「耽美百合」を含む小説

私は、高校時代、「思い残す事のない程の美」「至上の美」と呼べる景色を追い求め、スケッチを描く、美の求道者のような少女、朱里に出会い、その生き様に惹かれ、彼女の美を求める旅を共に行…

帝都の外れ、霧と水路に抱かれた「花影町」。 旧華族の娘・珠乃は、ある夜、水辺で記憶を失った少女・柚羽を拾う。 彼女は“この世ならざる花嫁”――生と死、現と幻のあわいに咲く魂だ…

歳の離れた若妻・絹世は蝶よ花よと寵愛を受けていたはずなのに。私の世界が壊れるならいっそ燃やしてくれる。絹世の狂気と愛の物語。

​大正時代、男名「竹久星彩」として活動する女流絵師・高畠華純は、女学校時代の密やかな愛による心の傷を隠して生きていた。 ​ある日、彼女の許に「蝶」と名乗る者からの、耽美的で狂信的…

1950年代、お嬢様と麗奈の秘密の恋物語 孤独な令嬢と、彼女の世話をすることになった不思議なパートナー。 三章　お嬢様の友人・苑田と美しきパトロン・マダムの官能的恋愛物語。

愛しているを140文字以内に変えて書き記したい。 文章を書く練習でもあり、文字で遊びます。

森の中の静かな洋館に住む、姉妹（？）のお話。

「愛していた。だから閉じ込めた。」 忘れられない春がある。 あの日、少女は屋上から落ちた。 罪を抱えたまま時を止めていた紗和のもとに、ある日、一通の手紙が届く。 「会いたいの…

　何もかもがあいまいで 　ぼんやりとした夢の世界から 　ようやくあなたを見つけることができた 　あなたは考えもしなかったでしょうけれど 　私はあなたをずっと探してい…

聖リリアンヌ女学院――伝統と気品に彩られた全寮制の女子学園。 雨の降る放課後、一年生の蓮見花音は、校舎裏の忘れられた温室で、白百合会の副会長・聖条静流と再会する。 誰も知らないそ…

　世紀末のパリ。グラン・ギニョール劇場の裏手にある古い館。そこで私は、永遠の美を持つ存在と出会った。 　漆黒の薔薇が咲き乱れる密室。琥珀色の瞳を持つ美しい女性、エリス。彼女は私…

剥き出しの寂しさを抱えて、永遠に満たされないような気がしていた。自分と同じ境遇の、同じ感情を抱いている華に、出逢うまでは。 大学のサークルで知り合った真白と華は、真白の家で同居…

異聞：天使地獄　https://kakuyomu.jp/works/16818093083851395766←本編（未読の方は少しの好奇心をもってリンク先に。本編を読まなくても趣…

美津子は女学校に通う少女。家での鬱屈とした日々を、女学校の憧れの上級生や、優しい書生と交流することで慰めていたが……。近代化めざましい時代を舞台に、少女の悩み多い夏を描く小品集。

「どうか、私と河原で殴り合ってほしいの」 　部活帰りの高校生、桜子と葉月。仲良しの二人だが、桜子にはある願い事がある。それは二人で「ザ・青春」を感じる事。その為にはまず「河原で…

「……おまえは暗闇が怖くないの？」 吸血鬼は孤児の少女にそう尋ねた。少女は何も怖くないと嘘をついた。 孤独の中で生きる二人のほんの一瞬の邂逅。吸血鬼は少女を気に入り、望みをなんで…

『青薔薇は魔を招く』 ……巷ではそう言われているけれど、僕はそうじゃないって信じていた。 「幸せの青い薔薇」って僕の死んだお母さんは言っていたから。 吸血姫と僕っ子の百合なら…

「人形になりたいの」と、その少女は言った。「だって人形は、愛されるしかないから」と。 これは、人形になりたい少女と人形を作る少女の、古い女子高を舞台にした一冬の物語。