#他人の顔してさようなら、しましょう?

STORY TELLER 月巳(〜202

#他人の顔してさようなら、しましょう?

#他人の顔してさようなら、しましょう?

【storyteller byTukimi©︎】


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幸い母にて小器用だったから。

大概、人の中で仕事しても、コロコロバイト先を変えても、掛け持ちしても。

父に唯一にて体力だけはあったし無理できてしまうから、してしまう、辞めぐせ、悪い癖。


辞めるんですかと。

言う人はこれまであまり引き止められた事ないから。

ふと足を止めて振りかえる。


ええとはいを繰り返す私に。

惜しいねと、言う人が、いる事にピックしているうちに握手にさし出された手を握って、振って。

力強さに、ウッとなる前に、

私がつかむ力を入れる間も無く。

掴まれて振られて、シュルッと逃げた。

体温すら、強さと動きとで。

感じそこねたからか、ふと。

悲しいような、な、握り直して確かめたくなったけれど。


若いんだから、頑張ってねとガッツポーズして笑って。

店内に戻る人が出るのをぼんやり見て。

これから働く、後輩ちゃん、がバックヤードに来た音に、世界の音が戻って来て。


お疲れ様でしたーと。

肩掛けカバンに、ダウンコート。

寒さで。

いきしろいくらいだから、良かった。

暖房消す前に、入れ替わりで後輩ちゃん来たし。


「次はどこで働くんすか?」

え?君も話があるの。

あった人2人分の間が無くなる。


なんとなく。

嘘をついた。

店の近所でない、自宅近くでもない、もう無くなってしまった店、の名。





いつも、朝夕掛け持ちになるようにして、働く私は同時期曜日や時間でに二、三ヶ所、働く生活。


いつでも、辞めてしまえるように。

あまり、辞めるが難しい、正規雇用は避けて。

仕事はしないと生きることが出来ないから、しているだけで、会いたくない人から離れた場所と、最低命が繋げるなら、もう。



金曜の夕食前。

人足早く、家路へ。

お酒がよく売れる。

店員として運んで差し上げたのは三組。

流石にもう、嫌。

レジに入って、出てこない同僚オバサンは若い子にさせますと、自分が言われた事全て私に振ってくれるから腕も足もパンパンだ。


ふと。

声。

見た事あるスニーカー。

下を向いてしゃがんでいた私の足側に。


何かつぶやいた氣がしたが。

仕事中、呼ばれても聞こえなかったふりをしてやると。

気合い入れて曲げた膝に力を入れたが、腕が。

「どうされました、あ?」


残念。

誤魔化せないようだ。


と言うか。

何故に、怒っているんだ。

「居た、探したんすよ」

はあ。

「探したんだ?」

なんで?

いや、だからなんか嫌な予感に、言わないでおこって思った。私。


怒る人の圧に、言わるまま答えて。

帰る時に。


オバサンと話して待っていたらしい、が。

振り返ると掴まれて。

オバサンにお辞儀させられて。



このバイト場で初めて、早上がりな自分。

ねえ、何。


長い足の、早足に小走りに。

振り解いて。

傷ついた顔に、合うと。


そうだ前も。

私は自分に正直なだけなのに、さ。

相手の我儘なのに、なんで私がいじめたみたいな、傷つけたみたいな、事になるのか。



「店長が、最上さん分クリスマスケーキ買ってて、急に辞めたから、だから。食べましょう。」

「辞めたんだけど」

「一緒に食べましょうって、言ったのわからないですか?」


はあ。

用事がない事は知っていると、再度。

腕から手に握り直されて。


つい数日前。

本当は今月いっぱい予定入れていた、気のいい仲間達だからこそ、情が湧かないうちに今の寂しいが薄い間に、と。


慌てて辞めた、スーパー元富山へ。

諦めて歩く。


あかりの先。

オレンジ色の、エプロンをした店長さんと、パートのお姉さん、ユキさんと、後、後。


どうした?

泣かせた?と言う皆に。

大丈夫だと、言うままに。

店へ身を入れると。明るくて。

クリスマスツリーが明るく小さく光る、バックヤードには、椅子がわりに足りない分と、ビンビール箱がひっくり返り座布団乗せて。


真ん中に。

ストーブの火が揺れて。


台無しだよ。

せっかく、記憶に残らないように、離れて消えたかったのに。


さよならは辞めて、来年も、来てねと。

今いた、見つかった職場の、仕事の話をうっかり探しに来た人が、みんな話したから。


あー。

初めて。さよならトンズラ失敗した、だけど。

「あ、ダメっすよまた、逃げようと考えました?」

「はあ?」


何度でも探すって言うの聴こえたのは、きっと幻聴だ、と思いたい。



だって、いずれ嫌われんのに、

嫌われたら辛いくらい近づくことなんてしたくない。

誰かを傷つけたくも、ない、だから。

グラスの子供用シャンパンを飲み干して。

少し次の手を考えるために思いを巡らす。


視界のはじで。

ユキさんの子と後輩ちゃんと、後輩くんとが遊んでいるを見ながら。


上手くやる方法は。


そう。次こそは。

店長さんから再度シフトを聞かれて都合伝えながら。


微笑ましいほど暖かいその場所は。

私には眩しすぎる。




"お仕舞い"

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