@melga97

都会での仕事に疲れて、ふと祖母の住む田舎に足を運び、転寝をしていると、夢か現か、幼い頃の思い出が蘇った。 それは、現実世界に重なっている、もう1つの透明感の有る世界。 誰かに話し…

　江戸の世は太平の世と呼ばれますが、そこには様々な人々が生きていて、悲喜こもごもが沢山あります。

古代ギリシア、エジプト、アレクサンドリアの哲学者エウクレイデスが書いた、幾何学の書『原論』。その最初の写本を書いた弟子の、未来への悪戯

葬儀場で笑う無職男性の話

「ねぇ、茉奈ちゃん、〈ノベリス〉って知ってる？」 　明音さんがそう言った時、最初はなんのことかまったく分からなかった。 「なんですか、それ？」 「じゃあ、〈小説家になりたい〉は？…

その土地は、村人たちが何世代にもわたって大切に守り続けてきた――。 大学生の祥吾は、役所から身に覚えのない請求書を受け取り、ふるさとの福岡へと戻った。 幼馴染みの奈々果との再会…

これはコロナ禍以前に僕が実行していた日帰り旅行を思い出して書きました。 長い注釈をお楽しみください。

タイムトラベラーが職業と化した世界。僕は先生にタイムトラベルのルールについて尋ねた。 先生が言うには信仰によってタイムトラベルのルールが変わるのだという。

うちの社長がプライベートでやらかして逮捕され、ほかの従業員たちは逃げ出し、私だけが逃げ遅れてしまい職場に取り残されました。 私は「弊社の社長が逮捕されまして」と顧客に頭を下げ、社…

　昼頃まで降っていた雪はもう止んでいて、くっきりと丸く形を成す月明かりが地表を覆う雪面を照らしていた。きょうは綺麗な雪月夜ができあがっていたわけだが、その幻想的な光景はどこか僕に…

性癖：異常事態に淡々と対処する人 性癖：可愛がるのにちょうどいい生首（切断面がぐちゃぐちゃしない、腐らない、見た目がきれい、自力で移動できる） 「第三回性癖小説選手権」二作目…

さぁさぁ皆の者集まった集まった。 今年もやりますもちろんやります年始恒例「御前試し合い」。 今年はちょっぴり様子が違うぜ今年はなんだか一味違う。 それでは戦士の紹介だァッ――。

恋心をマスク神にホンローされる男子高校生の物語。他人事なのでほのぼの読めます。

公園の受付で働く新井敦。ある日の朝、園内の散歩の担当を任される。 朝の公園を歩いていると男の子に話しかけられて…。 ※実在する公園が話に出てきますが、イベントやお散歩ルートは架…

　乙姫様はカメを抱きしめ、その顔に付いた傷口を舐めながら言いました。そこから人間の時間で大体五時間くらい、カメは乙姫様とふたりであの子どもを苦しめるための計画を練りました。死んだ…

魔王により城に幽閉されているお姫様アメリア。 彼女はいつか勇者が自分を助けにくる日を夢見ていた。 そんなアメリアはある日魔王の口からとんでもない事実を聞かされる。 果たしてアメリ…

全国の寺社にあるさざれ石が盗まれる怪事件が相次いだ。日本中のさざれ石は忽然と消え、真相が掴めぬまま数年の時が経過した。その頃、反天皇制過激派アジトの地下では巨大な岩に苔を定着させ…

小説家志望の青年と小説家志望だった青年の話。 あるいは虎にすらなれない山月記です。

姉が失踪した。 その手掛かりを探るために、僕は彼女のパソコンを調べていた。すると気になるサイトを見つけ…… 草食アングラ森小説賞に参加させていただいたものです。アンダーグラウン…

ある夜の森の奥、不可思議な光に包まれて出会ったのは『神様』だった。私の他には誰もいない。

人形になってしまったカスミさんと、その旦那さんとの交流を描いたファンタジー。

初詣の参拝にまつわるお話を、 作者の過去の失敗を引き合いにして 小説風エッセイとして作ってみました。 五円くらいの価値はあると思いますので、 初詣の効果を疑っておられる方は、ぜひ…

その島、押して入るか、引いて入るか？

台湾有事、という言葉を聞いた事があるでしょうか。 実は中華人民共和国による台湾侵攻というのは、もう10年以上前から計画立案されていた話なのです。 平和ボケした日本人は、そんな事…

思いついたので書きました。拙作『EGG』および『EGGMAN』と世界観を共有していますが、そちらを読まなくても差し支えありません。

クセの塊みたいな社員しかいない会社に転職したときのお話です。 エキセントリックすぎてついていけませんでした。

　そんなふうに彼女が語りはじめたのは、いつだったか。確か、出会って二年目の冬だったような気がする。もし良かったら一緒に行かない、とその夢のある地点に、彼女が僕を誘った時、とても不…

宅配便だというので扉を開けたが、そこにはどう見ても業者とは思えないスキンヘッドのおっさんがスーパーの袋を手に立っていた。 （※第二話には短いですが喧嘩の描写があります）

　煌びやかな街に富裕層の人々が安穏と暮らす。 　見すぼらしい少女は冷たい態度を取られながらも、 　街と共に生きる。その過程で寄り添う人物が現れ、 　街に隠された謎が徐々に紐解かれ…

【カクヨムコン短編中間選考突破！】 2XXX年。 AI技術が発達し、人間は労働・学習から解放された。 AIは人間の行動を分析・研究し、次々と世界を自動アップデートしていく。 それ…

昔から僕の周りには奇妙な人が集まってくる。高校時代の友人、城田もその一人だ。彼は悪魔に取り憑かれているのだという。

「第一回怪獣小説大賞」によせて書きました。

会社員である主人公には大きな悩みがある。克服のために努力するが……。 ※小説家になろう、ノベルアッププラス、noteでも同内容で掲載しています

佐藤宇海様自主企画 『「短編」「ラブコメ」「完結済み」「☆30未満」絶賛募集！』参加作品。 古き淡き化石の様な記憶の発掘と、 地層の様に積み重なった言えなかったあの日の言葉。 …

　脳梗塞からの脱出の意味で、新作を書きます。　 　前に『怪獣文藝の逆襲』に書いた「廃都の怪神」のシリーズです。時間的にはこっちの方が先なんですけどね。 　ちなみにニャ―マトウは『…

おうち時間を過ごしていた私は急に体に鈍い痛みを感じる。 そこで後輩に連絡し助けを求めたのだが…… KAC20211参加作品 テーマ：おうち時間

日本のアマチュア自転車レース界に突如として現れ、表彰台を独占していく強豪集団『チームDTA』。彼らには「アマチュアレースでは薬物検査がないことに乗じてドーピングをしている」という…

〈ぼくの住む街に、今冬最初の雪が降りました。あなたの街ではどうですか？　……なんてね。何年か前に約束したよね。同窓会の時、覚えてる？　きみが暖かいところにいるから、ぼくの住む街に…

病気で右足を切断した男が再生していく物語

――――「またがない」四翼(しよく)は、ろくなものにならない―――― その村のものは、皆一様に翼をもって生まれてきていた。 対翼(ついよく)は、生まれながらに背に一対の翼を持つ。…

　前に紹介した井上円了『おばけの正体』と同じく、2011年、『トンデモ本の世界X』（楽工社）という本のために書いたけど、ページ数の関係でボツになったもの。 　先日、〈有楽町線に戦…

　猛吹雪の大晦日。啓介とみのりは大掃除をがんばった末に恐ろしい事実に気づく。すなわち、食べるものがない。新婚の二人をかつてない危機が襲った。

　飯島康介は、午前中に掘った穴を午後に埋め直すという、「変わった仕事」をしている。 　彼以外にも、この街には「変わった仕事」をしている人間が多いようで……

貴方はさしたる理由もなく、誰かを嫌いになったことが、ありますか？ これはそんな状況に陥ってしまった少女の、因果応報の物語。

仕事の合間にふと思いついて書いた話です。軽い気持ちでお楽しみください。

野林緑里様の自主企画「タイトル、あらすじ、冒頭二百文字書いたので続き書いてくださる方募集その２」への参加作品です。https://kakuyomu.jp/works/117735…

近未来。超越知性の招きで人類が初めて降り立った太陽系外惑星には、理論上知性を持ち得ない生物しか存在しなかった。だが超越知性は現に存在する。神の如き導きを示した神の如き存在は、いっ…

これは運命の女神に導かれた小さくささやかで暖かい物語。不幸なマッチ売りの少女の肢体を這う悪党の手。飛び交う銃弾、轟く雷鳴、濡れた唇、揺れる乳。街の危機に封印された禁断の古代兵器「…

「赤いきつね」「緑のたぬき」幸せしみるショートストーリーコンテスト応募作です。 粗はあっても優しい気持ちでスルーしておいてください。

クリスマス飯テロ掌編です。 偽教授孤食杯に寄せて。 甘いものが大好きな銀縁眼鏡紳士と、食事で日々の辛さを解消していた女性。美味しいものが好きな二人のおうちクリスマスディナーです…