脳幹 まこと

　欲に動かされて創作活動するも、光の下にある、多くの影のひとつとなった作者。 　次に彼が考えたことは、霞を食って生きる、仙人のような在り方であった。 　極端から極端に向かい、…続きを読む

　マスクなしで病院に出向いたら、何の変哲もない使い捨てマスクを1枚200円で買わされた。 　気持ちは分かる。でも本当にそうしなくちゃダメなのか。 　この問題、あなたならどう…続きを読む

　花巻祥太の人生は、ある不思議な出来事から始まった。 　様々な節目でその出来事は彼の背中を押していく。 　明るい道も暗い道も踏みしめた祥太の出した結論とは…… ・ 　不思…続きを読む

　あなたはこれまで「予想通りに予想外が起こる」作品というのを読んだことはあるだろうか。 　読んだことがないのなら、是非この作品を読んでほしい。 　高い描写力から捻り出される予…続きを読む

　「Easy Photo」は人気に比例した収入が得られることで話題のアプリ。 　とあるクラスでもアプリは広まり、以下のように会話は弾む。 「ごめん、あなたは私に見合ってない」…続きを読む

　行きつけのお店は、破格でご馳走を振る舞ってくれる。 　いつもの幸せを満喫する私だったが、そこに招かれざる客が…… 　全然悪くない。むしろ良いはずなのに、なぜかモヤモヤする。…続きを読む

　影の底にいた俺を、輝く君が掬ってくれたね。 　不器用で、馴れなくて、でも暖かさを感じていたくて。 　たとえ、翼が溶けて地に落ちることになったとしても。 ・ 　読んでみて…続きを読む

　最愛の娘は、あまりにも非情な形で失われた。 　彼女が遺してくれた庭の手入れをすることで辛うじて心を保っていた両親。 　開花に時間のかかる牡丹はまだ蕾のまま。 　咲くのを心待…続きを読む

　シュールと言えば、今となっては前衛芸術かギャグくらいしか浮かばないのだが、 　実際のところ、非常に強固な意志が問われる分野なのだという。 　シュルレアリスム、ダダイスム。 　…続きを読む

　僕はあいつらとは違う。 　まっすぐを向いて日々を生きてる。 　僕は真っ当だ。 　でも違わないのかもしれないし、ひょっとしたらあいつらの方が正しいのかも知れない。 　そん…続きを読む

　待ち望んだはずの子どもが、私の心をかき乱す。 　時間と場所を考えず泣きわめく子ども、隣人からの圧力、同調を強いられる人間関係。 　育児書には「時間が解決してくれる」と書いて…続きを読む

　あなたは自分の痰の味を知っているか。 　自分のが嫌なら他人が吐いた痰の味でも良い。 　知りたくもないものを嬉々として知りに行く狂いっぷりはあるか。 　それが痰カスを読んで…続きを読む

　人間が支配する現代世界。 　数が少なく労働体系にも順応できないリザードマンは、劣悪な扱いを受けていた。 　人間と対等の立場、正社員への登用を目指して、田中はあがき続ける。 ・…続きを読む

　急に東京から広島へ異動することになった。 　高層ビルとコンビニの世界から、黄色がかった商店街の世界へ。 　劇の第一幕が第二幕になる、その間のようなひととき。 ・ 　 　手の…続きを読む

　忌まわしき過去、怯える現在、そして闇の底のような未来。 　恐怖の癒えぬ傷跡を描いたホラー作品。 ・ 　恐怖症。 　本来であれば人体の防衛機構が過剰に反応し、世界に偏執的な…続きを読む

　言葉は文脈や受け取り方次第で如何様にも変わっていく。 　なぜ親しい人とすら上手く噛み合わないことがあるのか、それにどう向き合うべきか。 　分かりやすい例えを引き合いに、対話…続きを読む

　放課後でばったり、生首と目が合ってしまった。 　クラスメート達が噂する「出会ったら、終わり」とされる彼女。 　彼女は無邪気にお話をしようと持ちかけてくる。 　果たして終わ…続きを読む

「母という名前の生き物」が練り上げるは未開の領域。 　 　怒涛の勢いで描かれる、衝撃的な関係とその顛末。 　なぜか終末すら感じられる、ハードでロックな飯エッセイ。 ・ 　笑…続きを読む

　霊能者ほどはっきりではないが、霊を感じることの出来る著者。 　視えないのを良いことに利用してみたり、そのバチが当たったりと大騒ぎ。 　彼らへの独特な分析も光る心霊エッセイ。…続きを読む

　少年A。 　仲間と結託し、同級生であった男子生徒を惨たらしく死に至らしめた。 　そんな彼は「未来ある少年」と見做され、反省の機会を与えられた。 　彼は罪を償い、一般人として…続きを読む

　今までの十数年間、多少のトラブルはあれども、友好関係を保ってきた冷蔵庫。 　それがこの暑い夏になって、突然の仕事放棄をし始めた！ 　度重なる製氷勧告にも従う様子のない冷蔵庫。…続きを読む

　祠を壊すと、見事な「のじゃロリ」様が大泣きしている。 　罪悪感に駆られる見習い大工の青年は一般人で、良心もそれなりにあった。 　祠の建て直しを決め「のじゃロリ」様に笑顔が戻…続きを読む

　今となっては一般語にすら感じられるサイコパスという言葉。 　血も涙もなく、この上なく残酷な、悪の象徴として描かれる彼ら。 　 　本当にそうなのだろうか。厳密な定義を覗いてみる…続きを読む

　逆賊が潜む隠れ里。その一切を焼き尽くす。 　猜疑心に囚われた王の命にも忠実に従う男であったが、その里で自分の師を見かけ―― 　古風な言い回しの中に、高貴さとその中にある苛烈…続きを読む

　長きに渡り家畜を襲い続け、コードネームまで付けられた雄のヒグマ「ОSO18」。 　被害状況だけでなく、狩った獲物の肉を食べ残すといった特異な行動から話題となった。 　この物…続きを読む

　竹取の翁が光る竹を引きちぎると、中にサイドチェストをするかぐやしい女の子がおりました…… 　実に逞（うつく）しく育った女の子には当然求愛が。 　彼女は語ります。「ならば一角…続きを読む

　長年交際してきた彼氏に、呆気なく振られた。 　生きる希望を失った私は、「クジラの背に乗って大洋を進む」という幼少の夢を叶えるべく旅立つ。 　それはすなわち、最高の死に場所を…続きを読む

　過酷な修行にも関わらず悟りに至れなかった師匠。 　僧侶達の信心を集めてきた彼の失敗は、寺院の存続にも関わる事態になっていた。 　代わりに自分がと名乗り出るは、一番弟子の恵心…続きを読む

　毎年のように「ここ何十年で最高」だの「さらに上回る」だのとキャッチーなフレーズを出しているあのワイン。 　しかし、ある時を境に「文字通り」となった。あまりの旨さに舌鼓をうつ人…続きを読む

　俺の家には割と完璧な弟と、熱心に愛を与える両親がいた。 　周りからは「仲良し家族」と呼ばれ、順風満帆な生活が続いていた。 　そして現在、涙雨の下で、棺を見つめている。 　…続きを読む

　中国出張の成り行きで、本場の生ライチを食べることになった筆者。 　傾国の美女が愛食したとされ、現地ではあまりの美味さで中毒になるまで食べる人もいるらしい。 　昔の経験もあり…続きを読む

　いつも駄弁ってるあいつに、後輩がつきまとってきた。 「奇術師」を自称するヤツなんか、あいつが一番ウザがるタイプだ。 　雨の日々、平穏は変わらないと願ってきたのだが…… ・…続きを読む

　とある作文コンクールの最優秀賞は、ブタの心臓を移植したショウト君の体験記だった。 　移植までの経緯、手術後の周りの反応、自分の葛藤。 　小学校高学年という年齢らしい、率直で…続きを読む

　周囲から「優等生」「大人な対応」を求められ続けた主人公。 　いつもと同じように本音をこらえていると、喉の奥で何かが蠢くのを感じて…… ・ 　終盤のインパクトが特徴的な本作…続きを読む

　ほら、いるじゃないですか。 　親切のつもりなんだろーけど、デリカシーがないように感じるとゆーか、メーワクだなあって思う人。 　当人には申し訳ないけど、そーゆーの「むり」って…続きを読む

　大人を目指せと世間は言うけれど…… 　一体、大人ってなんだろう。 　あなたはきちんと答えられますか？ ・ 「大人とは何なのか」と子供時代に言ったら、 　当時の母は…続きを読む

　この部屋、ひょっとしたら「出る」のかも…… 　そう思い始めた秋島くるみは一か八か、一見ものすごく胡散臭いが実績はとんでもない除霊師に依頼をする。 　彼にかかるとあら不思議、…続きを読む

　生きるのが不器用だった男。 　苦労の多い彼の拠り所は本だった。様々な教訓が彼を助け、ここまで進めてきたのだ。 　そんな彼のもとに、文字を食らう生き物・紙魚（しみ）がやってきた…続きを読む

　兄が五万円を払って砂時計を買ってきた。 　やけに高いと思ったら「ある程度の願いを叶えてくれる」というアレだった。 　ものは試しに靴ずれを治せと願掛けすると、見事に回復し…… …続きを読む

　美術を志す者としては、良くも悪くも一般人なマーガトゥンという男。 　彼が最近、幻想写真家を名乗ってSNSに写真を投稿していると知って、覗いてみることに。 　被写体はひと目で制…続きを読む

　良い作品に出会ってぐっと来たら、応援、評価してあげたくなるもの。 　けれどもコメントなんて流石に気が引ける…… 　この作品はコメントの定石から禁じ手まで丁寧に解説。 　是…続きを読む

　小説を読む人なら説明不要とすら言えるショートショートの巨匠・星新一。 　この作品は、1001もの作品群から各ブロックごとの優秀作品を、そして更に厳選したベスト31を作ろうとい…続きを読む

　ボーカロイド作曲を生業とする少年と、一緒に居続けた家庭用ロボット。 　先日、ロボットのOSは最新のものへアップグレードされ、今までは厳しかった高度な作業も出来るように。 　…続きを読む

　ハナゾノノミアリ。 　通称「文字虫」と呼ばれる小型の昆虫は、文字を食って化けるという実に厄介な特性を持っていた。 　愛しの彼女へのプロポーズを間近に控えていた僕は、何として…続きを読む

　砂風呂おじさんは、子供の頃に出会った変な人だ。 　海開きの間、ずっと砂に埋まっている。 　存在を始め、おじさんの謎は多い。 　けれど不思議な安心感があった。不快感はなく、ジ…続きを読む

　大学一年。エネルギーを持て余していた作者は「自分探し」のために旅に出ることに。 　インドは人生が変わるという先輩の助言に従い、半ば勢いで現地に乗り込んだのだが…… 　冒険の…続きを読む

　お盆に故郷に帰ってきて、叔父さんや近所の人達と迎え火をした。 　伯父さん曰く毎年のように迎えられる人達がいて、今年も来ているらしい。 　どうやら彼らは「こっち側」にいるよう…続きを読む