仲咲香里

ある雪の日に、突然訪ねてきたのは、雪を名前に持つお前だった。 なぁ、今日がお前の日なら、俺はどんな願いも聞いてやるよ。 だから────。

深夜の街をさ迷う高校生の龍宮棘。 ガラの悪い連中に絡まれていたのを助けてくれたのは、同じ学校に通う男子生徒の桐生輝明。二人に面識は無かったけど、棘は有名だから顔と名前は知っていた…

本日はエアポケットによる「chase」にご来場いただき、誠にありがとうございます。 開演に先立ちまして諸注意を申し上げます。 主役を務めます音羽美紗の恋人は、団長の相澤透。西部劇…

夏のはじまりのさわやかな青空の下。咲き誇る庭先のつるバラの黄色い垣根の前。 隣の家に住んでいた僕の初恋の女の子は、昔話に出てくる白馬の王子なんか見向きもせずに、目の前に現れた僕の…

「あなたの好きなタイプは？」 合コンなどでよく聞くこの質問。 これに対する変化球的な回答をした女の子と、 その腐れ縁の少し変わった男友達のお話。

誰もいない自習室で、私は一人勉強を続ける。 そこにやって来たのは、野球部のエースである杉内くん。彼は赤点を取らないよう勉強を教えてくれと、私に懇願してきた。 困ったな。杉内君の…

怪異や不思議な出来事なんてものはオチも何もない、なんだかわからない経験だったりします。 これは作者が学生の頃に後輩から聞いた不思議な体験のお話です。 東京二十三区の西側と多摩地域…

シャーペン、夕焼け、自転車。 これら三つは君が好きだったもの、そして僕と君の関係を説明するのに触れなくてはならないものなんだ。 少しばかり、話を聞いてほしい。

【僕と私の都市伝説コンテスト参加作品】 本日（８月３１日）締め切りのコンテストにエントリーします。 エントリー期間が数時間を残すのみとなり往生際が悪いように見えますが、昔から…

久しぶりに書いた詩的小説（※ＲＡＹの造語）です。 ある町を訪れたアラサーの彼女に焦点を当ててみました。 内容は地味ですが、心理描写の勉強を兼ねて。 ご、語彙が足りないのは生まれつ…

恋が叶う (かもしれない) 都市伝説を、信じて頑張る少女の話。

何かを考えると、その結論が必ずと言っていいほどおかしな方向にいく少年、柘榴（ざくろ）巧（たくみ）。そして、巧に振り回される女の子、花崗（かこう）空（そら）。今日も巧の突拍子もない…

地球は今、宇宙からの侵略を受けていた。 侵略者の名は『シンリャーク』。圧倒的な科学力を持つシンリャークの攻撃を受け、地球はもう終わりかと思われたその時、颯爽と現れた一人の魔法少女…

思わせぶりな同級生に告白して、見事ふられた麻美はネットの悩み相談サイトに投稿した。 それがすべての始まり。現れたのはとてもイケメンなキューピッド。 彼女の今まで持っていたキュー…

俺の家には、一体の日本人形がある。何故かそいつは人形のくせに、どんどん髪がのびるんだ。

《僕の私の都市伝説コンテスト参加作品》 亡くなった少女の魂が人形に乗り移り、ひとりでに髪が伸びるようになった人形の話は有名です。 しかし、逆のケース――ひとりでに髪が短くなる人…

彼女は誰かに見られている気がしてならなかった。家で休んでいる時も、会社にいる時も。 アナタは聞いた事はありますか？住み慣れた自分の家に、見知らぬ同居人が住んでいたという都市伝説…

黄昏時。人気のない路地で、大きなマスクをつけた女が一人。 女は獲物を探していた。そうして運悪く彼女の目に止ったのは……。 かつて日本中を恐怖に陥れた口裂け女。そんな口裂け女にも…

「夏の恋は秋に終わる」――よく耳にするフレーズですが、今回はそんなフレーズを使った掌編を書いてみました。久しぶりの「詩的小説」です。変化球ばかりだと直球の投げ方を忘れちゃいそうな…

※注意書き このお話は『僕の私の都市伝説』用に考えましたが、『"読む"または"聞く"と呪われる類のものはご勘弁を』とあったので、参加を断念しました。 つまりはそういう話なのです…

「最後の五分間のコンテスト」が楽しそうなので「ボクも参加したい！」と意気込んで書いてみました*:.｡☆..｡.(´∀｀人)。 「夏だからホラーがいいかなぁ……」なんて思いながら…

桜と和人は、昔から仲良しの恋人同士……だった。 だけど、その関係はもうすぐ終わってしまう。 「LisPon×カクヨム “最後の5分間” 小説×朗読コラボレーション・コンテスト…

ある夏の暑い日。

一歩先を歩く幼馴染に追いつこうと、焦る少女の物語。

今日は英語のテスト。そして試験終了まで残り五分。 しかし俺の答案は白紙だった。 なぜならさっきまで爆睡してたから。 ――うん、これはもう詰んでるわ。 とは言っても、諦める訳にはい…

お題付き掌編練習。 「大好きな男性と初めてデートした夜、帰宅後、就寝前ベッドで一人眠る女の子の気持ちを三千字以内で」というお題で書きました。 ↓ 更に「五百字ピッタリで」という縛…

文芸部で恋の話をテーマにした短編を書くことになったけど、一人もまともに書くことができない。 そんな中なぜか一人が壁ドンをやろうとバカなことを言い始める。 バカバカしい話なので、…

ちょっとした空き時間にでも読んでいただければ幸いです。 気に入っていただけましたら近況ノートを覗いていただければと思います。

軽音部の森正敏には高校に入学した時からずっと好きな相手がいた。同じ軽音部に所属している米沢こずえだ。 三年に進級した彼は二年越しの思いを実らせようと告白するが…

女性目線で書いた、切ないけど優しい恋物語。

　ある梅雨の日、雨が降り傘を忘れた二人の男女が屋根のあるバス停で出会います。 　二人は心の中でとある事を思っていました。

紫陽花。赤い傘。蝸牛。青。蛙。水たまり。雨がっぱ。虹。梅雨。失恋。てるてる坊主。新しい長靴。

君は露骨に眉を顰めた。好きな子に彼氏が出来た。その事実を知った「僕」が取った行動は、彼女の『彼氏』になるのは諦めて、彼女の『神様』になろうという奇策だった。 　当然、彼女は訝し…