@shiratama1様から「韓国はすでにスタグフレーションに陥っているのではないか?」という質問を頂き、僕なりに考えて、再度、回答をUPし直しました。重要部分を抜粋するとこのような感じです…m(_ _)m
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まずスタグフレーションはインフレとデフレが同時に起こることで、コインの裏表が同時に出るという事自体が既に異常です。僕は「金融関係が崩壊している時に発生する」と信じていますが、明確な理由は判りません。それを踏まえて回答すれば、「韓国はスタグフレーションなのではないか?」に対しては「よくわかりません」が僕の回答です。韓国からの情報が断片的で判断出来ない…ということです。僕は在日や朝鮮人ではないですし、語学力は低い方です。また韓国に行くつもりもないので肌感覚が判りません。
ただし各種のデータから見れば韓国は既に激しい景気後退に陥っていて、述べまくったように多額の累積債務により死にかけているということを踏まえれば景気後退からデフレに至っている可能性はありえます。特に韓国のような発展途上国において直近四半期で成長率が1%というのは、韓国国債金利が1.75%、外債はその倍以上ということから考えて「極めて危険」です。
通常、国債のような「政府債務の金利は成長率よりも低い」がベストで、現在のような逆の状況は、本当に深刻な事態だと捉えるべきでしょう。国家破綻の一つの指標です。日本がデフレ期、国家破綻するのではないか?とIMFから突っ込まれていた理由がこれです。日本国債金利は低かったですが、成長率はもっと低かったのですから。経済余力の乏しい韓国なら、なおさらです。
ではインフレは?…ですが、まずは変動幅の大きい生活必需品、たとえば食料品などの物価が上がっているかどうかは結構重要です。もし上がってるとしたらインフレは発生しているということです。本来はデフレなのだから物価は下がるはずですから。しかしそういう話はあまり聞こえてきません。ただし物価は上がっているのですが消費者に還元できず、小売側で下げている(=泣いている)ので価格があまり上がっていない…という可能性はあります。
逆に公共料金…電気・ガス・水道や電車バスなどの公共財の価格が上がっているとしたら、やはりインフレです。特にウォン安がジリジリとボディブローのように効いてくるはずなのでインフレ圧力が高まっていて不思議ではありません。
これらを踏まえれば、たしかに韓国は既にスタグフレーションに突入しかかっている…はあり得る話です。
景気悪化なのでデフレでおかしくないのですがインフレの兆候もあるかもしれないということです。そして韓国には確かに複数のインフレ圧力要因があります。
まずはウォン安です。エネルギーを含めて必須資源等の輸入価格が上がるということはコストプッシュ圧力になります。
次に不動産などの資産価格です。韓国は不動産バブルを国を上げて仕掛けていた感があります。不動産価格高止まりは税収入UPにつながり、国民の資産価値の上昇をもたらす反面、金利と税負担が庶民を圧迫します。特に投機目的であれば含み損に化けてる可能性もあります。しかもバブル崩壊がどうなるかは日米の例を見ればわかりますので地価評価額を恣意的に弄って上げているのであればインフレ要因になり得ると思います。取引量が多く高額商品ですから、この状況では下げにくいでしょう。この不動産価格の高止まりがインフレ圧力になっているのではないかと思います。
あともう一つ。外債も原因なのではないかとも思っています。
韓国外債総額は約55兆円程度とされています。これは日本の長期国債の外国人保有者割合とほぼ同額程度のはずですが、韓国は外債として起債しているので金利が高く、市場金利が最低でも3%以上、通常は4%から下手すれば5%のようです。日本との比較をするとわかりやすいのですが、日本はこの時期、マイナス金利です。ということは国力において1/4程度の弱国が日本と同額の外国人保有割合の国債を持ち、片方は金利マイナス、片方は金利3-4%の高負担では大変苦しい。この金利がインフレ圧力になっているとしたら、不動産価格の高騰と相まってデフレ下でのインフレは起こる…と思っています。
さらに文政権が進めている失業対策がこれまたインフレ圧力になっている可能性があります。左翼等の政治圧力による持続的な労働賃金の上昇や、特に最低賃金を強引に挙げることで労働コスト上昇→価格転嫁→インフレという流れです。物価賃金スパイラルとよばれ、実際には手取りよりもインフレ率の方が上昇し、なおかつ失業率の上昇を招く傾向が強いのです。
これらの事を考えると景気後退時に多くのインフレ押上要因があるため、たしかにスタグフレーションに突入している可能性はある…といえると思います。今後の韓国からの情報次第で判断するしかありませんが、ヤバイと考える方が自然でしょうね…(-᷅_-᷄๑)