山田家は。いや……
世界には八百万の神がいるとされているので、一世帯にも数人の神が居着いており、
家の平和と安寧を守っているのである。
この山田家にも、トイレには烏枢沙摩明王。キッチンには竈の神。ベランダには庭神。
井戸には井戸神と言った具合に、各所に神がおり山田家の、身体的にも精神的にも、神が守ってくれているのある。
さて、明日は山田家ご子息の山田太郎(ドカベンの主人公や、なぜか役所で必ず見かける名前と同姓同名である)ちゃん五歳は、今日は楽しみにしている運動会だ。
……なのに雨が降っている。
ドサぶりである。
てるてる坊主は!? てるてる坊主は何をしているんだ!!
というお話。
この先生は本当……
人の心の急所を捉えるのがお上手なのですよね。
あちゃあそうきたか! と。
そこに毎回驚かされ、笑わされてしまいます。
サクッと読めて、笑えて、明日からてるてる坊主を作りたくなる物語。
是非、ご一読を。
山田家守護神の神様たちが屋根裏に集まって会議をしているところから物語がはじまります。
議長の屋敷神さまをはじめ、皆が集まってるところを想像するだけで可愛い。
各々、不満とか述べてるところも可愛い。
山田家の太郎ちゃんが楽しみにしていた運動会が、雨が酷くて、てるてる坊主が呼ばれるんですけど、やさぐれてて可愛い。
このてるてる坊主の言うことがもっともすぎてて可愛らしいのです。本人はやさぐれてますけど…。
八百万の神がいる日本らしいお話で、とても可愛らしく楽しめました!
まとめるとたいへん可愛らしいお話でとても好きでした。サクさんらしい、皆で集まって話をするお話もテンポ良く楽しく読み進められました。
素敵な話をありがとうございます。
掌編なのですぐ読めるところもオススメです!
神様が屋根裏で会議をしている。考えるだけでとても可愛らしい楽しいお話です。