響きハレ

先輩との思わぬ距離の近さと、その終わりの訪れ。 一緒に風呂に入るというちょっと普通には考えられない関係が文章によってのみ描かれることで想像が喚起され、映像で見るよりも強い、いまま…続きを読む

不思議なラーメン屋の持つ魅力にひかれて読み始めました。なぜラーメン屋がR-18なのか、なぜ店主はあれほどに無愛想なのか、なぜそんなラーメン屋に客が集まるのか、そしてなぜ繰り返しラー…続きを読む

始まりは、一通の手紙。吸い寄せられるようにして「私」は病院へやってきますが、「私」がそこで目にするのは…… 記憶は頭の中にあるのか？　場所の記憶、場所が見せる記憶ということを考え…続きを読む

「私にとっては怠惰な日常であるこの街も、彼にとってはまだ刺激的な非日常なのだろうか。」の一文を読んで一華さんの「覚悟」が分かったような気がしました。一華さんの思いが届く日は来るんで…続きを読む

語り手であるマキの、日々の暮らしの中のいたみとしあわせが、叮嚀で豊かな文章表現によって語られています。特に「蛇口から落ちる水が洗剤の泡を押し流し、排水口に消えていく」の一文の表現と…続きを読む

さすがの文体コピー術です。文体だけでなく、キャラクターも、展開も、らしさがありました。ネタの取り入れ方も良かったです。オレオの一件の背後でこんなことが起きていたんですね……

　特異体質の主人公である歴山潮がとある理由でヒロイン五味子さんの邸宅で暮らし始めるというラノベな構造が読んでいて楽しく、命を狙われているという五味子さんの周囲にある謎がページをめく…続きを読む

誇り高きライオンのお菓子職人、テオブロマ。 お話の中でライオンの誇りを象徴するチョコレートの像が、鍵をかけられたりして、非常に巧みに取り扱われていると思いました。像の行く末とともに…続きを読む

読者は気づかれただろうか、著者が念入りに施したその仕掛けに？ 物語は現実のなかで生まれる。現実の出来事が発想の種となり、空想し、紡ぎだされる。しかしそれだけではない。おそらく誰しも…続きを読む

かつてリチャード・ドーキンスは、「生命体は遺伝子の乗り物にすぎない」と言った。それでは、男という生命体はおちんぽの乗り物にすぎないのだろうか？ もしこの問いへの答えがイエスであると…続きを読む

知る人ぞ知る、「州シリーズ」。ユーモア、言葉遊び、エロ、グロ、ナンセンスがここにはある。しかしそれだけではない。isa氏は私たちの思考、想像、言語の限界をたやすく飛び越えてみせるの…続きを読む

オレオレオを食べる人は真理に近づいている。オレオのまま食べる我々は、真理の一端しか目にしていなかったのだ！　いま初めて明かされる完全なる真理を括目せよ！

全自動賞賛機の設定が深くて感動しちゃいました。ユーザの気持ちすごいよく分かります。評価と人工無能、良いですよね。とても良い小説でした。

　がさがさと鞄から袋を取り出して、メイコはそれを机の上に置いた。その中からメイコが取り出したのはオレオの袋。メイコがそれを開けてかじり始める。 　「食べる？」とメイコは袋ごとあたし…続きを読む