「不協和」を含む小説

音楽を例に芸術における才能についてある視点から切り取りました。

蜘蛛縫組の糸廻輪廻は、義理人情を嫌う極悪非道の若頭。 彼が尊敬する組長の正太郎の側には、極道者とは思えぬ端整な顔立ちの男、千切常影がいた。素性不明のこの男は、ある日急に相談役に収…

斯くして終末は訪れた。類い稀なる歓喜よ。満々に帆を張ってカミオカンデの海を泳げ。雀躍たるニュートリノの放散は溌剌たるエントロピーの拡大とともに無間地獄の阿鼻叫喚を貫通し、ヴァルハ…

未然危機通知アプリ『未来予知警報器』の開発者、勝山のスマートフォンがけたたましく鳴った。 勝山には三分以内にやらなければならないことがあった。 三分後に訪れるであろう破滅的な未来…

夜半の街で人知れず響く、剣戟の音── それは異形同士がぶつかり合い奏でられる、不協和音。 その少女──夢前愛音（ゆめさきあいね）は、偶然にもその戦いに巻き込まれてしまう。 翌朝…

しばらく前に、突然降りてきたお話さんです 円城塔先生とはテイストが全く違う作品なの目を通していただけるだけでファンとして幸いです

コンビニ強盗を起こしたフリーターは銃を誤って洗濯にかけ、性犯罪者は他人の洗い立ての綺麗な服へと精子をかけるための隙を窺い、自殺場所を探すメンヘラ女は異様に明るい光に釣られ、人語を…

日常ホラーオムニバス

僕は、あの日の出来事を決して忘れない。 それは、花蓮と付き合いはじめて半年後。 冬の夜の出来事だった。 いつものように 週末を僕の部屋で過ごそうと、 アパートへ向かっていた僕…

「世界は音楽でできている」 １２の音に支配された街「スミスシンフォニー」。 ハーモニーを何よりも重視するこの街で、１２の楽器が盗まれた。 ソロの「僕」と泥棒──そして街全体…

なんだか怖い気がする歌を集めました。

数式の花が咲き、物理の下に枝葉が落ちる。ここは緑の惑星 地球。この星の上、たった1人「自分」という概念を失くした少年がいた。たった1つの概念が欠けた事で不完全と化した世界の道理は…

音楽活動をしていた私。 そして、私に告白してきた彼女。 そこから、私の夢は崩れだした。

冬至の日に南回帰線にまで至った太陽は　また折り返して3月の春分の日に赤道にまで戻って来る その後更に北半球を北上し　6月の夏至の日に北回帰線までやって来る 地軸の傾きと地球の公転…

【あらすじ】 任務一筋で仕事以外に興味を持とうとしない天童大使は、人間の魂を管理する組織「カエルム」の実働部隊に所属する「天使」である。地上に作られた支部の一つ「地上統括極東支部…

新宿の診療所で看護師をしている如月美羽は、かつて、将来を期待されたマラソンランナーだった。現在は、現役から身を引いているが、毎日仕事の合間を縫い、走ることは欠かさない。ジョギング…

ロク＝カーン氏は「人類の能力平等」を掲げ、全ての人類が第六感を認知できるようにした。しかしそれから少し未来、連続集団自殺事件が起きてしまう。しかもただの事件ではなく、どうやら第六…

シャボン玉の歌のように、空に綺麗に飛んで 弾けちゃった 揉める事はあっても あんなに 1つの事に夢中だったのに 弾けちゃった

倫理的に問題があるとして禁止された、とある施術をモデルにした短編。人は幸せを感じ続けることが至高なのだろうか。それとも死してなお自由であることを願うのか。

音楽を聞くことが禁止された未来世界、人々は無音の世界で生きていたのだが。