とりあえず近所の産婦人科へ行ってみたら

 流産手術の3ヶ月後、もともと引っ越しが決まっていたので転居しました。

 生活が落ち着いた頃に、近所の産婦人科へ行くことにしました。やはり生理の周期が気になることと、その頃既に子宮筋腫があることはわかっていたのでその様子を見てもらうつもりでした。

 排卵から生理開始までが短くなっていたので、そのパターンだと妊娠しにくいらしいことを聞いて気にしてもいました。


 受診すると、医師にバカにしたような物言いをされて随分驚きました。さも「面倒ごとを引き受けてやる」とでも言いたげな雰囲気でわたしはイライラ……。

 よそへ行こうかとも思いましたが、何せ土地勘がないところをなんとな探し出した医院です。他がないのでそのまま通ってみることにしました。


 その日からタイミング法が始まりました。周期に関しては、その医師の見解では規則的に生理があればいいということでした。

 けれど。毎月排卵する頃に通うものの特に何もせず、何も変わらず数ヶ月が過ぎました。大した額ではないけれど、毎回お金はかかります。なのに何もしないし、何も変わらない。当然妊娠しない。

 だんだんバカバカしくなってきた頃に、次の月に特に異常がなければ一旦終診にしようと提案されました。そのつもりで翌月受診すると、特に異常なしと言いながらまた来月の予約を取るように、と。こりゃダメだと思って、すっぽかしてやった。無断キャンセルなんぞ、人生で初体験。


 そんなこんなで初めの半年は医者にかかり、次の半年はちょっと病院が嫌になって何もせず。自分たちでも努力はしていましたが、一向に変わりません。そうしているうちに一年が過ぎました。

 そしてやって来たわたしの誕生日。30歳になった日の朝に、そろそろちゃんと考えようということになりました。不妊治療専門医院を探して、きちんと相談してみよう、と。


 その後、夫の友人から紹介された医院へ通うことにしました。けれど、受診して直ぐに妊娠するも、直ぐに流産する事になります。その時は胎嚢すら確認できないスピード流産でしたが、精神的ダメージは絶大。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る