概要
壁際に追い込まれた同級生・篠原を庇ったとき、指先が一冊の雑誌に触れる。
それが、匿名の画面の向こうへ通じる扉となった。
画面の向こうの「声」は、遅れがちな拍を整え、現実の旋律さえ書き換えてゆく。
合唱の成功、友の輪。
そして、銀の髪の少女「みのり」との恋。
だが、最後の一音で旋律は裏返る。
幸福の和音は、隠された不協和音の上に築かれていた。
二度目に読むと、すべてがホラーに変わる――その恋は、救いか。
それとも捕食か。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!最後の一音で全ての旋律は裏返る
この物語は、青春恋愛の装いをまといながら、読み進めるほどに“別の顔”を見せてくれます。
主人公・遥は、周囲から期待される「優等生」という役割に縛られ、仮面を外せる唯一の場所が放課後の音楽室でした。
クラスで浮いていた同級生・篠原さんとの接点からオンラインゲームの世界へ。
ここで描かれるオンラインゲームの空気は、逃避ではなく、遥がようやく呼吸できる場所として描かれています。
画面の向こうの「声」銀髪の少女・みのりとの恋、合唱の成功や友人関係の修復。
どれも青春物語としては眩しいほどに美しいのに、その美しさの下に、潜む違和感。
やがて、すべてが順調にいったかのように見えた遥の人生に、最後…続きを読む - ★★★ Excellent!!!誰にも言えなかった優しさの行き先
この物語は、「優しさ」という言葉の裏側にある重さを、驚くほど静かに、でも確実に心へ置いていきます。遥の息づかいは、成績や役割に縛られながら生きてきた人なら、きっとどこかで自分のものとして感じられるはずです。誰かを助けたいのに、空気や立場が邪魔をする。その葛藤が、派手な言葉ではなく、日常の選択として描かれているのが印象的でした。
オンラインゲームの世界は逃避ではなく、遥が自分を取り戻すための“余白”として描かれていて、ゾンデビとの関係も恋愛より先に「安心」があるのが印象的でした。そして現実と非現実が少しずつ重なっていく描写が、とても静かで美しい。
恋や友情と簡単に名付けられない関係性…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あのとき拾った雑誌が、未来を変えた
「信じてる」――
その言葉が、どこか遠くに感じられていた。
他人から期待される「優等生」として、完璧に振る舞ってきた遥は、
放課後の音楽室で、ふと現実のひび割れに触れる。
クラスで浮いていた同級生・篠原。
彼女が落とした一冊のゲーム雑誌が、
遥を静かに、そして確かに、別の世界へと誘う。
《Lunaphelle Online》。
月に照らされた幻想世界、
匿名のまま交わされる挨拶と、BGMに溶けるようなピアノの旋律。
現実では出会えなかった言葉と温度が、そこにはあった。
クエストを追い、素材を集め、
誰かの助けを借りながら、少しずつ進む物語の中で、
遥は次第に、「本当の自分」の輪郭を取り…続きを読む - ★★★ Excellent!!!現実と虚構のはざまで――
第32話までのレビューとなります。
主人公の男子高校生・遥を中心に紡がれる恋の学園物語。
校内での嫌がらせから壁際に追い込まれた同級生の篠原。遥は彼女を庇うことで物語は始まります。彼女の手元に散らばった一冊の雑誌『Lunaphelle Online』、そのロゴが遥にとって瞼の裏に焼きつくように離れませんでした。検索の結果、遥はそれがオンラインゲームであることを知り、その世界へと足を踏み入れ、次第にのめり込んでいきます。
そこでゴリマッチョ男『ゾンデビさん』と出会い、仲を深め、かけがえのない存在となっていきます。
そして現実世界でも『ゾンデビさん』と会えることになった遥。しかし、そこで待って…続きを読む