「相貌失認」を含む小説

　親の顔より見た、親の顔が見てみたい、などとヒトは言う。 　しかし、私はあまり親の顔というものに覚えがない。 　幼いころから、いわゆる鍵っ子というやつで、よく一人で留守番をさせら…

亡き母が遺した、銘仙と言葉。この銘仙が似合う娘が、花嫁になるのだと。 「秋に映える」英ヱ(はなゑ)ちゃんの家の話。

　明治の末。16歳の没落華族令嬢・井上雪緒は、政略結婚が嫌で出奔。町で絵を描いていた中津川一臣の才能に惚れこみ、押しかけ弟子となる。 　子弟とはいえ男女が一つ屋根の下で暮らすのが…

カクヨムWeb小説短編賞2022。 エンタメ短編小説部門。ジャンルはミステリー。 先天性の脳障害で顔を見ることが出来ない相貌失認の探偵が、連続殺人事件に挑む。

　医学部に通う大学生、河合 冥仁(かわい みょうじん)は精神異常を患っていた。周りに馴染む気が無く、他人を見ようとせず、狂った世界にも慣れてしまった彼は、ある女性と出会い、その世…

『なんで、アイツの顔見えるんだよ』 　相貌失認(そうぼうしつにん)。 　女性の顔だけ上手く認識できないという先天性の病を発症している少年、早坂翔（はやさかしょう）。 　夏休みが…

王太子テディウスは成年を祝うパーティ上で、侯爵令嬢アレーリヤとの十年前からの婚約を破棄すると宣言、そして男爵令嬢ルクレナとの婚約を告げる――だけでなく、王太子の座を降りたい、と懇…

　遠野要の部屋には、テレビがない。お笑いもドラマも、おもしろくないからだ。 　そんなある日、要は、弟の通う専門学校の学校祭で、ヘアカットのモデルをすることになる。

　一人飲みをしたくて入った居酒屋で、遠野要は高校時代の同級生、糸川凪に声をかけられる。 　人の顔を覚えられない要でも、糸川凪の名前は覚えていた。糸川凪は生まれつき右耳がほぼ聴こえ…

　別サイトで別名義で出してます。 　親しい人だと思ったら、話してる途中で違う人だとわかった。 　俳優さんの顔の区別がつかない。 「人の顔が分からない」から、声や体格や髪型で判別…

割と好きな、「悪役令嬢、転生」ジャンル。悪役令嬢が現在社会に転生する話って今まであったっけ？　ちょっと書いてみようと、設定だけで書き始めました。プロットも何もなし。思ったよりも、…

生まれた時からお姉ちゃんは僕の傍に居た。 綺麗だ。 ずっとずっと僕の傍に居た。 綺麗だ。 お姉ちゃんは人間と思えない背が高くて、上手におしゃべりできなくて、みんな気味悪がって近づ…

ケイサツばかりを狙う連続殺人鬼【鮮血のカマイタチ】。 先天性の脳障害で、人の顔が見えない霜降探偵は、類まれなる観察眼を武器に、研ぎ澄まされた牙と対峙する。

兼業探偵大ブーム時代。 ランキングTOP１０の名探偵のみが招待される推理ゲーム。人の顔を見る事が出来ない霜降探偵は、次々に襲い来る謎を解き明かしていく。