@monnmo様より☆とコメントをいただきました。本当に感謝いたします。これからも皆様と共に日本と世界の事を考えていきたいと感じました。
そもそもは、純資産が3,300兆円もある国で、政府債務(長短国債)+地方債の総額が1,200兆円程度。単純計算で借金全部返したところで(その必要性さえないのですが)まだ2,000-兆円も残る国家が何故、破産するなどと変な風評被害を受けているのかワケわからん…から始まっています。
いや、そりゃ政府の借金は少ないほうがいいに決まっています。しかしより重要なことは「国債は経済成長の原資」であって、「成長インフレによってのみ多額の国債は消滅させることができる」という単純な経験上の事実の方です。
経済成長のためにのみ国債は使われるべきなのです。それが公共事業でも実はOKで、国民経済の成長が実際に発生するような金融財政政策が必要だった…ということです。
それはただ単に公共事業に国債を使うだけではなく、金融政策で…たとえば大幅な金融の規制緩和や証券債権における保有者優遇措置などの一連の改革を伴って、公共事業のような財政出動を確実に効果のあるものにすべきだった。そしてこれを怠っていたがためにデフレになり、国債ばかりが増えていった…ということだったのです。
あわせて国債を「握りつぶす」方法も提示することにしました。スティグリッツらのいう「みんなで示し合わて国債破って捨てようぜ」の現実的な方法論を探るということでした。実のところ、この「債務放棄」もまた歴史上、よく行われた方法です。日本のように国債がほぼ唯一の官民の借金で、しかも長期国債の95%が日本人保有ならば(国債という資産を持ってるのが日本人=日本国の国富)、これを破って捨てても「日本人がOK」と言えば、明日にでも終わり…実はたったそれだけです。あとは帳簿上の資産不足を、どうやって出来るだけ少ない国民負担で解消するかの方法論だけになると思うのです。
要するに中央銀行が大量に国債を溜め込んでるなら、これ、破って捨ててもいいんじゃないですか?…という提案書がこのコラムです。
これは結構やれるんじゃないかと思えていることで、「戦後の日本が多額の債務返済のために苦しんだ」ことを本編で書きましたが、これも「民間企業と個人が国債を保有していたから」だと思えているのです。だから結局、彼らに…特に民間銀行の抱える債務を補填するために増税が必要になったのであって、中央銀行の抱えている分なら破って捨てられる可能性があるのではないか?…国家が多額の純資産を抱えている場合には、というご提案みたいなものです。
勿論、日銀も『民間銀行』に過ぎません。しかし決定的な違いがあります。通貨発行権をもつ存在ということです。この時に初めて「足りないカネは、足りない分だけ刷れば良い」という話の意味が出てきます。国債抹消の結果、中銀に莫大な損失が出たならば、あとは穴埋すればよい。穴埋は究極、増税になるが、別に即必要はない。なぜなら中銀は「足りない分、カネ刷ればよいから」であって後は増税の仕方、増税の期間、そして通貨増発によるインフレをどうコントロールするかを考えればよいのではないか? ということです。それは本編に書き落としてあります。もっとよい方法があれば、むしろ教えていただきたいと思うくらいです。でも、幕末の薩摩藩などのように、もっと強引に債務踏み倒しというのも結構あるんですよ。韓国なんて、この時代に徳政令みたいなのを発布するらしいですから(←これはアカン。民間への犠牲は極力避けるべき)…