　――ええ、ええ。

　かくして彼と彼女は出会い、別離に至りました。

　青春にはよくあることです。育ちが違えば価値観も違う。表層で惹かれ合った二人が深層ですれ違い離れるだなんて、物語にもなりやしない、苦み走るような、けれどありきたりな……本当にありきたりな、青春の一ページ。

　皆さんは過去の後悔を覚えていますか？

　それはどのようなものでした？

　どのような過程を経て、どのような結末を迎えましたか？

　時が経った現在、それをどう感じますか？

　今も思い出すだけで苦しくなる？　割り切って語れる思い出話ですか？

　……彼に、彼女にとっては、どうでしたでしょう？

　さあ、ジュヴナイルは続きます。

　『少女は黄昏(ソラ)へ翔んでゆく』。

　舞台は前回の4年後、2018年の東京。運命の時は、ある日突然にやって来た。

　新たな時間、新たな血、新たな謀略――

　――新たな約束。

　第三幕――『写真』！

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