「羽虫」を含む小説

アラフォー男の山城守は惰性の人生を送っていた。 だが、死んで異世界転生する羽目になる。 どうせ異世界転生するなら『チートな魔法使い』になりたいと願った。 しかし何か手違いがあった…

　雷神と呼ばれた男は己以上の存在を追い求める。最強に至ったが故の苦悩。 　ここにありけり。

月に羽虫たちが寄って|集《たか》る、そんな夜。 私は帰り道に、路地裏を選んだ────。

あなたが幸せであってほしい、ただそれだけ。 草森ゆき様の自主企画参加用作品です。誕生日おめでとうございます。

　私は孤独主義者として生きてきた。 　厭世家だった。社会不適合者だった。 　きっと人は一人でも生きていける。だから私は孤独でよかった。 　だのに、彼女は私の中へと入ってくる。 　…

渡邊紗千香は現在無職。そろそろ仕事を探さなくてはいけないと思っていたところ、祖母がぎっくり腰になったと母から聞く。「手伝いに行ってきて」と母に頼まれるものの、紗千香は正直行きたく…

百合好きな青年“一目《イチモク》 連《レン》”は、百合を愛し百合に生きた人生だった。ある日、部屋で今期最高と名高い『とある希望に満ちた日々を願って』という百合アニメの最終話を視聴…

僕に興味がない、母親ごっこをする母さん。ほとんど帰ってこない父さん。壁のある友人たち。 誰も彼も、僕に興味がないらしい。 そんな僕の前に一匹の羽虫が現れる。その日から羽虫は毎…

世界は残酷だった。 運も、容姿も、環境さえも敵になる中で生まれ育った裕也は、その死も理不尽だった。 世界は残酷で救いなんてない、それでも裕也は世界を恨んでなどいない。 女神エーテ…

梅雨羽虫燕子育て鴉飛ぶ 我も環の内慈悲にて臨め

光り輝くものに、羽虫は集まる。人の一部にも、そんな習性があると思うのです。

そろそろ終電になる深夜の駅のホーム、電車を待っているのは僕だけで、他にいるのは外灯に集まってきた羽虫くらいだった。そんな誰もいないはずの駅のホームで、僕は可愛らしい女子高生と出会…

日本屈指のお嬢様学校である私立セイント女学院２年、ジュリエット・フォン・モンタギューは一言で言ってしまえば「完璧超人」である。 世界有数の資産家にして、大貴族と言われているモン…

私の前に現れた羽虫。常に視界に入り込み、縦横無尽に飛び回る。 どこに行こうと視界に存在し続ける羽虫を私は消し去るために奔走する。

そこは人が住める島じゃない――。

それは、ある蒸し暑い夏の日の出来事。 冷蔵庫で冷やしておいたお茶を手に取ったところで、僕は奴生み出す、煩わしさ極まりないあの羽音を聞いた。 お茶を冷蔵庫に戻し、僕は夏の暑さにも引…

魔王領エストレイア公爵公女イングリッドは、鋼でできた薔薇のごとき娘であった。 背は高く八尺を軽く超え、オークの血を引くその身は幅も厚みもまた密度も、右に出るものこれになし。 剣…

煙草の火をもみ消すように。 さっさと死んでしまえばいい。 さっさと死んでしまえばいいのだ。

「みおね、みおはぁ、おねぇちゃんのこと……だいしゅき！」 　妹、ミオが３歳の誕生日の時に言った言葉。その言葉だけでミア・ヴィストは救われた。 　──彼女が幸せなら、姉である自分…