「猫一人称」を含む小説

目を閉じるときに見える悲しい光は、いつも私をさらっていった。 五つの命を生きてきた猫は、何度も別れと寒さの中を生き抜き、そのたび光に導かれて消えていった。 けれど六度目の冬、傷…

平凡な高校生である花江辰樹（はなえたつき）は、クラスメイトの種﨑（たねざき）さんに片想いしている。 だが、何度花江がアプローチしても、いつも種﨑さんは素っ気ない態度で、そろそろ潮…

「なあなあ、これからみんなでカラオケでも行こーぜ」 「「「いいねー！」」」 　とある放課後。 　今日も陽キャの坪井が、同じく陽キャの連中をカラオケに誘っている。 　まったく、な…

感染症は終息していない。ただ、閉塞感から逃れたいだけだ。 もう聞いてしまったあなたは手遅れだが。

　千織🐈‍⬛山羊座文学様自主企画「ホラー短編集『狂気猫』」参加用書下ろしです。 　久々に友達に会った蘭堂。恋人と飼い猫がいると喜ぶ友達であるが、それが狂気への呼び水となったのだ……

　Vtuberとして小説の書き方を教える時に使う教本または教科書。 　……Vtuberとしての詳しい活動内容が知りたい方は下の長ったらしい文章を読んでください。 　書籍化を経験…

「3日後、『ミィニャ』を使った実験を行いましょう。あの子は死んでしまうかもしれませんね。ですが、人類の知に大いなる貢献ができるのです。これほど喜ばしいことはないでしょう？」 ー…

片峯 孝太郎はクラスメイトである大宮 陽菜にしょっちゅう声を掛けられる。 いつの間にかそれが当たり前になってしまったが、孝太郎は悪く思っていない。 そんなある日、孝太郎はある夢…

「トトリがボスに1人で挑む。それに協力するのは良いんだけど……」 「み、みみみ、見てて、ね、斥候さん。え、えいっ」 （スカッ） 「と、とりゃぁっ！」 （スカッ） 「ふんぬらば、っ…

守は、漫画家志望の若者だ。しかしなかなか芽が出ず、とうとう心が折れた。そんな時、母から電話があり、守は生まれ育った町に降り立った。四年ぶりの帰省。祖父が営む蕎麦屋。両親が守の夢を…

西暦2022年日本時間11月11日（土）の深夜1時頃、世界中の15歳以上の人々が同時に可笑しな現象に遭遇した。活動中の人々は白昼夢のように、睡眠中の人々は夢を見るように、其れは現…

　吾輩は猫である……らしい。 　部屋の中、閉ざされた世界に生きる、現代の猫の物語。

僕には動物と話せるという特技があり、この特技をいかして猫カフェをオープンすることにした。一緒に働いてくれる猫スタッフを募集すると、噂を聞きつけた猫たちが僕のもとにやってくる。僕は…

　この猫ちゃん（中では猫とも明記しておりませんが……）は、作者の物欲によって生まれた犠牲者です。 　運動能力が抜きんでた甲斐犬コースも考えましたが間に合いませんでした……。 　し…

日本の片隅で、人々を癒し続けてきたアイドル野良猫（去勢済み）が、寿命を迎えて猫耳少年（中身ジジ猫）に転生。特技は狩り、散歩、そして特別なスキル「ドッペルゲンガー」で他人になりすま…

愛猫のサブローを失った私は、失意の日々を過ごしていた。

俺は公爵令嬢であるターシェリー様に幼少の頃拾われて以来、彼女の遊び相手兼世話係を仰せつかって10年以上が経つ。 いつからか二人は惹かれ合う様になるのだが、そこは公爵令嬢と使用人。…

林家で飼われている三匹のにゃんこ、キジトラのキジタロー、サバトラのサバオ、茶トラのチャーコ。 ひょんなことから、三匹の猫が人間に！ でも、その姿でいられるのは、ごく短い時間だけ。…

ネコは元々は普通の黒猫だった。――ただし少し、いやかなりサブカルチャーの好きな猫ではあったが。 そんな彼は、本来であれば人間に転生する予定なのだが、神の手違いによって猫に転生して…

二股をかけられていた私は、あいつとサヨナラしたばっかり。 あんなやつに未練は無い！ ……と思っていたんだけど、意外とダメージはあったみたい。 そんな私が前を向くために手を貸してく…