「薄」を含む小説

気付けば男は何もない白い空間から、別の肉体へと意識を移していた。 いつしか彼の意識は溶け合い、混濁し、そして元の記憶も思い出さぬまま地道に生きていくこととなるのだが―― 　 ゆっ…

　新宮硝次（にいみやしょうじ）はその恋愛経験の無さと影の薄さから、無害な存在として認識されていた。望んだ立場ではなかったが、親友で学校一のイケメンである央瀬隼人（おうらいはやと）…

コンテストのお題である「クセつよ×かわいい」ヒロインの健全なエロをお楽しみください！ ＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊－＊ ヒロイン紹介 名前：　シャーロット（自称） …

夏休み。 小学生のケン、マナブ、リョウタは、噂に聞いた廃墟を見に行くことにした。 ウキウキワクワクの大冒険を期待して出発した三人だったが…… １話目 三題噺「鄙びた田舎」「トンネ…

ツインテールに低い身長 薄汚れた猫の書いてある白いＴシャツにショートパンツ 可愛らしい顔立ちに不相応な汚い言葉 言葉の端々滲む微かな優しさ 通称:めすがきちゃん 本名:不明 年…

アラームが鳴る前に目が覚める、すこし奮発して買ったダブルベットの上、スマホの充電プラグを引っこ抜いた。やはりこの部屋は一人で住むには広すぎるようで、もう使っていない部屋の入口付近…

とある年の八月下旬、寮生として高校生活を送っていた辻村真の元に差出人不明の手紙が届く。そこには先日から行方不明となっている冴谷涼子の持っている根付を探してほしい、と書かれていた─…

　最強の魔王を倒したが、自らも命を落としてしまった光の勇者。気がつくと北区赤羽にある薄汚れたアパートに住む金無し仕事無し彼女、友達無しのダメ男の体に憑依してしまっていた。 　この…

他人の想い人を詠んでる場合じゃないのですが共感してくれる方求めます。

一昨年からコツコツ書いて詠んでいた俳句と、その時の情感を編纂し、二十句連作にまとめました。 それがこの「薄明ノあと」です。 季節は七夕〜早梅が咲くまで、旧暦太陰暦２４節気だと…

鳴けよ鳴けよと　鵼鳥の うらなくのどえ　乙女草、 露の中継　朝霧の 乱るる髪は　白薄縹 この文句から始まる絶世の美女『雨黙華 菊』。 彼女の深層心理には舞上げてはいけない、果…

寝たいので文字数も内容も極薄最軽量のライトノベル！ ネルナ王国の生贄部隊『黒蝙蝠』隊長ネズは眠かった。 魔人討伐という絶望的で命がけの任務であったが眠かった。 眠かったので、寝…

　家族の都合で、幼なじみの親友と離れ東京から九州の祖母の家に引っ越すことになった。 　ばあちゃんは笑顔で俺たち家族を出迎えてくれた。美味しいご飯を食べ、近くの銭湯で身体を清め…

新興宗教団体がＫ市に本部を作った。そこでナイフを胸に刺されて死んでいる女性が発見されたが、彼女は信者ではないという。八百屋の主婦である彼女がなぜたった一人で教団内で殺されることに…

都会の路地裏。美人オーナーが営む美容室がある。ここで働く個性派揃いのスタッフ達は、実はみんな幽霊だった。楽しい事が大好きな彼女達がお客から頂くお代は、娯楽の提供。 今までも美と勇…

榊益夫。ゲーム脳の41歳。 目覚めると化け物になっていた。 女神曰く。 転生の際に他の神が割り込んで自分の体(死体)に転移魔法をかけてしまったらしい。 今の化け物の様な自分の姿…

やさしくかなしく過ぎ去った幾多の夢たちよ、安らかに眠れ。

―――楽しいと感じたことを楽しかったと記憶できるようになれなかった僕達は、 　　　せめてこの柵から解放されることを願うしかなかった。 或いは、すべてを記憶しながら何ひとつ記憶す…