みかさ

西暦1100年代の中国西部――。 大黎国の東部に暮らす少女・蘭児は、飢饉で食い詰めた親に売られてしまう。本来は妓（娼妓）になるはずが仲介人の雷の機転により、都で限定奉公人である丁…

月火水は慌ただしく過ぎる、金曜は週末なのでちょっと贅沢したい。 じゃあ、木曜は何を食べる……？ これは、「木曜日の晩餐」を密かに楽しむ人々と、楽しみたい人のための物語。 …

大学生の翔太は大学院の受験に失敗し、彼女とも別れてヤケになっていた。 その夜も何軒も飲み歩き、見知らぬ男たちに絡んだ挙句返り討ちにあってしまう。 倒れた翔太は通りがかった若い女に…

命は峻別され、命は尊重され、命は冒涜される―― うららかな春の日の午後、僕は彼女の密かな葛藤を知った……。 誰のせいでもない瑣末な事件、いや事件ですらない不思議にすぎる迷いを―…

橘木カホは美大を卒業したものの、仕事と奨学金の返済と親の面倒を見るのにせいいっぱい。 疲弊しきった残業帰りの夜、家に帰ると一通の封書が届いていた。 中を見ると…… 「――おめ…

なぞなぞショートショート。 読者は、この話で語られるカップルの正体を推理して当てて欲しい。 とっても簡単だよん。 ※レビューにネタバレは書かないでね

――1942年、アメリカ合衆国。 エレンは今日も戦場へ行った恋人の帰りを待っている。 大好きな歌「雨に唄えば」を口ずさみながら……

Ｋは病身の妹を看護するために故郷へ戻った。 日に日に弱っていく妹の傍にいるうちに、不思議な少年を見るようになる。

地方で暮らしていたルネは8歳の時、墓地で暴漢に殺されるが通りかかった吸血種サディアスに助けられ、彼の眷属となる。しかし、猫の血を媒介したため昼間は人間、夜は猫になるという中途半端…

平凡で地味な大学生の丸出スミオは、幕末の「間部の青鬼」越前鯖江藩の第七代藩主・間部詮勝が転生した姿だった。 ところが、女子高生に転生した吉田松陰に見つかり命を狙われる羽目になる。…

古代エジプトのファラオ・ラムセス2世（オジマンディアス）の第二王妃・イシスネフェルトの物語。 偉大なファラオと第一王妃・ネフェルタリの永遠の愛。 その影に徹して生きた少女の覚悟と…

若き官僚である遠藤は残業帰りの夜、人語を話す茶トラの猫と出会う。 それは故郷の親友・アチョーだった。アチョーは文学を志し何年も奮闘するが、上手くいかずとうとう頭がパーンして猫にな…

宗教改革前の中世ドイツ。 村の娘エマは、赴任してきた司祭のゲオルグに字を習っている。 彼に憧れ、同じ神の道を歩みたいと願うが……？

十六歳の璃香は地方領主の娘。 夏の夜、兄の従者である夕星を呼び、みだらな奉仕を命じてその心をもてあそぶ。 男をいたぶりながら、自らも慰み者となる運命を笑う。 ※足を舐める表現が…

どこかの世界のどこかの国（英語圏）の、おそらく我々の現実世界でもありうるお話。 長く続いた内戦で国は疲弊していた。 現在も首都では反政府組織がテロを繰り返している。 首都の憲兵…

【お知らせ】 本作は、更新を停止することにいたしました。 これまでご協力いただいた方、 ご覧いただいた方にお礼を申し上げます。 　※第7話は、紹介者および被紹介作の作者とも…

※KADOKAWA刊「5分で読書　驚愕のミライ」に収録されています。 書籍版は若い読者向けにわかりやすく改稿したものになります。 https://www.kadokawa.co.…

大学教授の父が、自殺した。 少年・哲也の手元に残された二つの形見＿＿壊れたメモリースティック、そして一冊の研究ノート。 末尾にはこう記されていた。「フォン・ノイマンの呪縛。我々…

「戦にいくっていうのに、そんなに喜んで。本当に、物好きな姫君もいるもんだね」 須勢理が一目惚れをして嫁いだ武王には、すでに大勢の妃がいた。ありえない…！ こうなったら、狩りの腕を…

　2010年の12月、十歳の高木昴は、自宅で父の帰りを待っていた――。 　一年前、高木家は崩壊の危機にあった。 　昴の父の明彦は天文学者で、日々星の観測に明け暮れ、あまり家庭を…

　パラレルワールドの大日本帝国を舞台にしたダークファンタジー。 　第一の主人公を綾小路家の女中・伊原咲、第二の主人公を咲の主人・綾小路蘭子とする奇怪な群像劇の第一夜。 　 【梗概…

「あんたが選べる道はふたつにひとつ。ここで狐の餌になるか。俺に『盗まれる』か」 莵道の末姫・かさねは、狐神に嫁ぐため、親しんだ家を出る。しかしその婚姻は、豊穣のための贄を意味して…

猫の王様は働かない。なぜというなら王様だからだし、猫だからだ。面倒くさい仕事はすべて臣下に丸投げするし、それほど面倒くさくない仕事でも、まあたいていは押しつける。王様のすることと…