「さようなら」を含む小説

恋をした。それで充分だとヴィクリアは思った。 だから。 「さようなら、オルニーイさん。次に会ったら殺します」 ――笑うこともなく、慕う彼へ最低な別れを告げた。 国に仇する悪竜・…

暗殺者・エリィには、忘れられない人がいた。育ての親であり師匠であり、そして初恋の相手、師匠・アリスは５年前、エリィの前から姿を消していた。５年経った今でも、エリィはアリスを忘れら…

「眠り」テーマとしたSFショートショートです。 お楽しみいただけましたら幸いです。

旅人は一人、旅を続ける。 その小さな背中には大きすぎる責務を背負い、唯ひたすらに。 果てなき旅、いつ終わるか、そもそも終わりがあるのかどうかすら定かでは無い旅を、唯ひたすらに。

さようなら。それは、お別れをすることを意味する言葉。人や動物や物にはいつかお別れの瞬間がやってくる。喜ばしいことか悲しいことかはそれぞれ想いが違う。 今日も世界のどこかで誰かと…

「みんなのアイドル」の彼女の気持ちを分かる人間なんて、誰もいない。 とある珈琲店の店主の祈り。 南雲皋様の「匿名短文みんなのアイドル企画」に提出させていただいた作品です。

パーティでお荷物扱いされていた戦士のフドラは、勇者でありパーティリーダーのドルマンにクビを宣告されてしまう。幼馴染も全員ドルマンの物になり、何処にも居場所がないことを悟った。 も…

さようなら、私達のアカシ。　　　　　　　　　　　　　　　　　2011／01／01 up

私の双子の妹の《エミル》は、聖女として産まれた。 特別な力を持ち、心優しく、いつも愛を囁く妹は、何の力も持たない、出来損ないの双子の姉である私にも優しかった。 「《ユウナ》お…

夢の中で夢を見ることは可能だろうか？　それが可能であれば、どのように？　その条件、その環境、そして―――どうなる？　今日の人類は価値のない課題として片付けるだろうが、いつの日か、…

物語は来留聡一郎の独白から始まる。自分の殺人癖を正当化するこの男のもとに、脱獄した死刑囚の女がさらわれる。五年間の監禁生活を経て、敢えてにがされた死刑囚の女。街に放たれた死刑囚の…

雲一つ無い晴天。草木が青々と茂るこの季節に、今。“私”は壇上にて、友人代表としてはなむけを贈ろうとしていた。嗚呼。もう少しで、あと少しで。彼女は遠い存在になってしまうのか。その事…

生まれた町をあとにして 愛する人にさようなら

仲間を募る、生きるために。過去を捨てる、生まれ変わるために。 これは過去に傷を受けた少年少女たちの明日を求める物語。

『あなたは、この先の人生で、この瞬間を、私を殺したことを、きっと後悔するわ』 『後悔？　なぜ私がそんなものをする必要が？』 『私はなにひとつあなたに責められるようなことはやってい…

　あなたは、音を…やさしく弾(はじ)く……。さようなら……。私の、秘密は…あなたにも、秘密……。