天才と障がい者

高校時代、休み時間にクラスメイトが話してた。


「障がい者の中には、けっこう天才がいるよな。音楽の才能ある人とか、絵が上手い人とか、数学の天才とかさ。でもまぁ、ほとんどポンコツばっかだけど。」


障がいを持ちながら、普通の人にはない才能を持った人が世の中にはたくさんいる。


世の中ではこれを『サヴァン症候群』と言うらしい。


日本人では画家の山下清もそうだったのではないかと言われているみたいだ。


たまにこういった人々がメディアなどに取り上げられると、普通の人は感心し、また尊敬を抱く。



『周りの人とは違う』


これは一般的には差別に繋がるものだ。


しかし、何か一つ人より秀でたものをもつ人にとっては、周りから見てこれは美徳に変わる。


「あの人はすごい才能を持ってる天才だ。天才っていうのは周りの人と違ってちょっと変わってるけど、そこが何だかカッコイイ」


そんな風に思う人はたくさんいるだろう。


僕の弟は、周りの人とは違うけど、何か特殊な才能があるわけではない。


絵も下手だし、歌も歌えない。


なんだか世の中不平等な気がする。


同じ障がい者でも扱いがこんなに違うのか。


才能を持っていない障がい者には差別し、または「自分より劣っている人が頑張ってるんだから私も頑張ろう」なんて思う同情の対象としてしか見ない。


仕方ないことかもしれないけど、やっぱり何だか悲しい。




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