不妊ストレスと向きあうこと
世の中の妊婦や乳幼児期を、なるべく視界に入れないようにしていた時期があります。
自分でもコントロールが難しいほどイライラして、物に当たったこともあります。嫌いな人の妊娠報告なんか発狂しそうでした。
いや、したかもしれない。でも自制心はあるつもり。
みんな簡単に妊娠してるのになんてわたしは妊娠できないのか、と精神的にボロボロでした。
でも、その時にハタと気付きました。
あくまでもわたしの場合ですが、何故か勝手に「自分は妊娠出来ないのだ」と思い込んでいました。まるで自分に呪いをかけているかのような感覚。なのに、そのことに気付けない。
これではいけないと思い直し、松岡修造さんよろしく「できる! 絶対できる! だって二回も妊娠だけはしたんだから! 出来ないわけがない! 絶対する! 」と、呪い始めたことに気づいたら直ぐに考えを振り払うように努めました。
するとどうしたことか。その月に妊娠しました。不妊治療のクリニック初診から約半年、四回のタイミング法後の人工受精二回目でした。
よく「ストレスが一番よくない」と言いますが、こういうことなのかもしれません。
ちなみにこの人工授精。どうやらこの治療、回を重ねる毎に確率が低くなるらしいと聞いたことがあります。だから気が気ではありませんでした。なんとかなって、わたしは本当に幸せ者なのでしょう。
ただ、大変なのはむしろここからでした。
妊娠した後は初めから体調が悪く、体調の激変で妊娠を確信したくらいです。悪阻も5週の途中ではじまりました。妊娠検査薬を使うまでもないくらい。本来の検査よりも一週間先取りです。
他にもよくわからない身体のしんどさや少量の出血など、不安要素がズラリと揃います。
特に、出血に関しては胎児の心拍を確認出来る頃までずっと続きました。何度も「やっぱり駄目なんじゃないか」と思いましたが、大丈夫な時は少々のことではびくともしないものですね。
不妊治療をした方がみんなそうなるわけではないと思います。ただ、不妊治療での妊娠はハイリスクに分類されるようです。
わたしの場合はもともと子宮筋腫と喘息を持ってるので、初めから完全なるハイリスクですが。
わたしの人生の目標のひとつに、「妊娠出産は24歳くらいで」というのがありました。でも現実は厳しい。その頃は結婚すらしていなかった。
もっと若かったら、不妊治療なんてしなくてよかったんだろうか。それとも不妊の原因がホルモンバランスの狂いだったなら、年齢は無関係だったのか? という疑問はまだ突き詰めていませんしよくわかりませんが、つい考えてしまいます。
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