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- ★★★ Excellent!!!「真実は、正しきを挫く」――その信念とともに、探偵は依頼を『失敗』する
大正のレトロな雰囲気が華麗な、コメディ要素の強い探偵小説です。
犬飼探偵事務所の犬飼探偵は、常に鈍色のガスマスクを着け、外見からしてかなり怪しげ。
おまけに致命的に空気が読めず、誰かとの会話はかなり有能な助手の少女に任せきり。
そうでなければ、依頼人が帰ってしまうような発言ばかりしてしまうから。
しかも並はずれた能力を持つのに依頼は必ず失敗と、
これだけ見ると『ヘボ探偵』と揶揄されるのもおかしくない、と思えてしまいます。
しかし読み進めていくうちに、それが違うと分かってきます。
一話終盤、堂々とした彼の信念はあまりにも鮮烈で、犬飼探偵は確かに『探偵』でした。
有能な助手が、ああも彼を探偵…続きを読む