「でも思うのです。」を含む小説

孤高と高潔を愛するが、同時に自尊心と承認欲求が人一倍強い女性、一戸マシロ。彼女は世間を騒がせるスーパーヒーロー集団『ギャラティカルセブン』を一方的に敵視し、今日も独り誰に見せる事…

１２月２４日、クリスマスイブ。 俺は彼女にデートをすっぽかされた。 どうやら、よりにもよってこんな日に、俺はフラれたらしい。 彼女には連絡もつかなくなってしまった。 だが、腑…

「知己」という人間関係が日本人には少ないと言う塚本利秋は一風変った教師だった。野元修平は、その侘しさに耐えられれば、塚本の生き方は自分に合っていると思うのだった。 　　　　　　…

アホな高校生男子の「時間停止能力って実在すると思うか」という質問に、文学少女はにべもなく「そんなのありえないでしょ」と答える。「なんでそう思うのか」と問う男子に対して、少女はスタ…

時は享保。肥後の大名である剣豪・深山景虎（みやまかげとら）は江戸に参勤し、ある人物と出会う。江戸では不可解な事件が頻発していた。 江戸の処刑は御様御用を生業とする山野家に一任さ…

すぐ感動するのは恥ずべきことなのか。「私」はアイドルアニメとの出会いを通して「感動」について何を感じ、何を思うのか――。

男は電車に乗って旅をする。1両編成で走るその電車に入る乗客やそこから見える景色から、男は一体何を思うのか。

「嬉しい。私からも、よろしくお願いします」 　後に彼女となる女性から、頬を朱く染めながら言われるこの一言は、全人類にとって至高の時間と定義しても良いだろう。 　彼女は俺の好みドン…

さくらは今、ホスピスに向かうタクシーに乗車している。 ホスピスは緑深い山の中腹にあり、市街地から車で30分程度の場所にある。 　さくらが膵臓がんだと発覚したのは3ヶ月前だ。 …

婚約が決まった翌日、登校してくると机の上に一通の手紙が置いてあった。 差出人は幼馴染。 手紙には絶縁状と書かれている。 手紙の内容は、婚約することを発表するまで自分に黙っていたか…

■ねこかんふりーく 敷常（しきじょう）トオル１５歳は、クラス委員長の一里塚深月（いちりづかみづき）に恋い焦がれていた。 　だが小心者に加えて後ろ向きな性格ゆえ、告白もできず、遠目…

※映画『13日の金曜日』について語っています。ネタバレあります！ 映画自体は見たことがないのに、なぜかそこに出て来るキャラクターのことは知っている、ってありませんか？ それの最…

法衣子爵家の３男坊ダイスが妖しの森に迷い込み「世界の果て」を探す旅に出る。 相棒のムサシと無双しながら旅を続ける彼はついに「世界の果て」を見つけるのだが、はたして「世界の果て」と…

俺の名前は羽鳥。 羽鳥夕（はとりゆう）１８歳。 高校３年生。 生計を立てる為にコンビニでアルバイトをしている。 まあ色々だがやる事が多い。 そんな俺のコンビニのバイトだが....…

――イザベラ・オーレリア・アンナ・グラナディア。 乙女ゲーム史上最強最悪の悪役令嬢が降臨する――。 と、思ったんだけれども、 藤浪　奈々《ふじなみ　なな》。 享年二十五歳…

5歳の時、少女は皮膚むしり症を発症した。― 自分の皮膚をむしることがやめられない。強迫性障害のひとつ。 ずっと「変な癖」だと信じ続けてきた少女は、病名を知ったとき何を思うのか。発…

「アイディアっていつ思いつきますか？」 　キャラが先にあって、この世界線にこいつがいるから物語はこうだ！　なのか、プロットできたから、キャラ当てはめよう！　なのか。その他は置い…

　――ぼくが世界と一番仲がよかったのは、いつのことだったろう？ 　雪の降る日、世界は冷たく閉ざされていた。窓ガラスの向こうでは、白く小さな塊が、大人しい行列みたいに静かに行進し…

ふと思い立って、久々に実家に帰ることにした。長いこと帰ってこなかった自分を両親はどう思うのだろうか。少し不安だった。