Psyche　～生贄の姫様は愛されない女神様～

【あらすじ】※黎明からが本編
　とある国の王女様であるプシュケは、美の女神アフロディーテをも凌ぐ美貌の持ち主。国民からは女神として崇められているが、彼女を愛する者はゼノンを除いて誰一人存在しなかった。
　プシュケが幼少の頃から、教育係として関わってきた青年ゼノン。元王子で、眉目秀麗な彼は、王宮内外問わず異性に人気がある。国王の侍従となった今も、次期女王となるべく必要な教育を行うため、プシュケの傍にいることが多い。しかし、プシュケの心は何故かゼノンに傾くことはなかった。
「女神である以前に、貴女は僕の妻となる女性(ひと)ですから」
　プシュケが十八歳のある日、プシュケはゼノンと近々婚姻を結ぶことを告げられる。
　プシュケの国の王族は婚姻を結ぶ前に、夫婦の未来に不都合がないか神託を得て確認するし…続きを読む