概要
彼女は魔法を禁じた軍政国家の片隅でひそやかに裏稼業を請け負っていた。
ある日、スラムの裏路地で出会ったのは両腕を機械義肢に変えた「男娼」、その成れの果て。
その瞳の奥にまだ消えていない、かすかな「色”」を見たルチアは彼を拾うと決める。
「——そのまま死んでほしくない。それじゃダメかな?」
色を視る少女と壊れて錆びた男。
滅びゆく都市の片隅で二人は少しずつ「人間」を取り戻していく。
だが、ひとつの依頼が彼らを再び「受難」へと導いてゆく――。
灰色に沈む世界で射し込む「光」は希望か、絶望か。
それとも「御伽噺」の復活か――。
魔法弾圧×軍政×スチームパンクが織りなす、感情と再生の幻想譚。
灰の空の向こう側で「月」がわらう――。
※不定期更
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- ★★★ Excellent!!!選ばれる立場から選ぶ立場へ
異能のおかげで何とかスラムの中で生きている主人公が、命を救った男と共に暗い世界を生き抜いていく異世界ファンタジー作品です。
主人公は他者の感情を色として認識できる少女。
その異能を活かして、普段は暴き屋として上司から仕事を得ています。
ある日、彼女が目にしたのは、スラムの中でも最底辺の烙印を押された男。
身体は死にかけ、言葉はぶっきらぼう。しかし、宿った感情はこれまで見たことのない色。
そんな存在に興味を惹かれ、主人公は男の命を救います。
例え死にかけでも、ただ飯喰らいは許さない。同時に、後ろ盾のない特別がいつまでも自由であるとも限らない。
主人公と男に迫るのは、低い立場ゆえの…続きを読む - ★★★ Excellent!!!感情の色を視る少女と、壊れた男の物語
かつて魔法と芸術の都と呼ばれた街は、
今や煤と煙が支配する退廃のスラムへと堕ちた。
人の感情が「色」で視える少女・ルチアは、
ある日、路地裏で壊れかけた義手の男娼を拾う。
名前はウデナシ。
すべてを失い、死を選びかけていた彼の中に、
それでも消えなかった「色」があった。
傷の癒えぬ二人が交わす、不器用なやり取り。
その手のひらと皮膚の熱だけが、唯一のぬくもり。
だが、街は決して彼らを見逃さない。
壊れた名女優、劇場に渦巻く陰謀、
そして「感情を見る目」が暴く、深すぎる闇。
これは、「見える少女」と「見ないふりをしてきた男」が、
互いに触れながら少しずつ生を取り戻していく物語。 - ★★★ Excellent!!!蒸気と機械が魔法を圧し潰す街で、盲目の少女はきれいな「色」に出会った。
魔法の王国が滅び、機械と論理を掲げる勢力が支配する世の中。
復興後の荒れた都市で、光は見えないが人の心を「色」として見ることのできる少女、ルチアは「魔法使い」への弾圧に怯えつつ、スラムで仕事を貰って暮らしていた。
そんなある日に彼女が出会ったのは、両腕を機械の義手に変えられた、うち棄てられた男娼ウデナシ。
圧し潰された魔法と暴走する技術のなか、歪な背景を引きずりながら、二人はどこへ向かうのか。
荒れた世相、君臨する機械機関、瓦解した魔法文明のちらばる残骸が目に見えてくるようなスチームパンク&ノワールファンタジー。