「願い カクヨムネクスト賞」を含む小説

敗戦国の貢ぎ物として帝国後宮に入った玲。 そこは十八名の華妃たちが正妃を目指して歌舞音曲、そして武闘・華泰萬《はなたいまん》で競い合う戦場だった。 玲は願い読みの力を持つが、それ…

ひとつだけ願いを叶えてやろう。 それがおまえの噓偽りなき願いならば叶えてやろう。 おまえの大切なモノと引き換えに。 『人生』という奈落の淵に立ったとき、ソレは女の前に現れた…

中央線高架脇の小さな刺青店。男は今日も、人の皮膚を彫っている。誰にも理解されない線を描きながら、ほんとうは誰かに見つけてほしい――そんな身勝手な願いを、必死に押し殺して。 そん…

雨上がりの夜、カズマは繁華街で“何か”に見つかった。 銀色に揺れる視線、迷宮のような地下鉄。 どこへ逃げても追いついてくる。 記憶にはないのに、懐かしさだけが胸にこみ上げる。 や…

魔法少女たちのデスゲームを生放送するテレビ番組『マギアTV』、それは退屈をもてあました人間たちの暇つぶしであり娯楽。 「好きな人だけ守っていたい」、果たしてそれは魔法少女の罪なの…

サラリーマンの三城と真菰は同僚でありながら、付き合っている。ある日、三城の「男同士でクリスマスなんて⋯⋯」という言葉を聞いた真菰はショックを受ける。たった5分でもいいから、クリス…

ハルとツカサは、都内女子校に通う普通の高校生。 ７月７日の七夕に互いの想いを確認したふたりは晴れて付き合うことに。 だけど訳アリのふたりが将来結ばれることはない。 恋人同士…

高校生の「俺」は、見知らぬ少女から奇妙な箱を手渡される。 『願いの函』――合言葉を唱えれば、どんな願いも一つだけ叶うという。 半信半疑のまま俺が願ったのは、「七条詩織が、俺しか愛…

底辺社畜の俺はゲーム世界に転生、醜いオークとして前世同様の悲惨な奴隷生活を送る日々だ。ひょんなことから傷だらけの堕落エルフ少女に頼まれ、ハイエルフのガワ偽装の上、謎のVTuber…

真夏の日差しと、蝉時雨の中で二人で描いた落書き。 引っ越しで離れた幼馴染との思い出を胸にしまい、十年が過ぎた。 祖母の訃報で田舎に帰った美月は、ふと訪れた神社で── あの日ふ…

男性向けのラブコメのヒロインは絶世の美女であることが多い。 これはある意味必然とも言える。 誰もが羨むような美女を彼女にしたいというのは男子共通の願いだろうから。 もちろん僕だっ…

「妹が笑ってくれるなら、なんだってする」その一心で、僕は家に伝わる少し怖いおまじないに手を出した。てるてる坊主に、僕の一番大切な宝物を捧げて、『晴れ』を願ったんだ。 何日も続く…

高校生女優として活躍していた、妹に病が見つかって絶望の淵に沈んでいた姉。懸命に介護していた彼女やプロダクションに伝えた妹の願いとは。

　最悪だ。 　数分前の俺は、どうやら呪術銀行から何もかもを担保に、金を借りちまったらしい。未来も寿命も、これでぱあだ。おまけに、それで得たはずの金もすでに俺の手元にはない。信じら…

　海が原町はうわさの吹き溜まりだ。 　名物は、空鯨の潮吹き注意報。 　空を泳ぐ鯨がうわさを食べにやってくる。お腹がいっぱいになった空鯨は潮を噴き、浴びた人の記憶を奪う。 　――…

親の期待を一身に背負っていた小学生時代を思い返す。 教室の隅から自分を見つめていた、少しだけ噂のある少年は、ほしと共に現れた。 きっと、願いはかなったんだよね。

ある所に二人の姉妹がいた。姉リンの妹で弱気なことねは二人でこっそりピクニックに森に行くと魔物に遭遇してしまい、姉は妹を庇い血を流す。 ことねは力を願い万能の勇者となってしまう。

大学の長い春休みにスマホのCMで流れてきたゲーム「１０個の命令」を暇つぶしでクリアした美月は、達成報酬として願いを一つ叶えるというメッセージに完璧な恋人と送り返して寝てしまう。 …

宮廷付の探偵師ロトンドは、若き第二王女ルメの急死の報を受けて、粛々と任務に入った。死因は病気によるものと判明するが、ロトンドに別口で依頼をしてきた者がいた。ルメの“友達”でもふも…

伝説の魔導書、「ミライーザの写本」が、読者に語り掛けている。 どうやら己の身柄を引き取ってほしいようだ。 曰く、ミライーザの写本は、とある魔王の城から抜け出してきたらしい。 写本…