概要
なんでそんな願いを——その一言で、全部ひっくり返る。
朝、知らない少女に奇妙な「箱」を渡された。
《願いの函》――合言葉を唱えれば、どんな願いも一つだけ叶うらしい。
俺が願ったのは片想いの相手、七条詩織が「俺しか愛せなくなりますように」。
十年後。願いは叶い、俺は詩織と結婚し、娘と三人で暮らしていた。
けれど、“あの箱”が再び現れたとき、理想の家庭は静かに崩れはじめる。
娘が願いを口にしたとき、俺の世界はひっくり返る――。
《願いの函》――合言葉を唱えれば、どんな願いも一つだけ叶うらしい。
俺が願ったのは片想いの相手、七条詩織が「俺しか愛せなくなりますように」。
十年後。願いは叶い、俺は詩織と結婚し、娘と三人で暮らしていた。
けれど、“あの箱”が再び現れたとき、理想の家庭は静かに崩れはじめる。
娘が願いを口にしたとき、俺の世界はひっくり返る――。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!心胆を震わせる言葉の作り方、紡ぎ方が神髄のホラー短編
1万文字弱の短編ホラーです。短いですが物語の構成が巧みで、言葉の作りが丁寧で、主人公の心理描写も共感できる自然体。物語のテーマは、ここではホラーとして作り上げられていますが、そうではなく普通に幸せを描くこともできるもの。そういうテーマで、存外扱うのが難しいのではと思いました。それを1万文字のなかに、作品への思いを込め、技術をちりばめて、できあがったホラー短編。展開が簡単には読めない文章、暴力的な言葉を用いず、怖いぞと威圧的に押しつけるところもなく、それでも結末に向けて確実に引っ張られました。積み上がったいやな予感と、喪失感を伴う結末。読了後に感じたこの感覚はホラー短編なら素晴らしいものだ、と…続きを読む