「無念」を含む小説

授業中、田口くんが爆発した。 わたしはとっさに田口くんの内臓を持って帰った。 わたしは田口くんの内臓と会話し、田口くんの無念を晴らしにいく。

　暮らしていた森を最強の黒魔女グレタに焼かれ、生活の場所も糧も、妻や幼い娘さえも奪われた木こりのアックスは、勇者ブレイドに誘われて魔王ベルゼウス討伐の旅に出ていた。 　アックス…

「第五回こむら川朗読小説大賞」に参加しています。 戦場だろうとどこだろうと、ふたりぼっちだと思ったらふたりぼっち。そんな感じの話です。 ルビを振るのも、括弧で括るのも、傍点を打…

公爵令嬢クリスティナ・リアナック・オフラハーティは、自分が死んだときのことをよく覚えている。 「お姉様のもの、全部欲しいの。だからここで死んでちょうだい？」 そう笑う異母妹の…

子供の頃の話。 好きなテレビアニメ（鋼の錬金術師の第１期）を毎週楽しみに見ていたが、あのアニメは漫画の連載より先のストーリーをオリジナルで描いた作品だった。 子供心にアニメの続き…

【第30回電撃小説大賞】短編部門・参加作品。 　中学三年生の桜咲美（きせき）は、ある日ながらスマホの被害に遭って無念の死を遂げてしまう。死の淵で後悔にさいなまれ、特に「人を好きに…

元禄の頃の尾張、柳生家の次代当主である柳生厳延（としのぶ）は、正月の稽古始に登城した折り、見るからに只者ではない老人とすれ違う。いかにも剣の達人らしき様子に、丸に三つ柏の家紋を入…

セレナは15年前迄は伯爵家の次男だった。 だが、今は辺境のそれも人が住まない様な場所で1人細々と暮らしている。 その理由は、15年前に勇者ソランにより全てを奪われたからだ。 …

主人公の黒木翔は世の中が他の人と違って見える目を持っている。それは美醜が逆転しているという物。よくある美醜が逆転ですが、彼のみで他はほぼ変わりません。男女比も少し絡めようとは思っ…

大学生の夜雨静月(よさめ しずく)にとって、7月7日――七夕とは一年で一番嫌いな日だった。中学生の時の苦い記憶が今でも彼女を憂鬱にさせるからだ。 でも、今年はいつもと違った。…

主人公の　間　理人（はざま　りひと）は幼い頃に事故に会い『ナニカ』に取りつかれた。 怨霊、妖怪…悪魔…取りついた存在の正体はナニカ自身も解らない。 理人はその事を夢の様に思ってい…

ワナビのまま無念の死亡を遂げたサラリーマンが、混沌の神によって転生させられたのは、本がまだまだ普及していない”天秤”に属する中立の神を奉じる国家だった。 このままでは法の神々の勢…

私立探偵大雉寅之助、通称キジトラ。自称名探偵だ。 なぜか事務所に住み着いてしまった《人間の言葉を理解する黒猫》と共に、今日も探偵業を営む。 本日の依頼人はギャル系JK。 不審死を…

｢人形令嬢｣、そう呼ばれている一人の女性がいた。彼女はイグニス皇国の皇太子の婚約者で、結婚して数日後に毒物によって亡くなってしまった。が、彼女の無念が神の思いを動かしたのだろうか…

２１世紀の遙か先の未来、助け合い、愛しあっていた男女だが、その終わりは突然訪れた。 　突如として『力』を手に入れた女達は、その力で瞬く間に男を蹂躙していった。なす術も無く女に打ち…

私は死人に口なしと同じ完全犯罪可能兵器を利用して自己欲望目的犯行に本人にすらバレないよう実行してます 凶悪犯罪者達がどれだけ知能犯で計算高くズル賢く利己主義で鬼畜姑息卑劣卑怯な人…

ある食卓にカニがいた、美味しく食べられる彼が今回も食卓に並ぶのだが忘れられ捨てられてしまう。そんな無念を抱きながら天界へ向かうと神を名乗る人から「今日食べた蟹が美味しかった記念｣…

父親の葬式を終えたタクミは、実家の部屋で飲んでいた。 すると、部屋の片隅に女性の気配がする。 それは、タクミが生まれて２日後に死んだ母親の霊だったのである。 母親の霊は、息子にお…

舞台は江戸時代の冬の東北。 雪の中を妖し退治屋の浪人者、日暮勢三郎が行く。 美しき雪姫、元修験者の造六との出会いと旅。 雪をテーマにしてます。冬季に執筆しますので春が来れば一旦…