主人公はドッペルゲンガーに転生して、他の生物の力をコピーして強くなっていきます。人間だけではなく動物やドラゴンであろうともコピーできるため、多彩な技が使えることも強みです。
そんな人外主人公の強みは、スキルコピー以上に、ドッペルゲンガーになったことによる生存性の高さです。
どれだけ大ダメージを受けても、そう簡単には死にません。
しかもメンタルが強いので、ちょっとやそっとの苦境では心が折れないし、むしろパワーアップして返り咲きます。
これだけ強い主人公でも、この異世界にはいくらでも強敵がいるため、どれだけ連戦しても、まったく飽きません。
しかも相棒のエルフさんも、物語の冒頭では頼りないんですが、主人公と旅を続けるごとに少しずつ強くなっていくため、読んでいてワクワクします。
物語の構成としては、一つずつ国を渡り歩いて、そこにある問題を解決していくタイプです。主人公はドッペルゲンガーなので、要人の影武者をやれることが、物語の視点の高さに繋がっています。
各国で出てくる脇役たちも渋い活躍をしてくれますし、敵役たちもちゃんと嫌なやつです(物語としてはありがたいですね、主人公たちにしてみればたまったもんじゃないですが)
このレビューを読んだみなさんも、まるで自分自身が人外ドッペルゲンガー主人公になった気分で、この物語を読んでみませんか? もしかしたら、ちょっとやそっとの困難ではヘコたれなくなるかもしれませんよ。