で百三十五人目の神官の子供を産んだ。
明るく大人の雰囲気を持った女性だが、その実、そそっかしく、見かけによらず子供っぽい部分も。
祈りや暗示の力は強いが、癒しや薬草の知識は今ひとつで、癒しの巫女として働いていることが少し後ろめたい。
エリザにとっては頼もしい友人である。
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