概要
柊 颯太が自室で不貞腐れていると、目の前に異界の女の子が現れた。
これは召喚するはずだったものと、召喚されるはずだったもの、二人が織りなす冒険譚である――多分。
*このお話は1話ごとに「召喚士 ルニエ」と「高校生 柊」の2つの視点から語られます。
*「日帰りファンタジー短編」への応募作。上限2万調整作品となります。
*2017/10/02 誤字「オド」→「アド」修正致しました。
彼女の世界では魔力の名称が主神の名からアドと呼ばれております。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!私が呼んだのは、たぶん君だった――。
最強の召喚物を、禁忌魔法で呼びだす。
ルニエ・ツェルニク召喚士(以下ルニ)が、進退をかけて挑んだ召喚魔法は、みごとに失敗。
召喚とは逆に、自分の身体を、異世界――地球――に転移させてしまった。
だが、そこで一巻の終わりとはならなかった。
そこで出会った柊颯太は、古武道の剣術をたたき込まれた最強の男だったのだ!
ルニは、彼を召喚物として、彼女の世界に連れ帰ることを決意した――。
地球を異世界だと捉えた逆転の発想!
そのアイデアを成立させるじっくりと作り込まれた世界観。
それが、草詩さまのたしかな筆致のおかげで存分に堪能できる。
ルニと颯太、話ごとに視点が交互に変わるので、ストーリーを二倍楽しめ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!緊密なプロットにもかかわらず、読みやすいライトなファンタジー
異世界からの召喚に失敗した召喚士ルニエは、逆に自分が異世界に行ってしまい、そこで彼女は本来召喚するはずだった柊颯太に出会う。異世界、すなわち現代の科学技術に驚くルニエだが、やがてやって来る「振り戻し効果」によって、二人は、今度はルニエの世界へ飛ばされてしまい、そこで無茶なクエストを強制され……。
通常は現代から中世ヨーロッパ的な異世界に飛ばされて、主人公が驚く話が異世界物のスタンダードなのだが、ここでは逆に異世界から現代もしくは現世へ飛ばされてきた魔導士の少女が驚嘆するところから、話がはじまる。
ただし、ストーリーはそこでは収まらず、現代で出会った少年とともに少女は元いた世界…続きを読む - ★★★ Excellent!!!続編が気になる作品
どういった作品かは、他の方のレビューに譲ろう。
この作品の特徴は「世界観がしっかりしているのに読みやすい」ということだ。
ただ判りやすい言葉で平易な文章を書いても読みやすくはならない。
読みやすい作品を書くには、必要なものがいくつかある。
整合性のとれた世界観
説明的な部分を極力排除できるストーリーと文章の構成力
特徴のあるキャラクターと動き
丁寧かつテンポの良い描写……などだ
これらをうまく文章に落とし込んでいかないと読みやすい作品にはならない。
この作品を読むと、作者さんの力量と丁寧に組み上げていっただろうことがよく判る。
次に、この作品の特徴は、異世界と日帰り可能になるまで…続きを読む