「殺伐百合 死」を含む小説

レミの何度目か分からない、死んでやる、宣言。私は廃ビルの上で聞いている。もう何度目か、考えるのも馬鹿らしい。 思い出せ、レミとの思い出を、美しい思い出を。でなくちゃ私は……。 …

警察官である圓井凪沙は、大学の同級生だった人工知能研究者の矢藤昴が自死したとの報告を受ける。学生時代、凪沙は昴への思慕を抑えられず、口づけしてしまったことがあった。卒業後、二人は…

元通信兵のニーナは終戦後の今も戦場の悪夢の中にいる。 家の外を車が通っただけで怯えて物置に潜り込み、掃除機の音で暴れまわり、パンクの音で家を飛び出す日々。 トラウマに振り回される…

「殺伐感情戦線」参加作品の短編置き場です。 殆ど女女関係性の百合になると思います。 いずれもお話は繋がっていないので、好きなところからお読みください。 「引火点－四〇℃」　お題…

1991年、戦火のユーゴスラヴィア。 死も銃声も、全てが軽々しかった。 理不尽なること。死は因果もなく絡みつく。 死と隣り合わせる少女のもとに、彼女は現れる。 少女に銃を握らせ…

不死者である『彼女』は死を望んでいた。『彼女』を愛している『私』は、『彼女』の望みをかなえるために、ある薬を開発するのだが…… 不死者殺伐百合SF短編 殺伐百合投稿企画「殺伐感…

　1985年6月、とある団地内の炭鉱で爆発事故が発生。原因は正体不明のガスだった。口封じの為に団地の住人は隔離され、飼い殺されることとなってしまう。これまで確認されてきた、どれと…

年若い女ばかりが殺される事件を恐れ、部屋に閉じ籠った「姉」だが、やがて彼女も不審な死を遂げる。遺品となったのは、奇妙な鉄仮面。「姉」の残り香を求めて仮面をかぶったとき、「私」には…

すべて、燃やし尽くしてやる。 新暦九七年。南アジアの大国にほど近い、インド洋の島国、セロン。内戦が続くこの国で、復讐の炎が猛り狂った。日本からやってきて、この国に根付いた「折鶴組…

昔の友人が同居人の女性と心中したらしいと聞き、色々考える話です。 第十九回殺伐感情戦線、お題「幸福」に参加させて頂いた作品です。

「病葉の棺」には白目のない老婆がいる。その館には、愛し合う女ふたりでなければ入れない。 老婆は訪れた客に呪いをかける。死と感覚を共有する呪いだ。 訪れた客のたどる凄惨で数奇な運…

大きな御屋敷の小さな離れで、二人の少女が仲睦まじく過ごす。 義母に疎まれる名家の娘で絶世の美女「水仙」と、側仕えとして雇われた少女「雛菊」。立場を超え姉妹のようにお互いを想い合う…

昭和の春、安井金比羅宮に女学校の友人と共に訪れた14歳の鈴。そこで彼女は、暗い藤色の瞳をした女と出会う。花房と名乗る彼女の首には、首くくりの縄目のあとがあった。無垢な娘と死を願う…

殺伐感情戦線第一回参加作品、お題「責任」 即興小説トレーニング２時間（お題：危ない善人　必須要素：ラガーマン）を加筆修正