「純文学 連作短編」を含む小説

良いも悪いもねえぜマザファッカー。 高校に入学した安藤成は、紆余曲折の末、文芸部に入部する。学校という窮屈なイス取りゲーム会場で、大嘘をつき続けることによる反撃を日々試みるが─…

夏の連作短編 若き日の蠱惑的な思い出。文体にクセあり

あまり見かけない制服の女子高生、何故か不似合いな杖をついている子供、カタコトの日本語を話す観光客っぽい外国人——。 彼らは「仕事」をしに、ここに来たのです。 　　　◆ 自分な…

今回、短歌・俳句共に連作部門があるということで、初めて「連作」としてまとめてみました。 元々ローカル句を詠むのが好きなので、従来の作品+新作を、「みちのくの四季」の情景としてスト…

　ある事件に遭遇したことで奇妙な身体変容を経た人々と、彼らが通う学園を舞台に起こる出来事を描く連作短編集。 【二つの短編はそれぞれ独立した話としても読めるので、片方だけ読んで貰…

ある時、大人たちの命令で僕たちは空へと昇る。またある時は、彼女の歌声を耳にしながら、夜を過ごす。全ての始まりに、終わりが存在しているように、少女も僕の中で死んでいく。それでも、少…

小説家を志す高梨。漫画家を志す成瀬。夢は大きく明るいものに見えていた。しかし歳をとるにつれ、現実を見なければならなくなる。それでも夢にしがみつき、最後はきっと夢しか残らなくなるの…

大学の小さなサークルで出会った、碧と星羅。 星羅はよく、碧に言った。 「紫色の気分なの」と。 碧はその意味を知ろうと考え続ける。 碧が見た東京と、星羅が見た東京。 その景色は…

白縫(しらぬい)ユキは、あらゆる世界線に同一の姿・連続した記憶を持って転生し続ける「永遠の転校生」。 　 ときに現代の学園に、ときに陰謀が渦巻く中世の王国に、ときにシンギュラリテ…

　旅についてのあることないことを、思い出したり思いついたりする限りに書いていく似非エッセイ集です。

森林公園の奥にある洋館。そこは、お金のかわりにお話を支払う不思議な喫茶店だった。 訪れた客は、誰にも言えない心の奥底をぽつぽつと語っていく。 お話は何となく繋がっていますが、単独…

生まれた時からずっと一緒だった5人は、とある出来事によって友情を割かれてしまう。10年振りに再会した僕達は、この世界から浮きでた異端者になってしまっていた。 この5人に何があっ…

方々を渡り歩き、張るべき根を失った青年が作り出す、これは心象の風景である。

全五話に渡り描かれる、矛盾に矛盾を重ね無限に円環する奇妙な構造宇宙。至上の言語実験SF。 ――例えばSという少女がいる。少女が分裂すればそれは§と表され、二つに割れるか串刺しに…

雰囲気の異なるいくつかの短編によって紡ぎだされる一つの物語

「イルカを殺すなんて残酷なことは、今すぐやめてください！」 日本の小さな漁村、津室町は、今、世界中から非難の的となっていた。伝統的に行なっていたイルカ漁が、動物虐待であると報道…

印象的な靴を履いて、今時のおしゃれな服装に身を包んだ一人の女性。彼女は問う。 「今の生活に満足している？」 人生と言う問いに、答えを求めるのは間違っているのだろうか。 《喜び》…