深宙 啓 (Kei misora)

主人公がとある立場でありながら恋する相手に悲ませてしまった事を詫びるように偲んでいた事…… それは誰のせいでもないのだが余りに切なく、でも尊ささえ思わせる。 美しくも儚い夏の思い出…続きを読む

失くしたものから得られるものの大きさを感動的に、そして端的に核心をついて来る良作でした。

後の処罰も物ともしない豪快なざまぁ劇。
一度落としてから上げるのが定番なのだが、それすら痛快に越えて行く。
ストレス発散にオススメです。

好きな夢をお金で買う。自由な内容で。この小品と同様にそうした未来を描いた映画があった。 間違いなくそれは実現されるだろう。 となればきっとそこから戻りたくないシンドロームが起きる…続きを読む

AIイラストのようにこれからの主流になるかも知れないと思わされました。技術の進歩は階段状ですから。

酒に殺められ
酒で誤魔化し
酒で弔う。

酒があれば
忘れさせて貰えず
でも忘れたくもない

時が解決する迄
想ってやれば
それが愛した証し

何も見えない車窓から色々見えてきてしまったものたち。
世界はそんな所から広がるのかもしれない。

この二人のように……

物事の有りようと価値観はどんどん移ろい行き、空も恋人も、スタンダードがまるでこの小品の様な感じに成るのかも知れない。

両方のジェンダーを熟知しているような筆致。
大抵どちらかに偏るのだけれどもこれはその点で自然にみえる所が凄い。
作者のジェンダーが見透かせない優れた創作。

待ち続けた女の子は、その間に何度その言葉を胸の中で繰り返したかを想うと、このラストは心に刺さります……。

この連作のたどり着いた地点に立つ。 確かに安寧は来なかった。 でも全ての歌がそうなのか 良くみれば幸せなひと時も。 だから来なかった訳じゃなく 来たと思えぬ幸せの短さ 敢えて幸せな…続きを読む

ほぼ全ての登場人物が疑われては、逆に疑う側にもなり、見事に読者を翻弄する手腕はプロの仕事のよう。 そして今時のジェンダー問題にもさりげなく触れて……尚且つこのタイトル。 これは必…続きを読む

冒頭で共感覚が治ろうとしていることを告げている。 そしてその感覚のお陰で持ち得た刹那の交流。 とりたてて深い交わりがあった訳ではない。 なのに妙に覚えている事がある。 青春期の…続きを読む

小説の中でも日本一有名な一節でのブラックな息抜き。 まあ私達妄想の世界の住人ならこのくらいの思い切った息抜きでないと異世界なんか書いてられません。 このやらかした世界と主人公もある…続きを読む

これを一つのタイムリープ作品として考えると、その切り口は斬新かも知れない。 なぜなら普通とは全く逆の視点なのだから。 それをサスペンス要素と哲学観迄をも含ませ結末まで持って行く非凡…続きを読む

この世で只一つの失くせないもの。 その価値がわかる温かい想い。 創作活動で磨り減ってる人、 評価に苛立ってる人。 ここでホッコリ癒されてみませんか？ いつか貴方にもこんな…続きを読む

以前、公募に出品した時、「もっと皆が読みたがる内容を書きましょう」と言われた。 え？！　だったらあのチーレムとか、ざまぁ棚ボタ美○女癒やしとか、悪役0嬢とか、スロー○イフ書けって…続きを読む

多分可愛い過ぎるのは神奈ちゃんの方なのでは……と思うぐらいいじらしさを感じる。 よく分からないけど、こう言うのを「てぇてぇ」と言うのでしょうか…… ちょっとホッコリのコーヒーブ…続きを読む

これは単なるアイドルヲタの拗らせではない。 (ほぼ)絶対に結ばれ得ぬものへむける愛こそ自らの欲を断った真の純愛と言える、と何かで読んだ事がある。 その真の純愛が絶たれ、自らの贖…続きを読む

ヒーローは居るからヒーローなのではなく、人の心がヒーローを生むのですね……

ただそれだけのことさえ言えず、出席しない人もいると聞いた事がある。 主人公は出席したのだ。 だから本心は本当に違いない。 例え今、その確証がなくとも、その一言が言えた勇気が本…続きを読む

配信、あるいはSNSと言い換えても良いだろう、その光と陰。 それとカクヨムの読み合い等に重ね合わせて見る。 讃え会う行為の中にチラリと過《よ》ぎるもの。 それが何かは言わない…続きを読む

若い二人の冒険と恋と成長が確り描かれ、それと対比するように腐れ縁の大先輩の二人が師となり見守り役となり、それが絶妙なのです。 戦いと日常の緩急も良いのでぐんぐん読み進められ、気付…続きを読む

何もかも青い者たち。若い頃はそんなものかとひたすら青さに溺れる。
鬱屈で拗らせた事でその青さが助長され更に際立つ。
そのピュアさに浸りたい人にうってつけの一編。

その夢が叶うかは分からないけど、そして夢を手放す事になったとしても、幸せで居られることも有るんだと思わせてくれるような小品でした。

こうした物語に付きまとう男の贖罪の悲話。 そして男がいつも悪者だ。 男も男なりにいつも精一杯。 だが女ほどマルチタスクに優れていない。 すると周囲を省みない男に非がある結末。 …続きを読む

雑事にかまけて心がささくれ立って来た時に、この様に感じてみる事の大切さを再認識させてくれる……
そんな気になりました。

とある殺し屋の一面、そしてそれとかけ離れた素顔の、恐らくホンの一面。 美味しそうな果実をスパッと切断してその断面をいきなり目の前に差し出される。 これのどこがアンラッキーなのか…続きを読む

時代小説を全く読まない自分が寸評などもっての外だが、余りにも美しかったので書かずにいられませんでした。 それぞれの想いと宿命を背負いながら艶やかで儚い恋を摺り合わせてゆく。 その想…続きを読む

意外と珍しい設定の、とある少女の日常を描いていて良かったと思います。 妖精をお婆さんから受け継いだというファンタジー設定に溺れず、微妙な心の動きが違和感なく本当のことの様に綴られて…続きを読む

今は関係ないと思ってる人。 多分甘い。 数年前、殆どのオフィスワークが取って代わられるといわれ、銀行の窓口業務や、役所など、安泰の代名詞の仕事ほどヤバイと囁かれた。 そのころ、クリ…続きを読む

可愛い妖精さんだからこそ許されますね。

このカクヨムで真理をつくと、削除妖精さんが現れるかもです……

心を折られた者の全ての代弁。この一品はそれを成してくれる。 そして出来ればこれと対をなす、『自分より才能が無い(と思える)もの』が著しく評価される事への挫折、というのも作って下さ…続きを読む

強烈な共感。 そんなもんだろ、という達観。 この短編の訴えるものは大きい。 いずれにしても大人になる必要なんて無いんだと自分に言いきかす。 ただ、妥協という折り合いのスキルだ…続きを読む

ありふれた事象から訴えかけて来るものは、字面通り捉えて良いのかも分からないパズル。
それは読み手次第である事を痛感させられる、そんな感じに思える作品でした。

この話しのノリはこれはこれでファン層があると思う。 フムフム……で、こうなってああなって、そしてどこへ向かう話しなのか…… そう思って最後まで行方を見届ける。 なる程、話しと言う…続きを読む

終末的な世界の中、悲惨さや陰鬱さのない一時の夢想を楽しませて貰いました。
Good　jobです。

良い意味で読者を裏切ってくれる。
こうしたサプライズが読者にとっても最高のプレゼントになりますね。

この話をここで初めて知りました。確かに凄い話ですね。 しかもそれが愛の束縛と話が繋がるとは。ある種、愛も怖いものですね。 ともあれこの逸話はこの民芸を知らしめるには相当役に立っ…続きを読む

小説を否定するひねりを利かせた始まり。そして知らぬ間にグイグイと引き込まれる世界。 正に小説を読む醍醐味に酔う。 そして読み終えたあとの掻き乱された心をどう繕うか途方に暮れるこの…続きを読む

共感しました。それはカクヨムだけでなく公募もそうだと思います。 ペラペラな内容でも手にとって買ってくれれば商品価値がある。そうした今の読み手にとって最も食指が動くものが彼らの正義…続きを読む

作者様の言う不気味、不思議なものを書きたいという目的ならば、この作品は確り達していると思われます。 少くとも自分にとってはその様に思えました。 既に滅ぶ最後の一人と言いながらわざ…続きを読む

大人になったらあのアルバムを見ながらこんな感傷に浸ろう、だとか、こんなエッセイの様にふとした瞬間にやってたりしますね。 いざその頃にはそう思った事すら忘れてたり。 デジャヴっても…続きを読む

第一幕まで拝読させて頂いてます。話しの緩急があって、楽しさとシリアスのバランスも良くて。 特に戦闘描写や人物の魅力を浮き彫りにする力は抜群です。 これから明かされていく世界観や、事…続きを読む

気高い生き様を凝縮した話数で表現し、苦難を乗り越える為の知恵、勇気、気転……そして愛。

読み手の溜飲を見事に下げる素晴らしい逸品でした。

何が幸せで何が不幸か、ありきたりな価値観を軽く捻り潰して目の前に差し出してくる。
その鋭利な破片に触れたら容易く傷付けられてしまう、そんな狂おしい一編。
流石です。

この先の結果がどうあれ、こうした経験のある人生はそのアルバムに華を添えてくれる。 時として思い出して顔から火が出そうになるケド……w まあ、無いより良しとしよう。 たゆたうノ…続きを読む

愛は他人想いなのに時として独り善がり。 秘密にして置きたいようで知って欲しくもある想い。 この短編はまるで何かの歌詞のように多面的に捉えられて、想像の世界の虜にしてしまう。 良…続きを読む

青春の無駄遣いの煌めき。