憤怒
犬井作
第1話:誓い
その日は夕方から停電だった。その上、昼間に港の賭場で揉め事があった。若頭たちは鉄砲玉を連れて制裁に出かけ、まだ帰ってきていなかった。折鶴邸の守りは折紙蓮華と数名の若頭補佐のみであり、かるた組が仕掛けてくるには絶好の夜だとわかっていた。
蓮華は女でなければ若頭と目されていた凄腕だった。
この南アジアの小国に家族と観光旅行に来た折にゲリラに拉致され、なんとか逃げ出したところを折鶴組に助けられた経歴を持つ。
元の名を捨て、犬として生きて二十年。危険を察知する鼻に生かされてきたと言ってもいい。
だから警戒は厳重に警戒し、番犬も鎖を放っておいた。侵入者などありえないはずだった。
しかし、事件は起きた。そのときから蓮華は、なにかきな臭いものを感じ取っていた。
深夜一時、銃声と断末魔が屋敷に響いた。古い武家屋敷を模した作りだったから、声は離れた美友梨の部屋まで届いた。蓮華は美友梨に申し出て、二人連れ立って部屋を出た。
美友梨が灯したランプは月明かりより弱々しかった。その日は満月で、砂利には日本から植樹した松が、不気味な影を落としていた。犬のクロが今更になって吠えはじめていた。
嫌な予感がしていた。ありえないことが起きたのだから、覚悟が必要だと蓮華は思った。
襲撃が起きるとすれば奥の間だから。中庭を突っ切って、二人は美友梨の部屋から対角線上に位置する組長の部屋へと走った。果たして予想は的中し、窓を開けて廊下に上がったとき、蓮華は血の臭いを嗅いだ。
蓮華は汗でへばりついた横髪を後ろにやって、ショートカットをゴムで縛る。ホルスターからベレッタを抜き、美友梨に自分の陰に隠れるように促した。
日本人形のように端正な顔が青ざめていた。いつもなら、落ち着かせるために冗談の一つでも言うところだが、蓮華にはその余裕すらない。
中の様子は伺えなかった。敵がいるか、いるとしたら何人かもわからなかった。なぜか、組長の護衛がいなかった。蓮華は再び美友梨を見た。いま突入したら守れるか、自信がなかった。だが様子を見ないわけにも行かなかった。
耳をそばだてていたとき、内側から引きつった声がした。
「くそ、くそっ、この死に損ないめが……!」
組長だ。裏返った声にただならぬものを感じて蓮華は飛び込んだ。
だが彼女が見たものは、負傷した腹を押さえる折鶴隆一と、その銃口の先で仰向けに倒れた夜鷹幽助の姿だった。
ひと目で解った。夜鷹幽助は死んでいた。目はうつろに開かれて、信じられない様子だった。
対して隆一は、憎悪を剥き出しにして口から泡を飛ばしていた。
「ヨタカ!?」
制する間もなく美友梨は夜鷹に駆け寄った。
だがその美友梨の目の前で、隆一は夜鷹に二発銃弾を撃ち込んだ。
ものも言わぬ死体が跳ねた。
動けなくなった美友梨の肩を、隆一は蹴りつけた。悲鳴を上げて、美友梨は蓮華の足元に尻餅をつく。蓮華は唖然として動けなかった。
隆一はヒステリックに怒鳴りつけた。
「そいつに触れるんじゃあない! 裏切り者の血で汚れる!」
美友梨は目を見開いた。唇がわなないた。
そんなことありえないと、潤んだ瞳が訴えていた。
だが隆一は夜鷹にツバを吐きつけると、美友梨の視線を避けるように顔を上げた。
「これを運び出せ……何をしてる、いますぐだ。こいつは切り刻んで犬の餌にしてやる、いいか、早くこいつを視界から放り出すんだ」
蓮華が口を開く前に、遅れて若頭補佐の駱太郎が医者のナドゥラジャを連れてやってきた。
医者の手当てが始まったので、この場は命令された通りにするしかない。腑に落ちないものを感じながら、蓮華は美友梨を抱き起こすと、今更駆けつけた見張りだったはずの若衆に、死体を片付けるように命じた。
折鶴組はセロン島に居を構えたヤクザである。
戦後の高度成長と、数度の再編を経て覇権を握ったY組に破れ、国外に道を探した新興ヤクザの一派である。
国内では小規模だった折鶴組は、セロン島に移って勢力を拡大。現地の日系人らとグループを作り、港湾開発事業を基盤に商売を行うようになった結果、セロン島の一大勢力にまでのし上がった。
セロン島は南アジアの大国にほど近い島国である。新暦九七年現在、インド洋のリゾート地として多くの観光客で賑わう一方、内戦が十年続いてもいる。制御された内戦だったから、このような矛盾した事態が起こっていた。
この腐った土壌が折鶴組を太らせた。
誰も彼もが腐っているなら、手段を選ばない人間には好都合だった。折鶴組はかつては土木建築業を営んでいたこともある。技術者を何名か連れて来ていたことが、彼らの成功のタネになった。
対立が起きたのは二年前、かるた組の勢力が、彼らの縄張りへ及んだことに起因した。
かるた組は折鶴組の勢力外だった中東側の港湾部で設立したマフィアである。構成員はセロン島に住む日系二世が多数を占めており、彼らは折鶴組の手口を真似た。
セロン島は戦前から戦時中にかけて旧陸軍が進駐した土地でもある。だから二世はもとより多く居た。旧陸軍の土木建築の技術を引き継ぐ何名かも、当然この島には住んでいた。それにより、裏社会でもう一つの内戦が勃発した。
夜鷹幽助は、その混乱の中頭角を現した男だった。
幽助はこの国一番の殺し屋と目されている男であり、「かまいたちの幽助」とも呼ばれていた。彼の手口はスマートで、まるでかまいたちのように、気づかない間に傷を負わされていたからだ。
日本人とセロン人の間に生まれた幽助は、生まれると同時に路上へと捨てられた。運良く浮浪者の傷痍軍人に拾われ、十歳で彼を殺されるまで、身を守る術を彼から学んだ。十一歳の誕生日に初めて依頼を受けて人を殺し、折鶴組に仕事を受けるまで、フリーの殺し屋として働いていた。
だから幽助は狂犬で、わけのわからないことをしたと隆一は言った。蓮華にも、美友梨にも、到底受け入れられる答えではなかった。
彼はこの一年、事実上折鶴組の専属だったからである。恋に落ちた美友梨と、少しでも一緒にいるために。
翌朝になって、マサフミ・カルタ・アンドウが折鶴邸を訪問した。スーツ姿で、わずか二名の護衛をつけてやってきた彼は、組長だけが携行を許された日本刀と、白旗を掲げて門前に立った。
隆一はマサフミを迎え入れ、二人きりで奥の間へと入った。蓮華と駱太郎が呼びつけられたのは、およそ一時間半が過ぎてからだった。隆一はマサフミを紹介しながら朗々とした口調で言った。
「昨日の一件の誤解が、無事に解けそうな具合だよ。夜鷹は、どうやら手柄を上げて私に取り入ろうとしていたらしい。ことのあらましは、こうだ。
どうしてだか知らないが、夜鷹はかるた組の私邸へと出向いて、、カルタ・トミナガ組長を暗殺した。屋敷を警護していたマサフミ氏は夜鷹を追い、手傷を負わせた。夜鷹は逃げ、私に匿うように言った。だが私が断ると、逆上して私を殺そうとした……」
「どうしてそんなことを」
「黙れ、俺がそんなことを知るか」
思わず声を出した蓮華を隆一は睨みつけた。怒声を発したことを恥じるように、向かいに座るマサフミに頭を下げると、隆一は再び蓮華に言った。
「私が知っているのは、やつが私を殺そうとしたことだけだ。面倒を見てきたが、とんだ恥知らずだ。トミナガを殺したから、次の組長にしてくれとあいつは言いおった。娘をくれとな」
蓮華は息を呑んだ。二人の関係は隠されていたはずだった。蓮華の表情を見て、隆一はわざとらしく微笑んだ。
「いや、いや、二人の関係について、私は怒っているのではない。レン、お前が黙っていたことを責めるつもりもない。ミユも、いい年頃だ。恋に生きてもしょうがないだろう」
隆一はしかし、顔色を豹変して言った。
「許せないのは夜鷹だ。私は戦争など望んでいなかった。それをまるで、私の意志であるかのように、かるた組に押し入って、挙げ句娘をくれという。許せるはずがないだろう」
「まあ、まあ」
と、マサフミが取りなす。スーツの胸ポケットからハンカチを出して、ネクタイを緩めながら額を拭う。赤道にほど近いセロン島は、十時を過ぎると気温が三〇度近くなった。
「リュウさん、私としては、ありがたくもあるのです。あの男の無茶のおかげで、こうしてお互い話すことができた。転んでもただでは起きない、それが我々の血の教えでしょう」
「そうだ、そうだ、ははははは」
隆一はマサフミを見ながら機嫌よく笑う。
「マサフミ氏は仇討ちの功績を認められ、組長の座についた。それで、夜鷹の一件について話すついでに、挨拶にもうかがってくださったのだ。これからは、かるた組と折鶴組は協力し、いっそう発展していくことになった。いいな、レン。だから今後は、敵は外にいるんだからな。ロバも、その事、承知しておくように」
「ラクでございます、殿様。駱駝のラクにございます」
「ハハ、ハハハ、また間違えた」
男たちが笑う中、蓮華は重く沈黙していた。
正午より三十分前、夜鷹幽助の斬首が執り行われた。
マサフミにより斬られた首は、氷とともに発泡スチロールに箱詰めされた。土産にするためである。
残った体は、その頃到着したかるた組の犬に食わせられることになった。
その様子を、かるた組若頭補佐、ジョー・カルタ・アンドウが撮影した。
かつて幽助と美友梨が逢引した松の根元で、幽助の肉は食いちぎられ、骨は台に載せて砕かれた。
夜鷹のために設けられていた折鶴邸の離れの小屋は、彼の骨と肉片とともに燃やされた。
まるであらかじめ決められていたように、事態が順調に進んだので、蓮華は彼が用意していたシルバーリングを回収する暇もなかった。
夜鷹幽助の生きた証は、徹底的に踏みにじられた。最後に残った灰やその他は、両組の若衆により片付けられ、その後郊外のゴミ山に捨てられるということだった。
隆一とマサフミの親睦会という名目で、港湾部のレストランで組をあげての食事が始まった頃には、すでに夜鷹幽助は、この世から忘れ去られていた。
蓮華と、美友梨の二人を除いて。
未だ黒煙を上げる小屋の前に、じっと美友梨は立ち尽くしていた。
着るなと言われた喪服を着て、唯一隠しおおせたロケットを首に着け、じっと、すり潰される恋人の痕跡を、あまさず目に焼き付けていた。
蓮華はその後ろに控えていた。蓮華も会食に呼ばれたが、美友梨が出席を断ったため、護衛として残ったからだ。
屋敷にはいま、二人きりだ。説き伏せられてよかったと、蓮華は美友梨の背中を見る。いま、美友梨には、誰にも邪魔されない時間が必要だった。
陽が傾き、様々な埃に汚れた空が、緑色に変わっていった。子供が蛍光ペンででたらめに塗ったような色は、いつ見ても馬鹿げた嘘のようだった。出来損ないの絵本の世界に、蓮華は紛れ込んでいる気がした。
ほんの二日前だった。いつか婚約する日のためにと言うから、蓮華が夜鷹と、美友梨に贈るための指輪を買いに出かけたのは。
夜鷹は初めて見るほど穏やかな目で、夢のような幸福を思い描いていた。
それがいけなかったのだろうかと、蓮華は思った。そんな風に浮かれたから、神様が罰を与えたのかと。
蓮華の神様は、いつも幸せに対して罰を与えた。それは彼女が、折紙の名前を手に入れたときからそうだった。
セロン島は仏教が多数を占めてはいるが、キリスト教の古い教会も存在していた。その独特な建築様式は世界に類を見ないものだった。
折紙蓮華の実の両親は熱心な宗教者であり、娘と感動を分かち合いたくて、幼い蓮華をセロン島へと連れてきた。そこで蓮華は、キリスト教徒を狙ったゲリラ集団に拉致されたのだ。
その日のことを蓮華は忘れたことはない。幸せの絶頂に到ったとき、彼女はどん底に叩き落された。
父母を殺されたショックで名字を忘れ、日本にいた頃の思い出も消えた。彼女が覚えているのは野良犬の腹を枕にして寝ていたことと、拾われた日の思い出だ。先代の組長――折鶴一に拾われなければ、あのまま死んでいただろう。
それからも同じようなことが起こった。
彼女がセロン人マフィアの抗争で手柄を立てた翌日、一が亡くなって、隆一が子飼いを若頭にした。また、彼女が一度だけした恋は、自爆テロで吹き飛ばされた。
彼女が幸せを感じたら、その尽くが奪われた。
だから蓮華は肝に銘じた。私の神様は、私の幸福を奪う神だ。幸せになってはいけないと。夢見ることもいけないと。
だからきっと同じ神様が、罰を与えたに違いないのだ。夜鷹が美友梨と結ばれたなら、どんなに良いだろうと思ったから。
そう思っていたとき、美友梨が振り向いて、蓮華に問うた。
「……レン」
「はい」
「あの夜のこと、覚えているか」
薄い唇から発せられた声は、蓮華が知る彼女のどの声にも似ていなかった。蓮華を捉える細い目は、まるで底なし沼のようだった。
これがあの折鶴美友梨なのか? 自問していると、再び美友梨が蓮華に問うた。
「覚えているか、と聞いているの」
「は、はい。覚えています」
「話せ」
高貴な人がしもべに話すような調子は以前と変わりなかったが、あの声はこれほど冷たくなかった。
蓮華は額に浮く汗を拭うこともせず、怯える自分を律しながら言った。
「深夜、一時ごろ……銃声が聞こえ、お嬢様と共に隆一様のお部屋へ向かいました。そして、戸を開けて、お二人を……」
「どのように部屋に上がった」
「は?」
「どのようにだ」
「え、ええと……中庭から、窓を開けて……」
「どうして鍵がかかっていなかった」
言われて蓮華は、あの夜抱いた違和感の正体に気がついた。
「どうして護衛はいなかった。どうしてクロは吠えなかった。どうしてだ? 窓は内側からしか開かないのに。護衛は父さんの命令しか聞かないのに。クロは私か、父さんでなければ黙らせるなんてできないのに。なのにあの夜、物音一つしなかったのは、いったいどうしてだと思う」
美友梨は音もなく涙を流していた。その顔は、鬼のようだった。煙を背に、宵闇を纏い、眦を釣り上げている蓮華は、憤怒を露わに発していた。声もあげられない蓮華に向かって美友梨は断じた。
「父さんが夜鷹を殺したからだ。でなければ、説明が付きはしない。私に死体すら見させないまま、処分したりなどしない。それに、あまりに話が急すぎる。上手くいきすぎている。何かあるに違いない。証拠はないが、だが、どうでもいい。私はいま、憎いぞ、蓮華」
「お嬢様……いったいなにが、そうなのですか」
思わず質問した蓮華に美友梨は言った。
「全てだ。父さんも、折鶴組も、かるた組もこの国も、すべてが私は憎たらしい。夜鷹を殺したのは、この世だ。腐ったこの土が、夜鷹を奪った。私の未来と一緒にな」
きらめく何かを捉えて、咄嗟に蓮華は引きながら銃を抜いていた。
美友梨は鋏を突き出していた。
蓮華はそれがなにか覚えていた。夜鷹が初めて、美友梨に贈ったものだった。子供用の鋏ではなく、自分の身も守れるようにと。
美友梨は切っ先を震わせもせず、まっすぐ蓮華に向けていた。
殺意が迸っていた。だがその殺意は蓮華ではなく、蓮華の背後にある屋敷に、全てに向けられたものだった。
「斬りたくはないか、この繋がりを」
美友梨は蓮華を瞳に捕らえた。
「親子の繋がりだ。お前が、折鶴組と交わした盃。私が父と繋がる赤い糸、お前をも絡め取っているものだ。これが、この意味のないものが、私たちを縛っている。お前だって組長になれた。なれないのは女だからだ。そしてなにより、子分だからだ。
お前だって野心がないわけではないだろう。いつも、不満そうにしているくせに、もっとやれたはずだ。もっと上にいけるはずだと、そんな顔をしているくせに。私は解っているんだ、蓮華」
蓮華は、銃を取り落した。
その言葉は、怒りと歓喜を沸き起こした。
それは、今まで蓮華が抱いていたすべてを塗り替えるに足るものだった。
蓮華は、確かに一度は組長を恨みもした。働きは十分だと言うのに、自らの子飼い可愛さに、護衛に命じることで、出世の道を断ったからだ。
だが、怒りを抱いているのは、隆一に対してではなかった。幸福を拭い去ってきた全てに対して、蓮華は怒りを抱いていた。それを、美友梨が言い当てた気がした。
目に見えない、赤い糸。
雁字搦めに縛りつける、従いたくもなかった掟や因習――自分とは無関係な高みで定められた何か。
あえて言葉にするなれば、運命などでは事足りない。宿命――神が定めた未来の全て。
それに、蓮華は、怒っていた。それを言い当ててくれたことへの歓喜が同時に、沸き起こっていた。
美友梨の口が三日月を作る。
白い歯は、月光なんかより烈しく、妖しく、蓮華を魅入らせた。
「私と契れ、蓮華。尽くすと誓え。私がお前に、この組を与えてやろうじゃないか」
美友梨は鋏を開くと、刃先を彼女の左の手首に沿わせた。さっと布が裂け、白い肌から血が滲み出た。
鉄臭いはずの匂いは、甘く蓮華を誘惑した。蓮華は左腕を美友梨に重ねると、鋏を受け取って、さっと自らの手首に沿わせた。白いブラウスが裂けて血が滲んだ。褐色の肌がその下から現れた。
自分の日に焼けた肌に比べたら、なんて美友梨は美しいのだろう。
蓮華は、ちらっと、美友梨をうかがった。許すように美友梨が微笑んだ。蓮華は脇目も振らず、美友梨の白い肌に唇を付けた。程なくして、横髪に、美友梨の柔らかい頬が触れ、唇が傷跡に触れたのを感じた。
血を上手く吸えなくて、なんども蓮華は音を立てた。頭のなかいっぱいに広がる熱と、甘さが、絶えるまで蓮華は美友梨を吸った。頭を撫でられていることにも気づかなかった。
匂いで朦朧とした意識の中、美友梨は心の底から服従を誓った。この組なんてどうでもいい。美友梨の憤怒が燃やすものを、私も全て燃やしつくそう。
第二話へと続く
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