「冬が来た」を含む小説

平凡で引っ込み思案な高校二年生・橋本ひまりは、実らない初恋を引きずっている。 その相手は、中学からの親友・平峰和真（ひらみねかずま）。 かつて、ひまりと和真はいつも一緒で、ひまり…

あなたと出会った薄紅色の季節。もう出会うことはないあの時間たち。重くのしかかる白い結晶とともに、私の悲しみも流してほしい。雪崩のように、何もかも。

千年以上前から、とある巨木の桜を守る桜守を役割とする家に生まれた、桜塚心護（さくらづか　みさね）。 彼女が十五歳の時から、日本には冬が来なくなった。冬が来ないということは、春が来…

「夏になったら、海に行こう」 今日は、その約束を果たす日。 季節は冬だけど、仕方ない。 今日は、二人で楽しもう。 彼女に恋をした。 この恋は叶わないと言われたけれど、自分たち…

　彼女は夏だったのだ。彼女が笑うと春が終わったし、彼女が泣くと冬が来た。そのようにして世界はあるのだと、私だけが理解をしていた。 　夏にだけ現れる、亡霊のような女の子だった。

神仙祟り呪いで彩るオカルトミステリー。そして『いまだ何者でもない彼らの織りなす』青春のモラトリアムコメディ　 　紀元前６世紀、春秋時代。中国は山西省に晋という大国があった。いず…

「第2回カクヨム短歌・俳句コンテスト短歌の部」の一首部門に応募した短歌です。規約に違反していないことを確認したうえでの既発表作品を含みます。

児童文学って何だろうなと思いながら書きました。わかりませんでした。なにとぞ

９月の終わり、夏の残暑が消える頃。学校の屋上に１人佇む笠松葵さんは、僕にそう告げた。 「死ぬって、それは……っ」 　泡を食う僕のことなんか、笠松さんは気にしない。 　彼女はた…

アリは夏の間ずっと働き、キリギリスは歌ってばかりいました。そして冬が来ました...。

このエッセイは、まだ私がこの界隈に居るよと発信するだけのものです。どうか読まずに、そっと放置してください。

シマリスのナッツは、家の中。冬なんて来ない家の中。 それでも“シマリス”として冬支度をしてしまうナッツ。 そんなナッツを笑う仲間たち。 でも今年は異変が起きて、来ないはずの冬が来…

「俺は人間ほど醜い存在を知らない」 そんなことを言っていた俺は、後輩と付き合うことになった。 この話は、オレと後輩が付き合った後の話で。 春が過ぎて、夏が過ぎて、秋がすぎて…

　草原に長い冬が来た。 　草は枯れ、羊は凍え、馬は痩せ果てた。 　力を失った草原の民は、西国から来る鉄の車に蹂躙された。 　かつて分かれた5色の氏族は、生き残るため、今一度ひと…

冬は炬燵でアイス。そんな至高の時間を従兄弟の電話に邪魔された銀之園哲。従兄弟の金田一太郎は、幽霊を見てしまったなどと言う。密室であるはずの理科室で見た人影とは、果たして本当に幽霊…

大むかしの詩集です。某大学が主催する文芸コンテストに入選し「冬の詩人」という称号をいただきました。電子写植の見本として出版した詩集はプロのデザイナーに装丁していただいたもので、と…

「そっか、今日って.....。」 カレンダーには、大きな赤マルと【流星群】の文字。

ある桜の樹があった。 その桜の樹は、どんな厳しい冬が来ても、どんなに雪が積もっても。 決して負けず、毎年必ず花を咲かせている。 ※SNSに投稿した小説に改行を加えての再掲で…

真面目に働いて食べ物をためようとしているアリに対して、キリギリスは歌を歌って遊んでいるように見えました。 しかし、キリギリスは歌を歌ってほかの虫を楽しませる代わりに情報をもらって…