人によってそれぞれ正義は異なる、宗教の違い、倫理観の違い、それぞれがそれぞれの立場を持つ限り、世界から戦争が消えることはないだろう。
だが、この世界にも数は少ないが絶対的な正義というものも存在する。
不良と優等生の百合である。
というわけでこの作品は屋上を舞台にした不良と優等生の百合という読者側はいくら読んでも困らないが、作者側としては逆に難しいものをド直球で書いてきた。
不良視点から描かれる屈折しながらも見上げざるを得ない関係性、
そしてクライマックスに向けてひたすらに張り詰め、最後に責任を問われる構成は至上の一言に尽きる。