勇者の卵の試練な一日【5話完結】

　咲野さんお得意の、安心して読める異世界ファンタジーです。
　主人公は、勇者養成学校で修業するルクス。厳しい選抜を潜り抜けて、勇者になれるのか不安な毎日です。そんな彼の面倒を見る師匠は、なぜか毎日壺割りばかりをさせます。まるで、あのＲＰＧのガイ〇ラ師匠のようです。そんな、うさぎ跳びにも等しい（笑）、無意味な修業を続けるうち、あるとき、「もー、私のお家どうしてくれるのよ！」って、割れた壺の中から可愛い精霊のシェルが。。

　ネタバレがアレなんで、このくらいにしておきますが、すったもんだの珍道中の後、願いを一つだけかなえて貰えることになりましたが、ルクスが選んだのは。。

　読んだ方全てを幸せに…続きを読む

勇者候補生である少年ルクスが、最初に訓練させられたのは、
なんと壺の割り方である。

勇者なら心技体で持って民家の壺を破壊することが必要云々と言っているので、
おそらく世界線はドラクエに近いのかもしれない……。

そして、その事態は来るべきしてやってくる……。

ルクスが修行の一環で割った壺は、精霊の棲家だったのだ！

家を破壊されて憤る精霊。
焦る勇者。

果たしてこの物語の結末は……！？


ぶっ飛んだ設定の異世界ファンタジー。

ご一読を！

唐突に選ばれし者になってしまった少年。
その少年が師匠から言い渡された修行はなんと壺割り。

疑いながらも、途中で投げ出したくない、もしかしたら、壺割りの次は本格的な修行かもしれないと健気に信じて壺を破り続けます。
その真面目さとやっていることのギャップにどこかシュールな笑いが生まれます笑

ラストはほっこり心温まるような感じでまとめられていて、とてもよかったです！

ゲームの勇者にとって、もはや様式美となってしまっている行動を、現実でやるならどうすればいいのか、何を気をつければいいのかを真剣に掘り下げた作品でなかなか興味深かったです！

ファンタジーな勇者に大切な事。それは強さだけではありません。
何でしょう。
それはツボです。
ツボをいかにうまく扱えるか！？

ファンタジー勇者のお約束を題材にした、笑えて素敵な気持ちになれる作品です。
勇者にとって大切な事を教えてくれます。

そうですね、壺とは割るものです。
ガイバラ先生みたいに「イッカーン！」と叫びながら、それはもう見事に投擲して粉砕するのがベストです。
「物語のお約束」への皮肉も利いていてニヤッとしました。
壺だけに笑いのツボに入る作品です。

ツボですね。
初手から笑わされてしまいます。
勇者の卵がとある物を壊したことにより騒動が始まります。
是非その騒動の顛末を見届けてください。

読了しました
昔からイジられてたゲーム主人公の行動をテーマとした小説で、ネタが通じるなら笑いを漏らさずにはいられないでしょう

ドラゴンクエストなどではツボを割るのってよくありますよね。
で、主人公は師匠の命令でツボを割ります。そして出てきたのは……というお話。

ツボから出てくるのが精霊って、かなり珍しいアイディアのような気がします。面白い。それでいて、精霊の本当の思いというのか、その部分が非常に愛らしいですね。

ラストの「もっと後の話」も良い。決まってますね。
この主人公の優しさが、人々や世界を救うんでしょうね。きっと。
面白かったです。

このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む（69文字）