概要
……それって怖くないですか?
というテーマで書きました。久しぶりに書けた。短編です。
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- ★★★ Excellent!!!一歩を踏み出す勇気を。
高校生の貴明が趣味で作ったプログラム「YES-MAN」。
どんな言葉も肯定してくれるというシンプルなものだが、それに心を癒され救われた人は多いらしい。
ポンと背中を押してくれる。
一歩を踏み出す勇気をくれる。
肯定の波は少しずつ、着実に高くなりはじめ……
・
「励まし」「慰め」「讃える」。
これらは社会・集団生活において大変重要であり、まず一般的に否定しようのない要素である。
しかし、この物語ではそれらが牙を剥く。
Bot(AI)という有機的に見えて実は無機的な存在が、人間社会という無機的に見えて実は有機的な存在を侵すのだ。
この転倒がたまらない。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!SNSが嫉み、妬み、嫉妬の略なら、AIは「あなたの、言いなり」の略か!
全肯定botとは、おそらくchatGPTのようなものなのでしょうな。
それと少し違うのは、『定型文』を必ず送ってくることです。
主人公は趣味が講じて、このbotを開発いたしました。それで、
最初は自分で楽しんでいたのですが、これは世の中のためになると思い、
世界中に広めたのでございます。
しかし、
それを使用するのは、人間なわけでございます。
そして、『どんな人間でも利用できてしまう』のでございます。
自分の思想を必ず『肯定』してくれるそのAI。
名前は皮肉にも「YES MAN」!!
主人公がこの後、想像を絶する悲劇を味わうことになるのは、運命だったのかもしれませぬ……。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!Botと言うけれど
ひたすら聞いてもらう。
アドバイスが欲しいのではなくて、共感してもらうだけでいい。
つらい時には一番よく効く特効薬となり得ます。
ただ……用法用量は守ったほうがいいかもしれません。
読みながら、思ってしまいました。
現実にも似たような現象があるのでは? と。
片っ端から否定で返せば、相手よりも自分が優れているように見せかけられる。
一方、肯定しかしなかったら反発を受けることはない。波風は立たず、話の流れが過ぎていく。
どちらも便利ですが、思考停止。Botでもできる単純作業なのです。
無責任な行為が引き起こす結末は――――
考えさせられる作品。