「なぜ日本は〜ヤマト」の中で日本は破綻しないという事を連呼していますが、ごく普通に考えれば、やっぱり破綻はしないと思うのです。なによりこのコラムはカクヨムでおよそ100話、ノベルアッププラス(増補改訂版。現在、50話相当までUP中)でおよそ70話にまで膨れ上がっていますが、まだ1/4程度の内容です。
非常に重要な内容がいくつも書ききれていません。最も重要なのは日銀による資産購入の話であり、次に重要なのが金融抑圧のような債務圧殺の話、そして一般会計の数倍にも及ぶ特別会計の話です。特に特別会計は政府のお財布のようなもので、その割には「政府予算ではないので、中身が不明」という実に不透明なものです。しかし日本が破綻するか否かはこの三点にかかっていて、特に特会についての話が出てこないのはいつも奇異に思うほどです。
さて、それはそれとして。あっさりざっくりいうと、日本の借金についてですが、「ほとんどないんじゃね?」と僕がいう理屈について簡単に述べようと思います。
令和元年12月末現在、日銀は短期長期国債の43%(実額500兆円)ほど抱えています。つまり日本政府は500兆円の「借金」を日銀という民間銀行から借りている…という事ですが、日銀は政府などの出資した銀行なので日本銀行法第53条で「準備金や出資者への配当に充当されるものを除き、国民の財産として、国庫に納付される」とあるのです。
そこで極端なたとえですが、(満期とか考えないで)一気に日本人から500兆円税金取り上げて、このまま日銀にかえしても
日銀さん「10兆円くらいあればいいわ(^^)。あとは国庫に返納するわ」
だったら490兆円は政府にキックバックされる…というのなら、実のところ10兆円の政府支出で「多額の借金」は返済終了〜になるということです。
実際には満期の問題などがあるので一気に返す必要もなく、債券の内容に従い、その都度(満期と利払時に)政府から日銀に支払いがあるはずで、事実、1.2兆円程の国庫返納金が出来たことから考えても中銀が多額の国債を抱えているのならば、まずはそんなに心配ないのではないか?というのがワイの意見です。
なのでワイは財政拡張派でありながら「国債の無制限増発には反対」というわけです。つまり、
国債→市場→【公開市場操作】→日銀→【国庫納付金制度】→政府
…の流れによって我々の負担が政府の第二の税金化しているという懸念を持っているからです。どうせ日銀はETF介入なんてワケのわからないことして無駄金使ってるんだろうという事です。ただしいまや世界中が日銀の例を先例として同じことをやりはじめていますが…(嘆き
参考資料
https://jp.reuters.com/article/boj-results-idJPKBN2330XLあとどうしても述べねばならないのが「金融抑圧」ということですが、「国債の金利をコントロールしてインフレ率よりも抑え込むことで、国債を事実上の額面割れに持っていく」債務処理方法です。戦後米国で実際に実施され絶大な効果があった方法です。現代風にいうとイールドカーブのコントロール(YCC)という内容ですが、当時はケインジアンの時代で(信じられないことに)現在のような金融的手段が顧みられることのない時代での戦法でした。よって現在で役に立つかは不明です。でも現在のようなマイナス金利が続く時代であれば、各国政府が新コロで多額の国債を刷り倒しても、意外とアッサリと消えてなくなる可能性がありますね。どうせ各国中銀が多額の資産(国債)を購入することになるのでしたら、上述と同じことが全世界で起きるからです。
未来は結構、明るいのかもしれませんね。
早急に本編でまとめようと思っています…m(_ _)m