脳幹 まこと

　あなたはエッグベネディクトという料理を知っていますか？ 　カフェとかに時たまあって、ちょっと良い値段出すと食べられるメニューなんですが、 　これがもう本当に食べたくなる時があ…続きを読む

　マップで「蕎麦屋」と検索すると、魅力的なお店がたくさん出てきた。 　一つ一つが個性的で負けず劣らずの名店揃いだ。なかなか悩ましい。 　結局、一番魅了されたのは―― ・ …続きを読む

　迷信深い祖母は、昔の私によく謎めいた話をこぼしていた。 　いつも同じ話だからと、当時の私は煙たがっていたが、今となってはなぜだか印象深い。 　私が祖母と同じくらいになった時、…続きを読む

　逃した魚は大きかった―― 　自分が手酷く振った男が、大躍進を遂げて目の前に現れた。 　加えてそのパートナーは、目の敵にしてきた同級生の有紗だったのだ。 　そのショックにより…続きを読む

　自信作書いたのに、盛大に空振った経験、あなたにはありませんか！？ 　ありますよね！？　 　いえ、ありますね！！ 　そういう際は自分で自分の作品をレビューしましょう！　 …続きを読む

　ある経緯によって、ボロアパートに住む羽目になった男。 　寒い冬から逃げた彼を待ち受けていたのは、同じく寒さをしのぐためにやってきたカメムシだった。 　どんな場所でも隙間さえあ…続きを読む

「何かをするのにタイミングなんて関係ない」と言うけれど、そうとも限らないのが実際のところ。 　何かに後悔し、嗚咽する前に何をやっておくべきなのか。 　蒔いた種が成長する方法も…続きを読む

　生意気な弟がいる。 　こっちが気持ちよく何かしてると毎度のごとく「僕にもできる」と茶々入れてくる。 　茶々入れるだけならまだしも実際やってくる。それが元より上手いっちゅうのは…続きを読む

　全てが嫌になって死のうとした私を彼はデリカシーのない言葉で助けてくれた。 　それがきっかけで心機一転して東京に出る。2人で一緒に生まれ変わるために。 　振り返ればそれがまず…続きを読む

　その日、ホテルは異常な緊迫に包まれていた。 　巨大なエイリアンが突然の来訪を果たしたのだ。 　恐怖のあまり、逃げ遅れてしまったスタッフの松本。 　彼女の懇願も虚しく、脅威…続きを読む

　このエッセイは、とある親不孝者の内面を赤裸々に語ったものである。 　書かれている内容に賛同するのも反対するのも簡単にできる。 　読んだ私もまた親不孝者に該当するもので、 　…続きを読む

　魔王との決戦前、勇者は思い悩んでいた。 　実はこの男、めっちゃ弱いのだ。 　仲間たちはそれなりに強いのに。 　なんだかんだパーティ全員で戦えば――誰かが足を引っ張らなければ…続きを読む

　物心ついた頃には、周りの人たちとの関係が分からなくなっていた。 　何がそんなに面白いのか、自分をネタに怒り、嗤い、憐れむ人々。 　その中で身体はかじかんで、ぎこちなくなって…続きを読む

　ホラーは好き嫌いがはっきり分かれるジャンルである。 　何を好き好んで不幸になったり、緊張したりする経験をしに行くのか。 　コレに対する答えは人それぞれだが、作者様は「心の支…続きを読む

　デスゲームに参加することになったのは、一人のレビュワーであった。 　ゲームの内容は、「ある映画をレビューし、それが世間の評価と近ければクリア、さもなくば死」というもの。 　…続きを読む

　売れない物件、買う気のない客、やる気のない業者。 　こんなやつらの尻拭いを処理するのが俺の仕事だ。 　あー、やだやだ。 　無駄とわかってることに時間を注ぐほど、苛つくこと…続きを読む

　バイト先の店長に惚れてしまった幼馴染。 　話を聞く限り、おおよそ一般人とは思えない。 　呆れ半分で浮かれた話を聞いていたのだが――　 ・ 　小気味よい掛け合いの先に、心…続きを読む

　すっかり重々しくなったこの雰囲気。 　皆さん方のお顔もすっかり険しくなってしまわれて。 　こんな時にはお茶と和菓子を一つ。気もほぐれてくるでしょう。 　激流の上を浮かぶ…続きを読む

　数学オリンピックで優秀な成績を出した少年デニスは、自他ともに認める天才だった。　 　両親は息子の安泰のため、数理系の最高峰を希望し、彼はそつなく合格する。 　彼に不安などなか…続きを読む

　容量重視で買った冷蔵庫を買い替えることにした。 　普通のルートでは廃棄できないらしく、特別なルートを介することになって…… 　市井から始まる少し不思議で、少し不穏なドキュメ…続きを読む

　人生をかけた大学受験。 　自分の全力を出そうと試験に取り組もうとしたが、そうはいかなかった。 　受験番号931番。 　アイツについて、確実なことが2つがある。 　1つは…続きを読む

　世界一有名なおとぎ話「シンデレラ」の作者ペローか作った「宝石姫」という物語。 　虐げられていた主人公は救われ、虐げていた姉は没落した。 　よくある勧善懲悪の物語。 　けれ…続きを読む

　食欲という三大欲求を満たす行為、食事。 　人生を彩るものであり、時間と値段、味や栄養とのバランス、何より満足を得られるかで人は苦悩する。 　特に「〇〇の口になる」と形容される…続きを読む

　 　マジックカット（Magic Cut）とは旭化成ポリフレックス（現・旭化成パックス）が開発した易開封加工技術および商品名で、同社の登録商標である。 　　　――Wikipedia…続きを読む

　父の帰りは不規則で、今日も俺と母の二人で夕飯をとっていた。 　上座には逆さで置かれるお椀が、出番を待っている。 　1本の電話がかかってきた。母が電話に出てみると…… ・ …続きを読む

「ペットを飼う」ということの、メリットとデメリットを、ここまではっきり示した作品を、私は今まで知らない。 ・ 　一見、悪ぶったタイトルからは想像もできないほどに尊い日々が、最…続きを読む

　今、私がレビューに使っているスマートフォン。 　空を飛ぶ車が出る前に、この万能物体が登場し、世界中で利用されることを誰が予測できただろうか。 　ポンコツロボットが出来る前に、…続きを読む

　片道切符の旅はつつがなく進行していた。 　綺麗な月を見ながらゆっくりと朽ち果てる。 ……そういうプランだったんだが、隣の相棒が健気な夢を語るもんだから、俺も「応援」してやるこ…続きを読む

　おじいさんがおむすびを食べようとしたら、うっかり落としてしまいました。 　おむすびはころころころりんと、斜面を転がって、ネズミの穴に入っていきました。 　ここまでは幅広く伝…続きを読む

　何より大事な息子ちゃんに結婚相手が。 　もし、ロクでもない相手だったらどうしましょう。 　純朴なあの子なら、きっと騙されかねないわ。 　この私が毒見してあげます。 ・ …続きを読む

　ある老人が一人、少女の指示を受けて、テストを受けることになった。 　捻くれた性格をしている老人は、用紙を見た瞬間に憤りを覚えた。 　書かれている「問題」とは、自分の過去、決…続きを読む

　赤ずきんは理不尽の前に斃れた。 　マッチを擦ると幸せの幻想がやってくる。 　その中で先立ったおばあちゃんと再会する。 　孫娘の悲壮を目の当たりにした老婆は決意する。 　マッ…続きを読む

　覚悟はしていたが、実際に赤点を取るとキツイものだ。 　しかし、ちらりと見えた友達の答案もたまた、自分と同じ「28点」だった。 　一人では苦しい赤点も、二人一緒なら苦しくない…続きを読む

　俺には愛嬌バツグンの猫耳美少女AI「タマ」がいる。 　私生活の癒やしだけでなく、仕事の方でも大いに役立ってくれる最高の伴侶だ。 　そんなある日、仕事でトラブルが起こって⋯⋯…続きを読む

　タイトルで嫌な予感がした人。 　どうか、ご安心ください。 　イメージそのまま、新鮮なものをお出しされます。 ・ 　作品ページを見た瞬間、もう勝負はついている作品。 …続きを読む

　ある兄弟はそれぞれ生き物を飼っていました。兄はスズムシで弟はカエルでした。 　しかし、日を追うごとにスズムシの数が減っていきます。 　兄は弟のカエルのせいだと思って彼を責めま…続きを読む

　大雨で止まった新幹線が、かれこれ三カ月そのままになった。 　とはいえ僕らはそんな時間が嫌いではなかった。 　なぜなら⋯⋯ ・ 　新幹線といえば滅多に乗れない（と当レビュ…続きを読む

　怪談の蒐集を趣味とする男性のもとに一人の依頼者から連絡が来た。 　ある女性の飛び降りの瞬間を目の当たりにしてから、心霊写真だらけになってしまったらしい。 　軽薄な態度の依頼…続きを読む

　私の連載小説のPV数を話数で割ると、1を切っている。 　誰がどう見ても底辺だ。今のところジャンルのせいということにしている。 　ある日、贔屓にしてくれるユーザー様から、垂れ込…続きを読む

　明日から施工される新法は、今まで何だかんだ許されてきた妥協を終わらせるのだろう。 　蛹から蝶が舞う。舞えないものは地べたに跪く……そのどちらかになるだろう。 　後者になる確信…続きを読む

　ヒーローが示してくれたほど、大人の自分は眩しくなかった。 　希望に満ち溢れていた「あの頃」が包み込み、現実との狭間で苦しむことに。 　宙吊りとなった私は、希望を与えてくれた…続きを読む

　両想いだと思っていた彼女は、何の変化もなく関係だけを終わらせた。 　そんな良くある恋の終わりを胸に抱えて電車に乗り、フライドチキンのバーレルを持った老人に席を譲る。 　老人…続きを読む

　容赦のない虐殺を行った一族は「末代まで続く呪い」をかけられた。 　一族の子孫である彼女は「怪談話」としてラジオ配信者にその話を持ちかける。 　それは一見すると、穴のある呪い…続きを読む

　愛犬のトニーが死にました。 　死が嫌すぎたのか、涙はすぐには出てこないわ、弟は頼むから勘弁してほしい発言をするわ、わたしの頭はさっさとトニーを有耶無耶にしようとしています。 …続きを読む

　ヒグラシによる蝉時雨の中を、ばらばらの親子三人でくぐったあの日。 　ずっと頭から離れないまま、彼女はヒグラシとは無縁の場所で日々を過ごす。 　土から出ることなく力尽きたあの…続きを読む

　YouTubeのご意見番になりつつあるオタキングこと、岡田斗司夫。 　サイコパスを自称する岡田氏による「推し」論は、開口一番に作者を驚かせる。 　 　曰く、自分の推し活は大っ…続きを読む

　何にも知らない人が哲学書を読めるのか、そもそも読む必要があるのか。 　2つの問いで悩んでいる人がいるなら、この作品を読んでほしい。 　両者の答えが驚くほどシンプルに描かれて…続きを読む