概要
その日、空が晴れすぎた理由を、僕だけが知っている。
「妹が笑ってくれるなら、なんだってする」その一心で、僕は家に伝わる少し怖いおまじないに手を出した。てるてる坊主に、僕の一番大切な宝物を捧げて、『晴れ』を願ったんだ。
何日も続く梅雨空に、妹はすっかり元気をなくしていた。明日のはじめての遠足も、きっと中止だろう。しょんぼりした妹の背中を見ていると、胸が苦しくなる。だから、藁にもすがる思いで祈った。僕の宝物と引き換えに、どうかあの子に最高の青空をと。
そして翌朝。奇跡は起きた。
カーテンの隙間から差し込んだのは、まるで世界の色を塗り替えるような強い太陽の光。そこには、昨日までの雨が嘘だったかのような、完璧な青空が広がっていた。
「やったよ!」僕は笑顔で妹を送り出す。
この空が、どんな代償の上に成り立っているのかなんて、まだ何も知らずに――。
何日も続く梅雨空に、妹はすっかり元気をなくしていた。明日のはじめての遠足も、きっと中止だろう。しょんぼりした妹の背中を見ていると、胸が苦しくなる。だから、藁にもすがる思いで祈った。僕の宝物と引き換えに、どうかあの子に最高の青空をと。
そして翌朝。奇跡は起きた。
カーテンの隙間から差し込んだのは、まるで世界の色を塗り替えるような強い太陽の光。そこには、昨日までの雨が嘘だったかのような、完璧な青空が広がっていた。
「やったよ!」僕は笑顔で妹を送り出す。
この空が、どんな代償の上に成り立っているのかなんて、まだ何も知らずに――。