「殺伐感情百合」を含む小説

太平洋戦争末期、「わたし」は、勤労動員先の工場にて「柴田美智子」と出会い、彼女が演じる残酷なおとぎ話をモチーフにした影絵劇に惹かれた。 現代、「レイナ」と呼ばれるアバターの「わ…

南谷 悠里(みなみや ゆうり)と北見 咲来(きたみ さくら)は、お互いとても仲のいい、けれど周りからは不釣り合いだと思われている親友同士。 けれど、悠里は知っている。 咲来はきっ…

殺伐百合SF4000字弱です。

「殺伐感情戦線」の「羨望」、参加作品です。 大人っぽくて元気な妹。子どもっぽくおとなしい姉。ふたりはそれぞれ、お互いにお互いを羨んでいた。もっとお姉ちゃんらしく、もっと妹らしく…

地球が汚染され人類が青い惑星を脱出して、しばらく。 第六移民船に住む二人の少女、バラードとジャズは昼食の後木星に神の降臨を見た。 彼女たちは神の教えを実行することが正しいと教えら…

その村では「ないのにらめっこ」と呼ばれる因習を現代にまで残していた。それは、先に笑った方が絶命する毒の入った神酒を飲み合う生け贄の儀式であり、伽藍家の「伽藍登紀子」と鶴見家の「鶴…

ある夜。立田みらいの元に、友人のまなかからメールが届く。「お昼にあげたブルーベリーのマシュマロに、毒を入れた」。不可解な内容のそれを読み、みらいはおもむろに行動を始める…… 取り…

「殺伐感情戦線」の「毒」、参加作品です。 病に臥せっている美女・白（ハク）を養う少女・星（シン）。彼女が与えている「薬」、それは銀色で、水のように波打ち、錆びたり朽ちたりしない…

美空(みく)と叶(かなえ)。 ふたりは身を寄せ合って、静かに暮らし続けている。たとえ何が起ころうと、きっとふたりは離れない。 いや、離れることなど、きっとできないのだろう……

その女は名付けられなかった。 一九四〇年代、中国ハルピン。満州国をして慄かせた最悪の阿片窟。 生きるには、銃を手にするしかない。 Twitter殺伐百合投稿企画「殺伐感情戦線…

わたしは、今日も待っている。いつ帰ってくるのかもわからないけど、きっと彼女は帰ってくるから。 ねぇ、わたしたちの間を繋いでくれている糸は、きっと赤い糸なんかじゃなくて……

「殺伐感情戦線」の「糸」、参加作品です。 バイオステッチ。それは、他人の髪の毛を「刺繍」として縫い付けるアングラ・ファッション。その施術を行う「わたし」のもとに現れた少女は、自…

Twitter企画【殺伐感情戦線】で書いた短編置場です。 参加するときは お題を見る（知る）→話を考える→書く→投稿、 までを、１時間程度を目標に書いてます。 そう、これは即…

私と彼女は、ずっと一緒だった。だから、何があっても、これからも一緒だ。たとえ何があっても、彼女が彼女でなくなっても。 私が私でなくなって、悪い夢のようなものに閉ざされたとしても。

「殺伐感情戦線」の「夢」、参加作品です。 翔子がある日の夢で見たのは、かつて焼失した自宅と、成長した幼なじみの愛菜の姿だった。夢のなかの茫洋感のままに、翔子は愛菜と共に夢の中を…

滅びゆく沙漠の女王と占い師、ブリキの旅人と兵隊、高名な魔術師とその助手、川向こうの街を目指す二人連れ、そして……。「私」の夢に必ず現れる「君」。その関係の終着点とは？　Twitt…

「殺伐感情戦線」の「鉄」、参加作品です。 祖父の後を継ぎ、ひとり刀を打ち続ける少女・黒。気に入らない作品は残らず叩き折ってしまうため、彼女はついにひとつも刀を完成させることがで…

もう一つの時代。蒸気が過剰発達した世界。ある陰謀のため片腕をなくした少女ナギは、幼馴染エイルにより義手を与えられ、歴史の裏側で戦いを送っていた。戦いの最中、ナギは続いて片足を失う…

年若い女ばかりが殺される事件を恐れ、部屋に閉じ籠った「姉」だが、やがて彼女も不審な死を遂げる。遺品となったのは、奇妙な鉄仮面。「姉」の残り香を求めて仮面をかぶったとき、「私」には…

西暦2015年。日本が合衆国特別州となってから七十年が過ぎたその年、東京高速爆破テロが発生した。犯罪者組織「逆さ十字」による犯行は、その首謀者の逮捕という形で決着した。しかし存続…